もう一度、あなたと

蜜柑マル

文字の大きさ
上 下
7 / 77
初対面で身元不詳なのにお風呂で不埒なことをされそうになっています

しおりを挟む
ソウリュウくんは真っ裸にした僕を横抱きにすると浴室に足を踏み入れ呟いた。

「…ここが風呂?」

「そうだよ、風呂だよ、だから、出て行ってよ!僕ときみは知らない人間同士なんだ、なんで一緒に風呂に入ろうとするんだよ」

「狭いな」

「だから出て行って、ってば」

なんで風呂場を狭いなんてディスられなくちゃならないのか。僕には居心地のいい場所だし余計なお世話だ。

「俺の宮殿の風呂に比べて狭い、というだけでハルチカと入ることに不便はない。シャワーもあるんだな。温かい」

ソウリュウくんは僕を降ろすと、頭からシャワーをかけてくる。

「ちょ、」

「ハルチカ」

そのまま、ぐっと抱き寄せられ肌がぴったりと密着する。こんな触れ合いをしたことがない僕には刺激が強すぎる。しかも、なんだかグリグリと当たって…いや、当てられているんだが?

「ああ…気持ちのいい肌だ。ハルチカ、愛してる」

「…え?」

そのまま顔が近づいてきたかと思うと、唇を塞がれた。シャワーを浴びせられながら唇を塞がれ息が出来ない。

「…ちょ、っと!くるし、」

「ああ、すまない」

唇を離したソウリュウくんは、また嬉しそうに目を細めると、僕を抱き上げ浴槽に浸かり、自分の前に僕を座らせ後ろから抱き抱えた。やっぱり気のせいじゃない。当たってる、ソウリュウくんの股間のナニかが。

思わず固まる僕のカラダに、ソウリュウくんの手が触れる。胸に伸びてきたその指が、僕の乳首を摘まんだ。

「うわっ…」

「ハルチカ、乳首が小さいな。でも、すごくいい手触り。コリコリして可愛い。見せて」

「え、ちょ、やめ、」

有無を言わさず向きを変えられた僕の目に、ソウリュウくんのソウリュウくんが…ものすごく大きいそれは、立派に勃ちあがっていた。

「き、きみ、ゲイなの!?」

「ゲイとは?」

「だ、だって、僕は男なのに、なんで勃起してるの、」

「ハルチカが俺の番だから反応してるんだろう。なんにも不思議なことじゃない。愛しい相手に反応するのは当たり前のことだ」

「僕はきみと今日初めて会ったんだよ!?」

「それでも番だ」

ソウリュウくんの手が、そのまま僕の後孔に触れる。とたんにカラダが痺れたようになる。はじめての感覚に戸惑いが隠せず、思わず顔を伏せた僕の耳元で、ソウリュウくんが囁く。とても大事なことを、ふたりきりの秘密のように。

「…ハルチカ、ハルチカも俺に反応してるぞ。ここ、」

スリスリと指で擦られた僕の後孔が、

「濡れてる。間違いない、ハルチカ。俺の愛しい番」

噛みつくように唇をふさがれ、舌がにゅるりと入ってくる。僕はいままで、誰とも口づけたことすらないのに、なんでこんなに気持ちいいのか…?

「…あっ!」

ソウリュウくんの手が、いつの間にか勃ちあがっていた僕の昂りを捉え、上下に擦り始めた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

今日も推しの元へ辿り着く前に嫉妬が激しい番に連れ戻されます

カニ蒲鉾
BL
 最推し騎士団長ラルド様を陰日向からこっそり眺め観察する事が生き甲斐の王妃(男)ラズと、そんなラズを愛してやまない国王陛下クオーツ様の一瞬即発奮闘劇。 「はぅあっラルド様今日もしゅてきっっ」 「ラズ?私以外の存在に興奮しないで?」 「うるさい、クオーツ様あっち行って、しっしっ」 ◆ラズ(22)Ω  …王妃、前世の記憶あり ◆クオーツ様(29)α  …国王陛下、見た目爽やか激重愛情嫉妬の鬼 ◆ラルド様(32)α  …騎士団長、落ち着いた大人な男性、筋肉 ◆トール、マリン(29)β  …双子、クオーツ様とラズの側近兼護衛兼愚痴聞き役 少しでもR-18展開のお話にはタイトルに※付けます。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

【R18】今度は逃げません?あの決意はどこへ~あまくとろかされてしまうまで~

蜜柑マル
恋愛
皇太子の妃候補であるルヴィア。10歳の初顔合わせのときに罵られ恐怖を植え付けられた彼女は、その後もことあるごとに人前で貶められ、自分という存在に意味を見いだせない生活を送っていた。 でも、学園さえ卒業すれば妃候補という名の奴隷のような立場から、そして皇太子からようやく逃れることができる、そう思っていたのに。 なんで? なんでこんな目に合わなくちゃいけないの? なんで! 生きたい、と強く願った彼女は、目が覚めると5歳の自分に戻っていた。 今度は絶対に負けない。 わたしは、わたしらしく。 優しい人たちとともに、もう一度生きなおすルヴィア。前回の人生にけりをつけるため、あの顔合わせにも自ら望んで出向いたのに… ※初投稿です。 自分が好きな内容を詰め込みました。 ご都合主義満載です。 許せる方だけお読みください…|д゚) 妄想爆発でいやらしくなる予定です。文才がないので、たぶん、ですが…すみません。 ☆がついてるのは軽度~R18要素入りです。 書いてるうちにジークさんとヴィーさんの関係性を表せてないなと思い、題名変更しました(ーωー)。2020 03 20時点。 ネーミングセンス絶対零度です。 元題 今度は逃げません?あの決意はもういい、皇太子殿下の執着から逃げたい 読み返して、たまに改稿かけています。 私自身が抉られるような話は苦手なので…ポワポワした話であります。 出てくるキャラクターも、あちこちでくっつけたくなります。病気です。

