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番外編~100年に一度の恋へ
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ジャポン皇国朱雀州知事である織部さんが来たため、チンピラをはじめ皆で歓迎の食事会を開くことになったその夜、事件が起きた。
「…っ、なんで、私だっていいじゃない!リオンと私の何が違うのよ!」
「ぜんぜん違います。貴女と、俺のリオにひとかけらすら同じところなんてありません。比べることすらできない。
貴女だっていい?冗談じゃない。俺はリオがいい。リオが、ソルマーレ国の姫だから選んだんじゃない。国同士の繋がりのため、そんな建前で望んだんじゃない。リオが欲しいから、…リオにとっては不本意でも、それでも我慢できなくて、…俺が無理矢理リオを婚約者にしたんです。
そもそも貴女はリオの叔母ですよね。自分の姪の婚約者を略奪しようなんて正気ですか?」
扉を開けようとした手が止まる。この声は、オリヴィアちゃんと穂高君だ。
「フィー、開けますよ」
悪魔が平然と扉を開けてしまう。中にはチンピラ、王妃陛下、そして織部さん一家がいた。こんなギャンギャン騒いでいるオリヴィアちゃんをそのままに、王妃陛下も藤乃さんもにこやかに談笑している。困惑気味なのはチンピラだけだ。織部さんはせっせと子どもたちの世話を焼いている。
「ほた、どうしたんだ」
レインが声をかけると、振り返った穂高君は足早にこちらにやってきて、リオンをギュッと抱き締め「リオ」と呟いた。リオンは諦めたような顔でされるがままになっている。
「穂高君、わたくしの前であまり見せつけるのはやめてください。わたくしはフィーにできないのに、こういう場では…」
…普通、娘にベタベタするな、って言うのが父親じゃないの?
「申し訳ありませんが無理です」
そう答える穂高君を追い掛けてオリヴィアちゃんがやってくる。ふわふわの金髪にピンクの瞳の愛らしいオリヴィアちゃんは、目を怒らせてリオンを睨んだ。
「リオン、穂高を私に寄越しなさい!貴女がセルーラン国に行きなさいよ!」
『…殺されたいのか?』
穂高君が振り向き様、低い声でジャポン語で呟いた。目がマジだ。あれは本気の宣告だ。そして幸せなことに、言われたオリヴィアちゃんは理解できていない。
「…いま、なんて言ったの?」
『ジャポン皇国の言葉も満足にわからない人間が、俺がいい?楽な方を選ぼうとしてるんだろうが、俺はリオがいるからソルマーレ国に婿入りするのであって、リオと結婚できないのならジャポン皇国から出る気はない。万が一あんたがジャポン皇国に来るなんて言っても願い下げだ。あんたなんか、欲しくないんだよ。俺が欲しいのはリオだけだ。…リオは同じ気持ちじゃないけど』
最後を消え入りそうな声で呟いた穂高君は、それでも腕の中のリオンを離さなかった。そのリオンは、真っ直ぐな瞳でオリヴィアちゃんを見つめ淡々と言葉を紡いだ。
「オリヴィア様、私とほた…拝田穂高の婚約は国同士で結んだ正式なものです。私や穂高はもちろんのこと、オリヴィア様の一存でどうにかできることではありません。そのくらいおわかりでしょう?私より歳上なのですから、周りを困惑させるような言動は慎むべきです。おやめください」
国で決めた政略結婚なのだから、と暗に滲まされて、穂高君の顔が歪む。自分を鍛え、アリスちゃんのように学ぶことに夢中なリオンは自我が目覚める前に決められていた穂高君が言ったように穂高君を特別な感情で思っていないのだろう。自分のやりたいことを邪魔されるとしか思えないときもあるようで、ここ最近は穂高君に一線を引き始めている。嫌いではないが、好きでもない…できることなら、婚約など煩わしいことは無かったことにしたい、と思い始めているようだ。そしてそれは、如実に穂高君に伝わってしまっている。
リオンの言葉に、オリヴィアちゃんは顔を真っ赤にして手を振り上げた。
「オリヴィア、いい加減にしろ」
その手を掴んだのは、チンピラだった。
「…お父様、離して!あんな口を私にきくなんて、」
「おまえも先日イングリットに暴言を吐いたよな。だいたい、おまえとリオンの何が違う?なんでおまえの方が立場が上のように振る舞う?」
「私はリオンより歳上で、しかもソルマーレ国の王女なのですよ!リオンは王女ではない、私の立場が上です!敬いこそすれ、あんな言い方をするなんて不敬ではありませんか!お父様、今すぐに王命でリオンと穂高の婚約を解消し、私と穂高を婚約、」
「おまえが王女という立場なのは、俺がいま国王だからだ。ただそれだけのことだ。別に俺も偉かねえが、おまえも偉ぶれる立場じゃねえぞ。何か勘違いしてるのか?
