60 / 194
㉚精神安定剤−1(R−18)
しおりを挟む
八方塞がりになった俺は取り敢えず休憩にして、昼食を食べに行く事にした。
そして俺に合わせるように姿を現したロクを見て気付いてしまった。
(人間の俺がロクとの付き合いを認めて貰うのはきっととても難しい)
この世界の人間は獣人とのミックスで、人間と獣人のカップルもいなくはないけどまともな獣人(しかも貴族)にはありえない選択だろう。
差別もあるけど、そもそも神霊を持たない相手を理解できない、同族とは見れないんだと思う。それにツルツルはモテないしな。
(なんか、ヨカナーンがどうしてあんな事をしたかちょっとだけわかった気がする)
俺はもっとヨカナーンと話をしてみたかった、と今さらながらに思った。
「チヤ? どうした、疲れた顔をしている」
「ん~、ちょっと休憩」
行き詰まってしまった、と笑いながら答えたら甘い物が必要かと訊かれた。
ロクの言ったなんでもない一言が、蠱惑的に響いたのはきっと俺が弱いからだ。
弱いからロクに溺れて、一時でも不安を紛らわせて欲しい。
それは本当に一時凌ぎでしか無いってわかってたけど……でも。
「甘く、シて欲しい」
俺は耐え切れずにそう強請ってしまった。
ロクは食事を取って置くように給仕に伝え、俺を抱き上げて寝室へ向かった。
こいつにはきっとバレてる。
不安な気持ちも、手っ取り早く救われたいって焦りも。
それでもロクは黙って俺が欲しいものをくれる。
「ンッ……」
ベッドに下ろされながら口をハグハグと食べられ、俺は舌を思い切り伸ばしてロクに吸って貰う。
(なんだか久し振りの気がする……)
そんな訳はないんだけど、ロクとキスをするのは久し振りの気がしてやたらと感じてしまう。
「ンッ、ふぅっん……」
舌を絡めながら甘いお菓子を想像する。
疲れている時や落ち込んでいる時に俺がよく食べたのはハチミツしみっしみの甘いどら焼きだった。
悪いな、ロク。歯が浮くくらい甘い食べ物が、今の俺には必要なんだ。
「チヤ……」
ハフッと熱い息が掛かって、ロクはロクでスイッチが入ったのだと知る。
まだ昼間なのに服を脱がされ脚を折られ、思い切り大きく拡げられる。
(恥ずかしい……)
恥ずかしいけれど俺は秘めた場所を剥き出しにされ、ロクの目に曝された。
視線で焼け焦げそうなほどじっと見られ、ひくん、とそこが反応するように収縮した。
それを見たロクがゴクリと喉を鳴らし、そろそろと伸ばした指が入り込んでくる。
「んっ!」
僅かな衝撃をやり過ごし、慣れた窄まりがグビグビとロクの指を飲み込んでいく。
「チヤ……」
欲望に掠れた声に胸が疼く。
(もうっ、しようがないなぁ)
「ロク、途中までね」
そう言って俺はロクの無茶を許した。
途端に遠慮のなくなった指が俺のイイトコロを集中して擦り出す。
「うんっ、あんっ!」
尻の中に無数の突起のような物があって、それがロクの長い指で弾かれて俺は弦を掻き鳴らされた楽器のように鳴いてしまう。頭の中で無数の音階が一斉に弾ける。
俺は気持ちよくてフゥフゥ言うのを抑えられないし、想像していたのがハチミツだからなのかグチョグチョといやらしい粘着質な音が頻りに立つ。
掻き回されてトロトロになった後ろにロクの分身がほんの少しだけ入って来た。
相変わらず先端だけでも気持ちのいいそれに襞がチュウチュウと吸い付いて、それだけでもう勝手にイきそう。
「んあっ! あっ、あっ、あ゛あ゛あ゛っ゛……!」
むちゅっと口を覆われて声すらも飲み込まれる。
本当にキスの好きなやつ。キスっていうか、食べようとしてるとしか思えないけど。
「ンンン~ッ!」
俺は口を塞がれたままビクビクと身体を跳ねさせてイッてしまった。
それでも止まないロクの愛撫に意識が混濁してくる。
(凄いな、終わりのない快楽って拷問になるのかも)
ボーッとして緩くなった口の端から飲み切れない唾液が滴る。
今日は上も下もしっかりと甘いので、辺りに強烈な甘ったるい匂いが拡がる。
ハチミツと卵と黒糖の匂い。そこに多分ハヌマーンが言う天界の匂い、獣人を強くする何かの匂いが混じって凄く美味しそう。
(でもきっとロクにはキツイよな?)
そう思ってロクを見上げたら、黒曜石のような毛皮に包まれたロクの身体が波打ってとても綺麗でうっとりと見惚れてしまった。
(ロクの身体は躍動感があってしなやかでバランスが良くて物凄く立派で、幾ら見ていても飽きないくらいに綺麗だけどなんだかまた大きくなった?)
元々ロクは二メートルくらいある巨漢だけどしなやかな身体つきだからか圧迫感は余り感じなかった。
今だって組み敷かれているのにちっとも怖くない。
「ロク、ごめんね」
全部挿れさせてあげなくて、と朦朧とした頭で囁いたら鼻面をグイッと押し付けられた。
こんな時だけど、猫みたいな仕草が可愛い。
そのままピチャピチャと耳朶を舐られてヤダヤダ言わされ、胸の凝りでもイかされて俺はぐったりとベッドに沈み込んだ。
そして俺に合わせるように姿を現したロクを見て気付いてしまった。
(人間の俺がロクとの付き合いを認めて貰うのはきっととても難しい)
この世界の人間は獣人とのミックスで、人間と獣人のカップルもいなくはないけどまともな獣人(しかも貴族)にはありえない選択だろう。
差別もあるけど、そもそも神霊を持たない相手を理解できない、同族とは見れないんだと思う。それにツルツルはモテないしな。
(なんか、ヨカナーンがどうしてあんな事をしたかちょっとだけわかった気がする)
俺はもっとヨカナーンと話をしてみたかった、と今さらながらに思った。
「チヤ? どうした、疲れた顔をしている」
「ん~、ちょっと休憩」
行き詰まってしまった、と笑いながら答えたら甘い物が必要かと訊かれた。
ロクの言ったなんでもない一言が、蠱惑的に響いたのはきっと俺が弱いからだ。
弱いからロクに溺れて、一時でも不安を紛らわせて欲しい。
それは本当に一時凌ぎでしか無いってわかってたけど……でも。
「甘く、シて欲しい」
俺は耐え切れずにそう強請ってしまった。
ロクは食事を取って置くように給仕に伝え、俺を抱き上げて寝室へ向かった。
こいつにはきっとバレてる。
不安な気持ちも、手っ取り早く救われたいって焦りも。
それでもロクは黙って俺が欲しいものをくれる。
「ンッ……」
ベッドに下ろされながら口をハグハグと食べられ、俺は舌を思い切り伸ばしてロクに吸って貰う。
(なんだか久し振りの気がする……)
そんな訳はないんだけど、ロクとキスをするのは久し振りの気がしてやたらと感じてしまう。
「ンッ、ふぅっん……」
舌を絡めながら甘いお菓子を想像する。
疲れている時や落ち込んでいる時に俺がよく食べたのはハチミツしみっしみの甘いどら焼きだった。
悪いな、ロク。歯が浮くくらい甘い食べ物が、今の俺には必要なんだ。
「チヤ……」
ハフッと熱い息が掛かって、ロクはロクでスイッチが入ったのだと知る。
まだ昼間なのに服を脱がされ脚を折られ、思い切り大きく拡げられる。
(恥ずかしい……)
恥ずかしいけれど俺は秘めた場所を剥き出しにされ、ロクの目に曝された。
視線で焼け焦げそうなほどじっと見られ、ひくん、とそこが反応するように収縮した。
それを見たロクがゴクリと喉を鳴らし、そろそろと伸ばした指が入り込んでくる。
「んっ!」
僅かな衝撃をやり過ごし、慣れた窄まりがグビグビとロクの指を飲み込んでいく。
「チヤ……」
欲望に掠れた声に胸が疼く。
(もうっ、しようがないなぁ)
「ロク、途中までね」
そう言って俺はロクの無茶を許した。
途端に遠慮のなくなった指が俺のイイトコロを集中して擦り出す。
「うんっ、あんっ!」
尻の中に無数の突起のような物があって、それがロクの長い指で弾かれて俺は弦を掻き鳴らされた楽器のように鳴いてしまう。頭の中で無数の音階が一斉に弾ける。
俺は気持ちよくてフゥフゥ言うのを抑えられないし、想像していたのがハチミツだからなのかグチョグチョといやらしい粘着質な音が頻りに立つ。
掻き回されてトロトロになった後ろにロクの分身がほんの少しだけ入って来た。
相変わらず先端だけでも気持ちのいいそれに襞がチュウチュウと吸い付いて、それだけでもう勝手にイきそう。
「んあっ! あっ、あっ、あ゛あ゛あ゛っ゛……!」
むちゅっと口を覆われて声すらも飲み込まれる。
本当にキスの好きなやつ。キスっていうか、食べようとしてるとしか思えないけど。
「ンンン~ッ!」
俺は口を塞がれたままビクビクと身体を跳ねさせてイッてしまった。
それでも止まないロクの愛撫に意識が混濁してくる。
(凄いな、終わりのない快楽って拷問になるのかも)
ボーッとして緩くなった口の端から飲み切れない唾液が滴る。
今日は上も下もしっかりと甘いので、辺りに強烈な甘ったるい匂いが拡がる。
ハチミツと卵と黒糖の匂い。そこに多分ハヌマーンが言う天界の匂い、獣人を強くする何かの匂いが混じって凄く美味しそう。
(でもきっとロクにはキツイよな?)
そう思ってロクを見上げたら、黒曜石のような毛皮に包まれたロクの身体が波打ってとても綺麗でうっとりと見惚れてしまった。
(ロクの身体は躍動感があってしなやかでバランスが良くて物凄く立派で、幾ら見ていても飽きないくらいに綺麗だけどなんだかまた大きくなった?)
元々ロクは二メートルくらいある巨漢だけどしなやかな身体つきだからか圧迫感は余り感じなかった。
今だって組み敷かれているのにちっとも怖くない。
「ロク、ごめんね」
全部挿れさせてあげなくて、と朦朧とした頭で囁いたら鼻面をグイッと押し付けられた。
こんな時だけど、猫みたいな仕草が可愛い。
そのままピチャピチャと耳朶を舐られてヤダヤダ言わされ、胸の凝りでもイかされて俺はぐったりとベッドに沈み込んだ。
0
お気に入りに追加
373
あなたにおすすめの小説
虐げられ聖女(男)なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました【本編完結】(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
【完結】白い塔の、小さな世界。〜監禁から自由になったら、溺愛されるなんて聞いてません〜
N2O
BL
溺愛が止まらない騎士団長(虎獣人)×浄化ができる黒髪少年(人間)
ハーレム要素あります。
苦手な方はご注意ください。
※タイトルの ◎ は視点が変わります
※ヒト→獣人、人→人間、で表記してます
※ご都合主義です、あしからず
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
【完結】元騎士は相棒の元剣闘士となんでも屋さん営業中
きよひ
BL
ここはドラゴンや魔獣が住み、冒険者や魔術師が職業として存在する世界。
カズユキはある国のある領のある街で「なんでも屋」を営んでいた。
家庭教師に家業の手伝い、貴族の護衛に魔獣退治もなんでもござれ。
そんなある日、相棒のコウが気絶したオッドアイの少年、ミナトを連れて帰ってくる。
この話は、お互い想い合いながらも10年間硬直状態だったふたりが、純真な少年との関わりや事件によって動き出す物語。
※コウ(黒髪長髪/褐色肌/青目/超高身長/無口美形)×カズユキ(金髪短髪/色白/赤目/高身長/美形)←ミナト(赤髪ベリーショート/金と黒のオッドアイ/細身で元気な15歳)
※受けのカズユキは性に奔放な設定のため、攻めのコウ以外との体の関係を仄めかす表現があります。
※同性婚が認められている世界観です。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
婚約破棄された悪役令息は従者に溺愛される
田中
BL
BLゲームの悪役令息であるリアン・ヒスコックに転生してしまった俺は、婚約者である第二王子から断罪されるのを待っていた!
なぜなら断罪が領地で療養という軽い処置だから。
婚約破棄をされたリアンは従者のテオと共に領地の屋敷で暮らすことになるが何気ないリアンの一言で、テオがリアンにぐいぐい迫ってきてーー?!
従者×悪役令息
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる