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第一章 感情なんていらない

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 翌日も、そのまた翌日も杏珠は放課後になるたび俺に声を掛けた。
 中庭だけでなく時には屋上、時には教室で杏珠は俺の写真を撮った。俺も杏珠に言われるがままに一日一枚写真を撮る。別に撮りたいと思う瞬間なんてなかった。ただ杏珠に「ほらこんなポーズはどう?」とか「今、シャッターチャンスだよ!」と言われて、そんなもんかと思いながらスマホのシャッターを押す。ただ撮った写真を見返すこともなければ、それらが気になることもなかった。
 感情がない、ということは興味を持てるものもなくなるんだ、ということに気付いたのは発症してすぐのことだった。スマホの画像フォルダにはそれが顕著に表れている。
 俺のスマホの中にある一番新しい写真は杏珠を撮り始める前は二年九ヶ月前、中学二年の七月に友人達と言った海で撮った写真だった。
 今よりも少し幼い顔をした俺が、ビーチボールを持って砂浜で友人達と笑っている。その数日後、急に笑うことも怒ることもしなくなった俺を心配した母親に病院へと連れて行かれ、心失病を発症していると言われることになるとは、あの頃の俺は考えもしなかった。
 もうあのフォルダを見返すこともない。
 そんな俺のスマホの中には少しずつ杏珠の写真が増えていった。途中でふと、撮れと言われただけで保存しろと言われた訳ではないのだから、撮るだけ撮って削除してしまえばいいのではないか、と考えたこともあったがあとあと「実は撮ってなかったんでしょ!」なんて言われるのも面倒だった。
 火曜日から始まった部活動も金曜日で四日目を迎えた。この日も適当に「今だよ!」なんて言いながら教室でジャンプする杏珠の写真を撮って俺は活動を終えた。
「じゃあまた明日ねー!」
 手を振りながらそう言う杏珠と正門の前で別れる。俺は高校よりも南側、杏珠は北側と正反対な方向のおかげで一緒に帰る、ということはなかった。
 自宅までの道のりを歩きながらふと、また明日と言っていたけれど明日は学校が休みだ。いったいどうするつもりなんだ? と、疑問に思ったがすぐにどうでもいいと思い直した。言葉の綾というやつで月曜のつもりだったのかもしれない。
 だいたい部活動なのだとしたら、許可も取らず土日までやるのもどうなのだという話しだ。
 だから俺は、翌日の朝杏珠から連絡があるなんて思ってもみなかった。

「嘘だろ」
 そう呟いたのは、翌朝午前八時。土日は目覚ましを掛けていないのだけれど、だいたいいつもこれぐらいの時間に目が覚める。特にすることもないのでもう少し寝ていても問題はないのだけれど、習慣というのは恐ろしいもので長年この時間に起きていたため身体が自然と目が覚めるようになっていた。
 目覚めてスマートフォンで時間を確認するついでに通知を確認した。だいたいは随分と昔に登録したメルマガや、これまた数年前無料スタンプを貰うためにフレンドになった企業からのメッセージ、あとは今日の天気が配信されているだけだった。
 だが、この日は違った。スマートフォンの画面に表示された『新着メッセージがあります』という文字と日下部杏珠の名前があった。
 一体何を言ってきたのか。怪訝に思いながらロックを外すと、杏珠の名前をタップした。
『今日の部活は課外でやります。十時にJR高槻駅に集合ね』
 俺は思わず画面を二度見した。
「マジかよ」
 思わずそんな言葉が零れる。そして自分の中にまだこんなにも感情が残っていたのかと少し驚く。怪訝に思うことも、驚くことも、ましてやそれを口に出すことなんてこの数か月の間で思い出そうとしても思い出せないぐらいにはなかった。それなのに話すようになってたった数日の杏珠に、こんなにも感情を引き出されるなんて。
「……まあたまたまだろ」
 スマートフォンを操作すると『了解』の二文字だけ送信する。数秒も経たないうちに既読を示すマークが付き、さらにネコのイラストに『待ってるニャン』という吹き出しがついたスタンプまで届いた。律儀なことだと思いながらスマートフォンをベッドの上に放り投げる。待ち合わせまであと二時間。自転車で行くとして九時四〇分に家を出れば余裕で間に合う。