俺が退いたらおまえは何になる?ギデオンが国王になったら王女になるのはリオンだぞ」
「でも、いまは!」
「父上、オリヴィアに何を言っても無駄ですよ。自分の都合のよいようにしか解釈しないのですから」
オリヴィアちゃんの前に悪魔がスッと立つ。
「オリヴィア。穂高君は、わたくしが織部さんとの縁を強固にしたいがためにソルマーレ国にもらい受けるのです。邪魔は赦しません。何を言っても響かない、改善しない貴女を、いい加減甘やかしてはいられません。
これから選択肢を伝えます。よく聞きなさい」
「お兄様、何を勝手に、」
「わたくしが何も根回しせずに、貴女のようにその場の感情だけで話をしていると思っているのだとしたら大間違いです。陛下も、王妃陛下も、すべてご了承いただいた上での話です」
「…え?」
ポカンとするオリヴィアちゃんに、悪魔は無表情で話を続ける。
「まずひとつめ。
ハソックヒル国はわかりますね。わたくしの前に王太子だと詐称していた男と並びにその母が奴隷として売り渡された国です。ハソックヒル国の王宮に、見習い侍女として行く。もちろん身分は王族ではありませんよ、侍女ですから」
「はぁ!?何をバカな、」
「ふたつめ。
母上の実家があるアミノフィア国の修道院に入る。そこで奉仕という言葉を本当の意味で体現できるようになったら帰国を許します。何十年先になるかはわかりませんが、自分次第ですから」
オリヴィアちゃんの目が驚愕に見開かれていく。修道院に入れる…?こんな小さい子どもを…?
「なんで私が修道院なんかに…っ」
「みっつめ。ジャポン皇国玄武州、トゥランクメント族の学校に通う。1から3のどれを選んでもソルマーレ国の王女としての身分はなし、オリヴィアなどという大層な名前もいらないですから、ただのオリーという名前でこの後の人生を生きていきなさい。さあ、どれにしますか?みっつめは、かなり譲歩しています。蘇芳さんが橘さんに頼み込んでくれまして、奥様のローズマリーさんも面倒を見てくれるそうです。孤児院ではありませんが、親元を離れて生活する…親に負担をかけたくないと、自ら来る子どもたちの寮があるそうです。食事は3食出してもらえます。4人部屋、風呂は共同だそうです」
悪魔の顔を、信じられないものを見るように見上げていたオリヴィアちゃんは、チンピラに視線を移した。
「お父様、嘘ですよね?いまお兄様が言ったことは、私への脅しでしょう?」
「投げ出すようですまねぇが、セルーラン国からの婚約打診を断るにはおまえを死んだことにするしかない。何より恥ずかしくてセルーラン国の王太子妃として輿入れなどさせられない」
チンピラが目を逸らすことなく、無表情で告げるのを見て、「…死んだことに?…恥ずかしい?」と呟く。
「オリヴィア、決めましたか」
「…っ、決まるわけないでしょ!なによそれ、バカみたい!私は絶対に、出て行ったりしない、」
「では今まで貴女にかかってきた国費を返すために、ハソックヒル国に奴隷として行きなさい」
「…は?」
「…っ、なんで、私だっていいじゃない!リオンと私の何が違うのよ!」
「ぜんぜん違います。貴女と、俺のリオにひとかけらすら同じところなんてありません。比べることすらできない。
貴女だっていい?冗談じゃない。俺はリオがいい。リオが、ソルマーレ国の姫だから選んだんじゃない。国同士の繋がりのため、そんな建前で望んだんじゃない。リオが欲しいから、…リオにとっては不本意でも、それでも我慢できなくて、…俺が無理矢理リオを婚約者にしたんです。
そもそも貴女はリオの叔母ですよね。自分の姪の婚約者を略奪しようなんて正気ですか?」
扉を開けようとした手が止まる。この声は、オリヴィアちゃんと穂高君だ。
