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㊲九尾のなり損ないはエッチだった-1(R-20 ※ 濃いぃから)

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 モフッと見事に膨らんだ尻尾には魔力が詰まっている。それを少しずつ、少しずつ、全く魔力のない俺の身体に染み込ませるように移していく。
 魔力の移動に伴って、つるりとしていた俺の胸や腹が和毛にこげに覆われ、体温が上がり薄い皮膚の下でドクドクと血流が脈打つ。
 顔の皮膚が少し後ろに引っ張られるような気がして、瞳孔が縦に伸びて黒い眸に金が混じる。
 リッドみたいだ、と思って俺はちょっとだけ嬉しくなる。

「大分上手くなったな」
 リッドに後ろから声を掛けられ、変態の途中経過を見られたくなかった俺はチッと舌を鳴らした。

「見るなよ。まだまだ中途半端だろう」
「そんな状態も今だけだ」
 リッドが言うにはこの途中経過の姿は完全変態を出来るようになれば経なくなる。
 この状態は未熟だから起こる “出来損ない” に過ぎない。

「ほら、身体が熱いんだろう? 鎮めてやるからこっちにこい」
「……いい。自然に治まるのを待つ」
「バカ、自然になんか引かない。熱を発散させてしまうのが一番いいんだ」
「でもっ! お前に……傷を付けちゃったし……」
「あのくらい大したことはない」
 ちょっと子猫に爪を立てられただけだと言うリッドに、それはそうだけど、と思う。
 それはそうだけど、尖った俺の爪がリッドの背中に赤い線を幾つも刻んで血も滲んだ。
 大したことはないなんて言われてもやっぱり気が引ける。

「半獣化してると我慢できないんだ」
「ああ」
 俺はいつだってリッドに触れられたらメロメロになっちゃうけど、中途半端に獣化した姿で弄られると本当にヤバイ。興奮しすぎて自分でも引く。だからリッドには見られたくないのに……。

「ユウ、発情したお前を俺が逃がすと思うか?」
「……思わない」
「だったら我慢なんてするな。全部見せろ」
 手のひらで頬を包み込まれて甘ったるく囁かれて、俺は簡単によろめいてしまう。
 だって好きな男が甘やかしてくれると言っているのだ。そんなの靡くに決まっている。

「ん……」
 口付けられて口の中に生えた小さな牙を舐められる。
 こんな小さな牙で噛み付いたってリッドの分厚い皮膚を食い破る事なんて出来ないけど、牙を立てる感覚は俺に興奮をもたらす。

「こら、理性を失うのはまだ早いぞ」
 リッドに窘められて俺は奴の目を見返す。
 ハグハグと舌に噛み付いて口の端から涎を垂らして、ブンブンと尻尾を振っている俺は既に発情した獣と変わらない。ヤりたくて逸る気持ちが抑えられない。

「ここも触って欲しいだろう?」
 シャツを開かれて赤く充血した乳首を摘ままれるといつもよりも感じた。
 リッドに弄られるようになってから少し大きくなってしまった乳首は、指先で念入りに捏ねるようにされると堪らない。ジンジンと痺れて色付いた声が洩れてしまう。

「あんっ、あぁあああんっ!」
 クリクリと乳首を弄られて乳輪ごと吸われ、ぬめる舌先で尖りを擦られて悶えながら身体を揺する。
 気持ち好くて堪らない。乳首がぽろりと取れそうにしこって痛い。

「ユウ、ここだけでイッてみるか?」
「やだっ!」
 そんな事をされたらもうまともな生活に戻れなくなる。
 常に膨らんだ乳首を持て余して、リッドが触れてくれるのを待つようになってしまう。
 そこでイきたいって、きっとそれしか考えられないようになってしまう。

「やだっ、やだけど……どうしよう?」
 俺は乳首をそんな風にされたくないのに、いやらしく捏ねてくれる指が離れていくのも嫌なのだ。
 今さら前と後ろを触ればそれで足りるだろうと、そんな風に誤魔化す事も出来ない。

「お前は本当に可愛いな? 大丈夫だ。どうせ全身を同じように変えてやる」
 なにそれ。俺の身体が乳首みたいに敏感になっちゃうってこと? そんなの酷い。

「でも好きだろう?」
 そう囁かれて左の乳首をガジガジと噛まれ、もう片方を優しく中指で転がされてビクビクとイッてしまった。
 乳首だけで本当に達してしまった。

「ハァ、ハァ、ハァ……どうしよ、止まんな――」
「他もあるぞ」
 リッドは俺の飾りから口を離すと頭を下に移動していき、腹にガフガフと熱い息が掛かって下半身に血が集まってくる。
 下生えと和毛が一緒くたになった辺りを舐められ、茂みからピョコンと飛び出した濃いピンク色の性器を掴まれる。

「九尾のイチモツは根元ここに瘤が出来る」
「あんっ、ぐりぐりしないでぇ……」
「これが交尾の時に引っ掛かって、ナカで三回放たないと治まらない」

(クソ、だから長いのか……)
 俺は射精してもなかなか落ち着かない理由を知って眉を顰めた。

「その代わり相手を確実に孕ませるらしいぞ? 俺の口で三回イクか?」
 毒々しいくらいの色気が滴り落ちるような笑みを向けられ、俺は益々呼吸が荒くなる。
 リッドの口の中に三回も。そう思ったら息子が腹に付くくらいに反り返って視界すらもぐんにゃりと歪んだ。

「リッド、ゴリゴリ……痛いくらい、擦り付けたぃぃぃ」
 泣きながらせがんだらリッドが俺の瘤を親指の腹でグリッと潰した。

「ひぅんっ!」
 ぷしっと陰茎の先から薄い液体を飛ばして、俺はリッドの口の中に迎え入れられてからも間欠的に潮を吹いてリッドの頭を抱え込んだ。

「あんっ、あんっ、ああっ! やぅぅ、ダメっ! ダメなのに、リッドの口の中、グチャグチャにしちゃうぅ……だめぇ……」
 ヒックヒックとしゃくり上げて、それでも出るものが止まらなくて、俺はリッドの口の中で立て続けに三回射精した。
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