今さら、私に構わないでください

ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。 彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。 愛し合う二人の前では私は悪役。 幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。 しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……? タイトル変更しました。

契約婚ですが可愛い継子を溺愛します

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
恋愛
 前世の記憶がうっすら残る私が転生したのは、貧乏伯爵家の長女。父親に頼まれ、公爵家の圧力と財力に負けた我が家は私を売った。  悲壮感漂う状況のようだが、契約婚は悪くない。実家の借金を返し、可愛い継子を愛でながら、旦那様は元気で留守が最高! と日常を謳歌する。旦那様に放置された妻ですが、息子や使用人と快適ライフを追求する。  逞しく生きる私に、旦那様が距離を詰めてきて? 本気の恋愛や溺愛はお断りです!!  ハッピーエンド確定 【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/09/07……カクヨム、恋愛週間 4位 2024/09/02……小説家になろう、総合連載 2位 2024/09/02……小説家になろう、週間恋愛 2位 2024/08/28……小説家になろう、日間恋愛連載 1位 2024/08/24……アルファポリス 女性向けHOT 8位 2024/08/16……エブリスタ 恋愛ファンタジー 1位 2024/08/14……連載開始

俺の異世界先は激重魔導騎士の懐の中

油淋丼
BL
少女漫画のような人生を送っていたクラスメイトがある日突然命を落とした。 背景の一部のようなモブは、卒業式の前日に事故に遭った。 魔王候補の一人として無能力のまま召喚され、魔物達に混じりこっそりと元の世界に戻る方法を探す。 魔物の脅威である魔導騎士は、不思議と初対面のようには感じなかった。 少女漫画のようなヒーローが本当に好きだったのは、モブ君だった。 異世界に転生したヒーローは、前世も含めて長年片思いをして愛が激重に変化した。 今度こそ必ず捕らえて囲って愛す事を誓います。 激重愛魔導最強転生騎士×魔王候補無能力転移モブ

養っていただかなくても結構です!〜政略結婚した夫に放置されているので魔法絵師としていざという時の為に自立を目指します〜

陰陽@2作品コミカライズと書籍化準備中
恋愛
政略結婚の夫との冷えきった関係。義母は私が気に入らないらしく、しきりに夫に私と別れて再婚するようほのめかしてくる。 それを否定もしない夫。伯爵夫人の地位を狙って夫をあからさまに誘惑するメイドたち。私の心は限界だった。 なんとか自立するために仕事を始めようとするけれど、夫は自分の仕事につながる社交以外を認めてくれない。 そんな時に出会った画材工房で、私は絵を描く喜びに目覚めた。 そして気付いたのだ。今貴族女性でもつくことの出来る数少ない仕事のひとつである、魔法絵師としての力が私にあることに。 このまま絵を描き続けて、いざという時の為に自立しよう! そう思っていた矢先、高価な魔石の粉末入りの絵の具を夫に捨てられてしまう。 絶望した私は、初めて夫に反抗した。 私の態度に驚いた夫だったけれど、私が絵を描く姿を見てから、なんだか夫の様子が変わってきて……? そして新たに私の前に現れた5人の男性。 宮廷に出入りする化粧師。 新進気鋭の若手魔法絵師。 王弟の子息の魔塔の賢者。 工房長の孫の絵の具職人。 引退した元第一騎士団長。 何故か彼らに口説かれだした私。 このまま自立?再構築? どちらにしても私、一人でも生きていけるように変わりたい! コメントの人気投票で、どのヒーローと結ばれるかが変わるかも?

当て馬にされていた不憫な使用人は天才魔導士様に囲われる

トキ
BL
使用人として真面目に働いているだけなのに、俺は当て馬にされることが多かった。俺は令嬢のことも夫人のことも好きじゃねえ! 向こうが言い寄って来て勝手に泣いて騒いで仕事の邪魔をして俺を当て馬に仕立て上げているだけだ! それなのに周囲はみんな彼女達の味方で俺に敵意を向けてくる。そんな最低最悪な職場なんてこっちから辞めてやる! と今の雇い主であるルグラン伯爵の部屋を訪れたら、其処には銀髪のイケメンさんが立っていた。旦那様と夫人は俺を悪者にしようと必死だが、イケメンさんには二人の言い分は一切通用せず、気付くと俺はイケメンさんのお家にお持ち帰りされていた。彼はベルトラン公爵家のご令息、ユベール・ベルトラン様で、十八歳にして天才魔導士と讃えられるほど高貴なお方だ。十年前、ユベール様は変態貴族に誘拐されて襲われそうになっていた。その時に前世の記憶を思い出した俺は「これ、絶対にアカンやつ!」と慌ててユベール様を助け、屋敷から連れ出して警備隊に保護してもらった。ユベール様とは一度しか会っていない筈なのに、彼は俺のことを「大天使様!」と言って溺愛してくるんですが、どうしたらいいですか? 公爵令息の天才魔導士×当て馬に仕立て上げられていた平民(転生者)。ユベールが主人公を好きすぎて色々とヤベエ奴です。彼にドレスしか着せてません。基本ギャグですが時々シリアス。少し残酷な描写を含みます。複数CP(王子×親友、その他男女CP含む)あり。 R18には最後に「※」を表記しています。 この小説は自サイトと『小説家になろう』のムーンライトノベルズ様にも掲載しています。自サイトはタイトルが少し異なります。

処理中です...