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再会のはずが
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公爵家の諸事情で一時的に他にシルヴィアが預けられたとイーサンは両親から聞かされた。以前のように会えないが、何かの催し事に招待されれば出席するだろうとも。
何かの催し事・・・だったら、僕の誕生日の時に呼ぼう!シルヴィアの好きな色のカードで招待状を書こう!
イーサンは二ヶ月後の自分の誕生日をいつも以上に楽しみにしていた。
「ねぇ、母上。シルヴィアは来てくれるよね?イーサン兄様っていつも嬉しそうに側に来てくれてたし。しばらく会わないからって、忘れてないよね?」
「あら。イーサンは本当にシルヴィアが大好きなのね。妹と妹みたいなシルヴィアとどっちが好きなの?」
王妃はある事を確認したいため、意地悪な質問をあえてした。
「母上、何でそんな事言うのですか?どちらも大事です。マリアンヌは妹としてとても可愛いです。でもシルヴィアは妹じゃないですよ。シルヴィアはシルヴィアだから大事です!」
やはり、この子は自分の気持ちが何か気付いたのね。会う機会を減らした結果、親としてもこの子の思いが一時的には終わらないと言い切れる。だって『諦める』という感じを受けないもの。
その時を『待つ』と、イーサンは毎日がとても長く感じた。
やがて招待状の返事が届きはじめ、その中に公爵家の返事も混ざっていた。真っ先にイーサンはそれを開封する。公爵夫妻、オリヴァー、シルヴィア四人で参加するとの内容にイーサンはニコニコになった。
そして誕生日会の2日前のこと・・・
「お母様、私、イーサン兄様のお祝いに行ける?」
両頬を赤くしたシルヴィアのおでこには冷水で絞られたタオルがのせられていた。
「残念だけど、はしかにかかっちゃったからだめよ。まだはしかになった事がない子にうつっちゃうから。お祝いには行けないわ。お父様とオリヴァー兄様に託しましょうね。お母様はお前の側にいるわ。お祖母様にも連絡しておきます。治るまではお祖母様のところへ行かなくてもいいわ。」
公爵家からの新たな連絡にイーサンは落ち込んだ。しかもはしかとなると、面会もさせてもらえない。イーサンは終えてるが、妹のマリアンヌはまだだった。イーサンを介してマリアンヌにうつる可能性もあった。
当日、オリヴァーからイーサンにシルヴィアからだと小さな封筒を渡された。
開封すると、イーサンの似顔絵と思われる落書きと、その下に‘おめでとうございます’と、たどたどしい文字で書かれた紙が入っていた。
イーサンがそれを宝物のように保管していた事を何年も後でシルヴィアは知ることになる。
何かの催し事・・・だったら、僕の誕生日の時に呼ぼう!シルヴィアの好きな色のカードで招待状を書こう!
イーサンは二ヶ月後の自分の誕生日をいつも以上に楽しみにしていた。
「ねぇ、母上。シルヴィアは来てくれるよね?イーサン兄様っていつも嬉しそうに側に来てくれてたし。しばらく会わないからって、忘れてないよね?」
「あら。イーサンは本当にシルヴィアが大好きなのね。妹と妹みたいなシルヴィアとどっちが好きなの?」
王妃はある事を確認したいため、意地悪な質問をあえてした。
「母上、何でそんな事言うのですか?どちらも大事です。マリアンヌは妹としてとても可愛いです。でもシルヴィアは妹じゃないですよ。シルヴィアはシルヴィアだから大事です!」
やはり、この子は自分の気持ちが何か気付いたのね。会う機会を減らした結果、親としてもこの子の思いが一時的には終わらないと言い切れる。だって『諦める』という感じを受けないもの。
その時を『待つ』と、イーサンは毎日がとても長く感じた。
やがて招待状の返事が届きはじめ、その中に公爵家の返事も混ざっていた。真っ先にイーサンはそれを開封する。公爵夫妻、オリヴァー、シルヴィア四人で参加するとの内容にイーサンはニコニコになった。
そして誕生日会の2日前のこと・・・
「お母様、私、イーサン兄様のお祝いに行ける?」
両頬を赤くしたシルヴィアのおでこには冷水で絞られたタオルがのせられていた。
「残念だけど、はしかにかかっちゃったからだめよ。まだはしかになった事がない子にうつっちゃうから。お祝いには行けないわ。お父様とオリヴァー兄様に託しましょうね。お母様はお前の側にいるわ。お祖母様にも連絡しておきます。治るまではお祖母様のところへ行かなくてもいいわ。」
公爵家からの新たな連絡にイーサンは落ち込んだ。しかもはしかとなると、面会もさせてもらえない。イーサンは終えてるが、妹のマリアンヌはまだだった。イーサンを介してマリアンヌにうつる可能性もあった。
当日、オリヴァーからイーサンにシルヴィアからだと小さな封筒を渡された。
開封すると、イーサンの似顔絵と思われる落書きと、その下に‘おめでとうございます’と、たどたどしい文字で書かれた紙が入っていた。
イーサンがそれを宝物のように保管していた事を何年も後でシルヴィアは知ることになる。
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