パシリの英雄

御伽夢見

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序章

パシリの誇り

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 覚えているのは、俺がパシリと言われていたこと。

学生の頃よりも、社会人になってからのほうが多かったかもしれない。決してゴマすりではない。ある人が言うには、
 何か知らんけど頼みたくなる
 だとさ。

 使い走りと聞くとマイナスのイメージが多いかもしれない。けどな、俺は違う。むしろ誇れたね。俺を見下してパシリさせるやつもいたさ。でも何か?

 パシリにはパシリの誇りがある。申し訳なく思いつつ依頼してくるやつは別にいい。見下してくるやつに言いたい。
 お前、じゃあ、朝から晩まで自分独りでやってみろよ。便利アイテム的なものに頼り過ぎたお前が疲れる様子を笑ってやるさ。お前からすれば、パシリは言い方を変えれば都合よく使えるって感じかもしれない。だが。使えると思ってもらうだけマシなんだよ。安いプライドと言われるかもしれないけど自分を誇ってやる。
 
 その思いは生まれ変わった今も記憶に残ってる。他の記憶は曖昧だけどな。

 でもな、でもな。

住む世界違いすぎるぞー!!!このレトロな風景は何だ?
って、RPGの世界か?!

 疑わす過ごしてきたさ。記憶が蘇るまでは。
 思いだして真っ先に思ったね。何の世界だ!って。
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