「フィー、開けますよ」
悪魔が平然と扉を開けてしまう。中にはチンピラ、王妃陛下、そして織部さん一家がいた。こんなギャンギャン騒いでいるオリヴィアちゃんをそのままに、王妃陛下も藤乃さんもにこやかに談笑している。困惑気味なのはチンピラだけだ。織部さんはせっせと子どもたちの世話を焼いている。
「ほた、どうしたんだ」
レインが声をかけると、振り返った穂高君は足早にこちらにやってきて、リオンをギュッと抱き締め「リオ」と呟いた。リオンは諦めたような顔でされるがままになっている。
「穂高君、わたくしの前であまり見せつけるのはやめてください。わたくしはフィーにできないのに、こういう場では…」
…普通、娘にベタベタするな、って言うのが父親じゃないの?
「申し訳ありませんが無理です」
そう答える穂高君を追い掛けてオリヴィアちゃんがやってくる。ふわふわの金髪にピンクの瞳の愛らしいオリヴィアちゃんは、目を怒らせてリオンを睨んだ。
「リオン、穂高を私に寄越しなさい!貴女がセルーラン国に行きなさいよ!」
『…殺されたいのか?』
穂高君が振り向き様、低い声でジャポン語で呟いた。目がマジだ。あれは本気の宣告だ。そして幸せなことに、言われたオリヴィアちゃんは理解できていない。
「…いま、なんて言ったの?」
『ジャポン皇国の言葉も満足にわからない人間が、俺がいい?楽な方を選ぼうとしてるんだろうが、俺はリオがいるからソルマーレ国に婿入りするのであって、リオと結婚できないのならジャポン皇国から出る気はない。万が一あんたがジャポン皇国に来るなんて言っても願い下げだ。あんたなんか、欲しくないんだよ。俺が欲しいのはリオだけだ。…リオは同じ気持ちじゃないけど』
最後を消え入りそうな声で呟いた穂高君は、それでも腕の中のリオンを離さなかった。そのリオンは、真っ直ぐな瞳でオリヴィアちゃんを見つめ淡々と言葉を紡いだ。
「オリヴィア様、私とほた…拝田穂高の婚約は国同士で結んだ正式なものです。私や穂高はもちろんのこと、オリヴィア様の一存でどうにかできることではありません。そのくらいおわかりでしょう?私より歳上なのですから、周りを困惑させるような言動は慎むべきです。おやめください」
国で決めた政略結婚なのだから、と暗に滲まされて、穂高君の顔が歪む。自分を鍛え、アリスちゃんのように学ぶことに夢中なリオンは自我が目覚める前に決められていた穂高君が言ったように穂高君を特別な感情で思っていないのだろう。自分のやりたいことを邪魔されるとしか思えないときもあるようで、ここ最近は穂高君に一線を引き始めている。嫌いではないが、好きでもない…できることなら、婚約など煩わしいことは無かったことにしたい、と思い始めているようだ。そしてそれは、如実に穂高君に伝わってしまっている。
リオンの言葉に、オリヴィアちゃんは顔を真っ赤にして手を振り上げた。
「オリヴィア、いい加減にしろ」
その手を掴んだのは、チンピラだった。
「…お父様、離して!あんな口を私にきくなんて、」
「おまえも先日イングリットに暴言を吐いたよな。だいたい、おまえとリオンの何が違う?なんでおまえの方が立場が上のように振る舞う?」
「私はリオンより歳上で、しかもソルマーレ国の王女なのですよ!リオンは王女ではない、私の立場が上です!敬いこそすれ、あんな言い方をするなんて不敬ではありませんか!お父様、今すぐに王命でリオンと穂高の婚約を解消し、私と穂高を婚約、」
「おまえが王女という立場なのは、俺がいま国王だからだ。ただそれだけのことだ。別に俺も偉かねえが、おまえも偉ぶれる立場じゃねえぞ。何か勘違いしてるのか?
俺が退いたらおまえは何になる?ギデオンが国王になったら王女になるのはリオンだぞ」
「でも、いまは!」
「父上、オリヴィアに何を言っても無駄ですよ。自分の都合のよいようにしか解釈しないのですから」
オリヴィアちゃんの前に悪魔がスッと立つ。
「オリヴィア。穂高君は、わたくしが織部さんとの縁を強固にしたいがためにソルマーレ国にもらい受けるのです。邪魔は赦しません。何を言っても響かない、改善しない貴女を、いい加減甘やかしてはいられません。
これから選択肢を伝えます。よく聞きなさい」
「お兄様、何を勝手に、」
「わたくしが何も根回しせずに、貴女のようにその場の感情だけで話をしていると思っているのだとしたら大間違いです。陛下も、王妃陛下も、すべてご了承いただいた上での話です」
「…え?」
ポカンとするオリヴィアちゃんに、悪魔は無表情で話を続ける。
「まずひとつめ。
ハソックヒル国はわかりますね。わたくしの前に王太子だと詐称していた男と並びにその母が奴隷として売り渡された国です。ハソックヒル国の王宮に、見習い侍女として行く。もちろん身分は王族ではありませんよ、侍女ですから」
「はぁ!?何をバカな、」
「ふたつめ。
母上の実家があるアミノフィア国の修道院に入る。そこで奉仕という言葉を本当の意味で体現できるようになったら帰国を許します。何十年先になるかはわかりませんが、自分次第ですから」
オリヴィアちゃんの目が驚愕に見開かれていく。修道院に入れる…?こんな小さい子どもを…?
「なんで私が修道院なんかに…っ」
「みっつめ。ジャポン皇国玄武州、トゥランクメント族の学校に通う。1から3のどれを選んでもソルマーレ国の王女としての身分はなし、オリヴィアなどという大層な名前もいらないですから、ただのオリーという名前でこの後の人生を生きていきなさい。さあ、どれにしますか?みっつめは、かなり譲歩しています。蘇芳さんが橘さんに頼み込んでくれまして、奥様のローズマリーさんも面倒を見てくれるそうです。孤児院ではありませんが、親元を離れて生活する…親に負担をかけたくないと、自ら来る子どもたちの寮があるそうです。食事は3食出してもらえます。4人部屋、風呂は共同だそうです」
悪魔の顔を、信じられないものを見るように見上げていたオリヴィアちゃんは、チンピラに視線を移した。
「お父様、嘘ですよね?いまお兄様が言ったことは、私への脅しでしょう?」
「投げ出すようですまねぇが、セルーラン国からの婚約打診を断るにはおまえを死んだことにするしかない。何より恥ずかしくてセルーラン国の王太子妃として輿入れなどさせられない」
チンピラが目を逸らすことなく、無表情で告げるのを見て、「…死んだことに?…恥ずかしい?」と呟く。
「オリヴィア、決めましたか」
「…っ、決まるわけないでしょ!なによそれ、バカみたい!私は絶対に、出て行ったりしない、」
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「…は?」
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