34 / 194
⑰堕神の道連れ−1
しおりを挟む
ハヌマーンは遠い昔に天界で暮らしていたが、色欲に溺れて追放されて堕神となった。
「え。エロイの?」
「俺から色欲を取ったら何も残らん」
偉そうに言ったハヌマーンを呆れて眺める。
堕天してもちっとも懲りていないらしい。
「天界などより下界の方が余程に楽しいからちっとも構わんが、下界では不死薬を作れなくて困った」
「不死薬ってアンブロシアとは違うの? そんなものを何に使うの?」
「勿論、俺が飲む。不死薬を飲むとアッチも元気になるからな」
(精力剤かよ)
俺は心の中でツッコんだ。
「アンブロシアもネクタルも天界から持ち出せないが、両方を混ぜて俺がこちょこちょっと呪文を唱えれば不死薬となる。効果は落ちるが、不死薬ならば地上に持ってこられるからな。堕天させられる前もよく持ってきていた」
「迷惑なやつぅ……」
「何を言う。人が飲めば寿命が延びるのだぞ」
「不死薬なんだから、永遠に生きられるんじゃないの?」
「飲み続ければな」
なるほど。一回飲んだからって安泰じゃないのか。
「少しくらい人の寿命を延ばしたからってどうなるんだよ」
「権力者に取り入って、ハーレムが作れる」
「~っ!」
こいつ、本当に元神様なの? 俗物過ぎない?
「しかし下界に落とされてしまってはもう不死薬を作る事が出来ない。しかも俺が持っていた不死薬は獣に奪われてしまった」
無念そうに言ったハヌマーンに、不思議に思って聞いてみる。
「あんたは堕神してもロクと対等に戦えるくらい強い。なのに獣に奪われたって?」
「空を翔ける獣が俺から薬を騙し取り、飛び去ってしまったのだ」
「もしかして、鳥の獣人に取り上げられたって事?」
「そうだ」
あれれ、これはもしかしたら……。
俺はそっとロクの顔を見上げてみた。
ロクは見事なポーカーフェイスを装っていたが、心当たりのありそうな顔をしている。
「ロクぅ、どうする?」
「ハヌマーンを街中に連れて行く事は出来ないが、私の城に置くことは出来るだろう」
「厄介事を呼びそうだよ?」
「構わない。お前が制御出来るだろう?」
それは緊箍児を締めればハヌマーンは逆らえないみたいだけどさぁ。
「でも、不死薬を作れないハヌマーンなんていらないんじゃない?」
「そ、それだけではない! 俺は分身を作れるし、如意棒を好きな大きさにする事も――」
「ってそれはお前の暴れん棒だろうがっ! 下ネタかよ!?」
腰をカクカクと振って見せるハヌマーンを見て、俺は顔を赤らめつつそう叫んだ。
そうしたらロクが俺からハヌマーンが見えなくなるように立ち塞がった。
「チヤの毒になるなら放っておこう」
「おいっ! 俺は役に立つぞ! 連れていけ!」
なんでそんなに一緒に行きたがるのかと思えば、どうやら俺から天界の匂いがすると言う。
「え? 甘いのは出してない筈だけど……」
ふんふんと自分の匂いを嗅いだら、ハヌマーンがキラーンと目を光らせた。
「この地上には甘い物は存在しない。昔、神々がそう決めたからな。なのに移り香か何かわからんがお前からは甘い匂いがする。おかしいじゃないか? お前は何者だ?」
酷く訝しげなハヌマーンを見て、俺は戸惑う。
甘い物は存在しないって、神々がそう決めたって、じゃあ異世界召喚の事は知らないのか?