 やることもないので宿題を終わらせてしまおう。そうすれば明日は月曜日の予習に充てられる。
「……そういえば、さっきのメッセージで今日の部活は、と書いていたがまさか明日も部活をするつもりじゃないだろうな」
 呟きながら、杏珠のことだから否定はできないなと思う。もしかすると明日も一日連れ出されることを考えて、宿題だけでなく予習も進めておくべきかもしれない。そんなことを考えながら、勉強机へと向かった。
 結局、数学と現国の宿題と、それから月曜日の英語の予習をしたところでタイムアップとなった。これ以上家を出るのが遅れれば、待ち合わせ時間に間に合わない。
「ちょっと出かけてくる」
 リビングにいる両親に声を掛けると、俺は自宅を出た。
 住宅街を自転車で抜け、市役所方面へと真っ直ぐに走る。市役所前の交差点で信号に引っかかった時、ポケットの中でスマートフォンが震えたのに気付いた。確認をすると、どうやら杏珠からメッセージが届いたようだった。
「『遅い!』って、まだ待ち合わせ時間の十五分も前だぞ」
 時計が表示している時間は九時四十五分。信号に引っかかり続けたとしても五分前には余裕で待ち合わせ場所に着ける算段だった。
 だが、ゴタゴタ言ったところで、俺より先に到着してるものは仕方がない。『あと五分で着く』とだけメッセージを送ると、青に変わった横断歩道を自転車で渡った。
 そのあとはタイミング良く信号に引っかからずに駅へと到着することができた。グリーンプラザ裏の穴場な自転車置き場に自転車をはめ込み、駅へと向かう。
 エスカレーター横の階段を駆け上がると、高槻市のゆるキャラ『はにたん』の像の横に杏珠はいた。薄い水色のワンピースにカーディガンを羽織り、ポシェットを斜めがけにしている杏珠は周りの目を引いていた。
 全員が一律に同じ制服を着て学校にいると気付かないけれど、ああやって立っていると杏珠は可愛い部類に入る、のだと思う。今まで気付かなかったのか、と思われそうだけれど、制服を着ていたから、というだけではなく――。
「あー! 蒼志君! 遅いよ、やっときた!」
 口を開けばああなのだ。可愛いとか可愛くないとかそれ以前の問題で、俺にとって杏珠はうるさくてお節介なクラスメイトでしかなかった。
「さっきメッセージ送っただろ。あと五分で着くって。だいたい、杏珠が言った待ち合わせ時間まであと十分もあるんだ。早く着いた方だと思うんだけど」
「まあそうだけど、そこはほらデートで女の子を待たせちゃダメでしょ?」
「誰がデートだ。部活の遠征、だろ?」
「デートだよ?」
 まるで今日の天気を聞かれて「晴れだよ?」と快晴の空を見上げて言うぐらい当たり前のように杏珠は言う。だよ、と言われてもそんなつもりはない、が。
「あっそ。んじゃ、さっさと行こうか」
 事もなげに杏珠の手を取り歩き出すことができるぐらいには、俺の感情は薄れていた。杏珠は少し驚いたような表情を浮かべたあと、小さく笑った。
「手、汗掻いてるけど?」
「……うるさい」
「本当は緊張してたりする?」
「……そういう杏珠こそ、さっきからこっちを見ないけど実は緊張してるんじゃないのか?」
 俺の言葉に、杏珠は一瞬足を止めた。そしてぎこちなく俺を見上げると、照れたような笑みを浮かべた。
「えへへ、バレたか」
「……っ」
 その表情が妙に可愛く見えて、思わず視線を逸らしてしまう。わかっていてやっているんじゃないかと疑いたくなるような、恥ずかしそうな照れ笑い。薄れたはずの感情が、引き出される。
 少しだけ鼓動が早くなったのを悟られないように俺は小さく息を吐いてから尋ねた。
「んで、今日は何処に行くんだ? 高槻駅で待ち合わせってことは西武……じゃなかった、阪急? それともアルプラザ?」
 駅直結の百貨店とショッピングセンターの名前を挙げる。ちなみに、JRから直結なのに阪急百貨店、という謎の造りなのだが、数年前までこの百貨店は西武だったという地元民にとっても謎の仕様だ。買収やらなんやらあったらしいが、慣れ親しんだ『西武』の名前がつい出てしまうのは、その名前に愛着がある。と、いうだけではなく外観は看板が変わった以外ほぼ変わらず、中身も若干の入れ替えがあったとはいえ殆ど同じなのだ。間違えて呼んでしまっても仕方がないと許して欲しい。
 そんな俺の問いかけに、杏珠はニッと笑った。
「ぶっぶー。そんなところに言っても写真なんて撮れないでしょ?」
「そんなところって、その言い方はどうなんだ」
「えー、だってどっちもデートって感じじゃないでしょ。せっかく駅まで来たんだからここは電車に乗ってお出かけしましょ」
「どこに」
「京都水族館」
 ポシェットを開けて取り出したのは優待券と書かれた京都水族館のチケットだった。俺の分も含めて二枚用意されていた。
「お母さんから貰ったんだけど、期限が明日までなの。今日行くのと明日行くのだったらどっちがいい?」
「今日」
 どっち、と聞かれなくてもここまで来ておいて「じゃあ明日で」とは言わない。何よりもここで明日と言えば「じゃあ今日は別のところに行こうか」となるのは目に見えている。それよりは、今日水族館を終わらせて明日は予習の続きに当てる方がいい。
「ふふ、なんだかんだで蒼志君も水族館楽しみなんでしょ」
「楽しみ、なんて感情はもうないよ」
「えー、でもさ心なしか表情が柔らかいよ?」
「は?」
 言われて空いてる方の手で顔を押さえるが、柔らかい、の意味がわからない。一体今、自分はどんな表情をしているのか。ほんの少し気にはなったけれど、まあ別にどうでもよかった。
「気のせいじゃないか? まあ多少は嬉しい、かな。子どもの頃、水族館行くの好きだったし」
「多少ー? えー、そうかな? 絶対楽しそうだと思ったんだけどなー」
 それ以上、杏珠も掘り下げることはなく、二人揃って切符を買うと改札へと向かった。ちなみにデート、ということもあり俺が二人分の切符を買った。そうしてほしいと言われたわけではなかったが、優待券を貰ったのだからこれぐらいは、と思ったのだ。
「わ、ありがとう。へえ、蒼志君意外とこういうの手慣れてるね?」
「んなことはない」
「そう? でも、蒼志君。モテるでしょ」
「……モテてたら、これが初デートとか言わないよ」
 男女何人かで海に行った、とか男子二人女子二人でカラオケに行った、というのはデートには入らないだろう。入ったとしても何か言われるのも面倒なので全てデートではなかったことにしておかせてもらおう。
 初デート、という響きにどこか居心地の悪さを覚えつつも、どうせからかってくるのだろうと思った杏珠が黙ったままなことに気付いた。
「杏珠?」
「……うん」
「顔、赤いけど」
 俺の指摘に、杏珠は足を止めた。ちょうどホームに着いたところで、電車はどうやら新快速野洲行きが五分後に来るらしい。電光掲示板に表示された時刻を確認していると、「だって……」と蚊の鳴くような声が隣から聞こえそちらを向いた。
「杏珠?」
「や、だって! 蒼志君が思ってもみなかったこと言うから! え、あの、私が、初デートなの? ホントに? わ、え、えー。どうしよ、それならもっとなんかこう」
 頬を通り越して耳まで赤くなった杏珠は、空いている右手だけでは足らず繋いでいる方の左手までわたわたと動かしている。こんなにもわかりやすく動揺する人がいるのかと思うと興味深くマジマジと見てしまう。
「……見すぎだよ、蒼志君」
「あまりにも動揺してるからつい」
「動揺するでしょ、そりゃ」
 そんなものか、と思いつつも高二で初デート、というのは確かに遅いのかも知れないなと思う。心失病に罹っていなければきっと俺も周りと比べて焦ったり、悩んだりもしたのかもしれない。
 だが、発症したのが多感な時期に入る前の中一の夏なのだ。つい数か月前までランドセルを背負って走っていた俺に、そんなことを考える時間はなかった。
「……ちなみに私も――」
「え?」
 ちょうどホームに入ってきた電車の音で杏珠の声がかき消される。
「今、なんて言った?」
「……何も言ってないよ!」
 開いた電車のドアから中に入りながら俺は問いかけるが、杏珠は頑なに口を開こうとはしない。
「『私も――』の続き、なんて言ったの?」
「そ、そこまで聞こえてたらわかるでしょ!」
「や、俺そういう心の機微とかよくわかんなくて」
「バカ!」
 ちょうど一席だけ空いていた席に杏珠を座らせると、その向かいに俺は立った。「わかってるくせに……」とブツブツ言い続ける杏珠が妙に可愛くて、思わず口角が上がりそうになる。
 ……杏珠と一緒にいると、失ったはずの感情が、もう僅かしか残っていないはずの感情が、妙に呼び起こされる気がするのは、どうしてだろう。
 不思議な気持ちを抱えてたまま、俺は流れゆく景色を見つめ続けた。
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