「それにどうして緊箍児の事を知っている? 扱えるのは天界の者だけなのに」
頻りに首を捻るハヌマーンを見て、俺がハヌマーンを手掛かりだと思ったように、ハヌマーンもまた俺を手掛かりだと思っている事に気付いた。
もしかしたら天界に帰る足掛かりになるかもしれないとでも思っているのか。
『俺は天界とは関係ない』と言ってしまうのは簡単だった。
でもそうすると異世界人である事、前々から獣人たちが召喚を行っている事を話さなければならない。
それは獣人たちにとって不利益をもたらすんじゃないか。
俺は困ってしまってロクの上着をギュッと掴んだ。
「天界の話は地上にも伝わっている。お前が昔から下界に降りてきていたなら、見えているのだし、その緊箍児の事だって知られていてもおかしくはないだろう?」
「しかし操れる奴がいるとは――」
「もう一度、試してみるか?」
「い、いいっ! 必要ないっ! そうだな、たまたまそんな奴がいてもおかしくないよな。ハハハ……」
ハヌマーンが迎合するように笑い、一旦は追求を諦めたようだ。
しかし一緒にいたら勘付かれるかもしれない。
『どうする?』とロクを見上げたら、青い瞳をキュッと瞑られた。
お前の好きにしろ、と言っているように見えた。
「あのさぁ、もうちょっと天界の話が聞きたいんだけど、それはあんたの禁忌に触れない?」
「別に天界の事を話すのは禁じられていない」
「なら一緒に来て欲しい」
「うむ、我が如意棒も振るってやろう!」
「それはいらない」
この色ボケ、下ネタから離れられないのだろうか。
下界の女性に手を出さないように見張っていなければならないな、と気を引き締めていたらロクが話を変えた。
「え。エロイの?」
「俺から色欲を取ったら何も残らん」
偉そうに言ったハヌマーンを呆れて眺める。
堕天してもちっとも懲りていないらしい。
「天界などより下界の方が余程に楽しいからちっとも構わんが、下界では不死薬を作れなくて困った」
「不死薬ってアンブロシアとは違うの? そんなものを何に使うの?」
「勿論、俺が飲む。不死薬を飲むとアッチも元気になるからな」
(精力剤かよ)
俺は心の中でツッコんだ。
「アンブロシアもネクタルも天界から持ち出せないが、両方を混ぜて俺がこちょこちょっと呪文を唱えれば不死薬となる。効果は落ちるが、不死薬ならば地上に持ってこられるからな。堕天させられる前もよく持ってきていた」
「迷惑なやつぅ……」
「何を言う。人が飲めば寿命が延びるのだぞ」
「不死薬なんだから、永遠に生きられるんじゃないの?」
「飲み続ければな」
なるほど。一回飲んだからって安泰じゃないのか。
「少しくらい人の寿命を延ばしたからってどうなるんだよ」
「権力者に取り入って、ハーレムが作れる」
「~っ!」
こいつ、本当に元神様なの? 俗物過ぎない?
「しかし下界に落とされてしまってはもう不死薬を作る事が出来ない。しかも俺が持っていた不死薬は獣に奪われてしまった」
無念そうに言ったハヌマーンに、不思議に思って聞いてみる。
「あんたは堕神してもロクと対等に戦えるくらい強い。なのに獣に奪われたって?」
「空を翔ける獣が俺から薬を騙し取り、飛び去ってしまったのだ」
「もしかして、鳥の獣人に取り上げられたって事?」
「そうだ」
あれれ、これはもしかしたら……。
俺はそっとロクの顔を見上げてみた。
ロクは見事なポーカーフェイスを装っていたが、心当たりのありそうな顔をしている。
「ロクぅ、どうする?」
「ハヌマーンを街中に連れて行く事は出来ないが、私の城に置くことは出来るだろう」
「厄介事を呼びそうだよ?」
「構わない。お前が制御出来るだろう?」
それは緊箍児を締めればハヌマーンは逆らえないみたいだけどさぁ。
「でも、不死薬を作れないハヌマーンなんていらないんじゃない?」
「そ、それだけではない! 俺は分身を作れるし、如意棒を好きな大きさにする事も――」
「ってそれはお前の暴れん棒だろうがっ! 下ネタかよ!?」
腰をカクカクと振って見せるハヌマーンを見て、俺は顔を赤らめつつそう叫んだ。
そうしたらロクが俺からハヌマーンが見えなくなるように立ち塞がった。
「チヤの毒になるなら放っておこう」
「おいっ! 俺は役に立つぞ! 連れていけ!」
なんでそんなに一緒に行きたがるのかと思えば、どうやら俺から天界の匂いがすると言う。
「え? 甘いのは出してない筈だけど……」
ふんふんと自分の匂いを嗅いだら、ハヌマーンがキラーンと目を光らせた。
「この地上には甘い物は存在しない。昔、神々がそう決めたからな。なのに移り香か何かわからんがお前からは甘い匂いがする。おかしいじゃないか? お前は何者だ?」
酷く訝しげなハヌマーンを見て、俺は戸惑う。
甘い物は存在しないって、神々がそう決めたって、じゃあ異世界召喚の事は知らないのか?
「それにどうして緊箍児の事を知っている? 扱えるのは天界の者だけなのに」
頻りに首を捻るハヌマーンを見て、俺がハヌマーンを手掛かりだと思ったように、ハヌマーンもまた俺を手掛かりだと思っている事に気付いた。
もしかしたら天界に帰る足掛かりになるかもしれないとでも思っているのか。
『俺は天界とは関係ない』と言ってしまうのは簡単だった。
でもそうすると異世界人である事、前々から獣人たちが召喚を行っている事を話さなければならない。
それは獣人たちにとって不利益をもたらすんじゃないか。
俺は困ってしまってロクの上着をギュッと掴んだ。
「天界の話は地上にも伝わっている。お前が昔から下界に降りてきていたなら、見えているのだし、その緊箍児の事だって知られていてもおかしくはないだろう?」
「しかし操れる奴がいるとは――」
「もう一度、試してみるか?」
「い、いいっ! 必要ないっ! そうだな、たまたまそんな奴がいてもおかしくないよな。ハハハ……」
ハヌマーンが迎合するように笑い、一旦は追求を諦めたようだ。
しかし一緒にいたら勘付かれるかもしれない。
『どうする?』とロクを見上げたら、青い瞳をキュッと瞑られた。
お前の好きにしろ、と言っているように見えた。
「あのさぁ、もうちょっと天界の話が聞きたいんだけど、それはあんたの禁忌に触れない?」
「別に天界の事を話すのは禁じられていない」
「なら一緒に来て欲しい」
「うむ、我が如意棒も振るってやろう!」
「それはいらない」
この色ボケ、下ネタから離れられないのだろうか。
下界の女性に手を出さないように見張っていなければならないな、と気を引き締めていたらロクが話を変えた。
0
お気に入りに追加
370
あなたにおすすめの小説
快楽短編集①
ぎょく大臣
BL
長くないエロ話の詰め合わせです。
シチュエーションエロが好きです。愛よりもエロを求めてる方向け。
異世界から現代。美形からオヤジ、凡人にガチムチまで美醜年齢関係なく快楽漬けにしたい。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには一切関係ありません。
物語のようにはいかない
わらびもち
恋愛
転生したら「お前を愛することはない」と夫に向かって言ってしまった『妻』だった。
そう、言われる方ではなく『言う』方。
しかも言ってしまってから一年は経過している。
そして案の定、夫婦関係はもうキンキンに冷え切っていた。
え? これ、どうやって関係を修復したらいいの?
いや、そもそも修復可能なの?
発言直後ならまだしも、一年も経っているのに今更仲直りとか無理じゃない?
せめて失言『前』に転生していればよかったのに!
自分が言われた側なら、初夜でこんな阿呆な事を言う相手と夫婦関係を続けるなど無理だ。諦めて夫に離婚を申し出たのだが、彼は婚姻継続を望んだ。
夫が望むならと婚姻継続を受け入れたレイチェル。これから少しずつでも仲を改善出来たらいいなと希望を持つのだが、現実はそう上手くいかなかった……。
もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!
をち。
BL
公爵家の3男として生まれた俺は、家族からうとまれていた。
母が俺を産んだせいで命を落としたからだそうだ。
俺は生まれつき魔力が多い。
魔力が多い子供を産むのは命がけだという。
父も兄弟も、お腹の子を諦めるよう母を説得したらしい。
それでも母は俺を庇った。
そして…母の命と引き換えに俺が生まれた、というわけである。
こうして生を受けた俺を待っていたのは、家族からの精神的な虐待だった。
父親からは居ないものとして扱われ、兄たちには敵意を向けられ…。
最低限の食事や世話のみで、物置のような部屋に放置されていたのである。
後に、ある人物の悪意の介在せいだったと分かったのだが。その時の俺には分からなかった。
1人ぼっちの部屋には、時折兄弟が来た。
「お母様を返してよ」
言葉の中身はよくわからなかったが、自分に向けられる敵意と憎しみは感じた。
ただ悲しかった。辛かった。
だれでもいいから、
暖かな目で、優しい声で俺に話しかけて欲しい。
ただそれだけを願って毎日を過ごした。
物ごごろがつき1人で歩けるようになると、俺はひとりで部屋から出て
屋敷の中をうろついた。
だれか俺に優しくしてくれる人がいるかもしれないと思ったのだ。
召使やらに話しかけてみたが、みな俺をいないものとして扱った。
それでも、みんなの会話を聞いたりやりとりを見たりして、俺は言葉を覚えた。
そして遂に自分のおかれた厳しい状況を…理解してしまったのである。
母の元侍女だという女の人が、教えてくれたのだ。
俺は「いらない子」なのだと。
(ぼくはかあさまをころしてうまれたんだ。
だから、みんなぼくのことがきらいなんだ。
だから、みんなぼくのことをにくんでいるんだ。
ぼくは「いらないこ」だった。
ぼくがあいされることはないんだ。)
わずかに縋っていた希望が打ち砕かれ、絶望しサフィ心は砕けはじめた。
そしてそんなサフィを救うため、前世の俺「須藤卓也」の記憶が蘇ったのである。
「いやいや、俺が悪いんじゃなくね?」
公爵や兄たちが後悔した時にはもう遅い。
俺は今の家族を捨て、新たな家族と仲間を選んだのだ。
★注意★
ご都合主義です。基本的にチート溺愛です。ざまぁは軽め。みんな主人公は激甘です。みんな幸せになります。
ひたすら主人公かわいいです。
苦手な方はそっ閉じを!
憎まれ3男の無双!
初投稿です。細かな矛盾などはお許しを…
感想など、コメント頂ければ作者モチベが上がりますw
没落した元名門貴族の令嬢は、馬鹿にしてきた人たちを見返すため王子の騎士を目指します!
日之影ソラ
ファンタジー
かつては騎士の名門と呼ばれたブレイブ公爵家は、代々王族の専属護衛を任されていた。
しかし数世代前から優秀な騎士が生まれず、ついに専属護衛の任を解かれてしまう。それ以降も目立った活躍はなく、貴族としての地位や立場は薄れて行く。
ブレイブ家の長女として生まれたミスティアは、才能がないながらも剣士として研鑽をつみ、騎士となった父の背中を見て育った。彼女は父を尊敬していたが、周囲の目は冷ややかであり、落ちぶれた騎士の一族と馬鹿にされてしまう。
そんなある日、父が戦場で命を落としてしまった。残されたのは母も病に倒れ、ついにはミスティア一人になってしまう。土地、お金、人、多くを失ってしまったミスティアは、亡き両親の想いを受け継ぎ、再びブレイブ家を最高の騎士の名家にするため、第一王子の護衛騎士になることを決意する。
こちらの作品の連載版です。
https://ncode.syosetu.com/n8177jc/
欲情しないと仰いましたので白い結婚でお願いします
ユユ
恋愛
他国の王太子の第三妃として望まれたはずが、
王太子からは拒絶されてしまった。
欲情しない?
ならば白い結婚で。
同伴公務も拒否します。
だけど王太子が何故か付き纏い出す。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
運命の出会いは蜜柑の香りと共に
碧碧
BL
都会の美形パティシエ×田舎のみかん農家の息子。
(あらすじ)
都会で人気のケーキ屋を営む瀬戸俊介は、新作ケーキに合うみかんを探していた。直接産地に足を運びみかん農園を巡っていると、そこで働く橘橙矢と出会う。橘の作るみかんは瀬戸の求めていたものそのものだったうえ、ゲイである瀬戸にとって橘自身もドストライクだった。2つの運命的な出会いに瀬戸は舞い上がり、思わず勢いで告白してしまう。
(R18シーンについて)
2話以降、予告なく18禁シーンが入ります。内容は自慰、兜合わせ、フェラ、結腸姦、中出し等。糖度高め(当社比)です。閲覧ご注意ください。
全ての悪評を押し付けられた僕は人が怖くなった。それなのに、僕を嫌っているはずの王子が迫ってくる。溺愛ってなんですか?! 僕には無理です!
迷路を跳ぶ狐
BL
森の中の小さな領地の弱小貴族の僕は、領主の息子として生まれた。だけど両親は可愛い兄弟たちに夢中で、いつも邪魔者扱いされていた。
なんとか認められたくて、魔法や剣技、領地経営なんかも学んだけど、何が起これば全て僕が悪いと言われて、激しい折檻を受けた。
そんな家族は領地で好き放題に搾取して、領民を襲う魔物は放置。そんなことをしているうちに、悪事がバレそうになって、全ての悪評を僕に押し付けて逃げた。
それどころか、家族を逃す交換条件として領主の代わりになった男たちに、僕は毎日奴隷として働かされる日々……
暗い地下に閉じ込められては鞭で打たれ、拷問され、仕事を押し付けられる毎日を送っていたある日、僕の前に、竜が現れる。それはかつて僕が、悪事を働く竜と間違えて、背後から襲いかかった竜の王子だった。
あの時のことを思い出して、跪いて謝る僕の手を、王子は握って立たせる。そして、僕にずっと会いたかったと言い出した。え…………? なんで?
二話目まで胸糞注意。R18は保険です。
彼女を妃にした理由
つくも茄子
恋愛
ファブラ王国の若き王が結婚する。
相手はカルーニャ王国のエルビラ王女。
そのエルビラ王女(王妃)付きの侍女「ニラ」は、実は王女の異母姉。本当の名前は「ペトロニラ」。庶子の王女でありながら母親の出自が低いこと、またペトロニラの容貌が他の姉妹に比べて劣っていたことで自国では蔑ろにされてきた。今回も何らかの意図があって異母妹に侍女として付き従ってきていた。
王妃付きの侍女長が彼女に告げる。
「幼い王女様に代わって、王の夜伽をせよ」と。
拒むことは許されない。
かくして「ニラ」は、ファブラ王国で王の夜伽をすることとなった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる