7 / 62
第一章 死ぬにしたって、これは無いだろ!
第七話
しおりを挟む
俺はドっと汗腺が開き、ダクダクと冷や汗が噴き出る感覚に襲われつつ、何とか弁解を試みてみる。
目覚めてから、俺の希望的観測は悉く打ち砕かれる運命にあるらしい。
「や、その……記憶はないけど、5年ぶりに目覚めてさ、最近ようやく元気になってきたから、外の空気を吸いたいな~って……」
「へえ、オリヴィアに魔術を使って眠らせてでも、どうしても外の空気が吸いたかったと」
「ヒエ……いや、あの、それは、ものすごく申し訳ないと思ってる……でも、いつまでも部屋に籠っているのは身体に悪いし……理由も分からず閉じ込められてるのは結構気分も悪かったし」
「記憶を失われたとはいえ、兄上の素直なところは変わっておられませんね。仰ることはごもっともと思います。しかし、我々にとって、貴方が外で危険な目に遭われるより恐ろしいことはないのです。どうか、心身ともに快癒なされるまでは、辛抱していただけませんか」
心身共に健康だよもう!! これ以上どう元気になれって言うんだよ……まあ、言いたいことは分かるけどね。
要するに記憶を取り戻すまでは危ないから部屋から出るなってことでしょ?
でもさ、その記憶って多分俺のじゃないんだよね。ただの推測だけど、その記憶を持っていた本来のベルラッドはいなくなって、空っぽになった身体に俺が入っちゃったっていうのかな?
とにかく、君たちの知ってるベルラッドと俺は全くの別人なんだよ。
だから、君たちが取り戻してほしい記憶を俺が取り戻せる可能性はほぼ0に近いと思う。
まあそんな説明したらやっぱり頭がおかしいってことで幽閉逆戻りだろうし絶対言わないけど。ウンウンそうだね療養だねってされること間違いなし。
ええい、こんなところに居られるか!! 俺は部屋に戻らんぞ!!
「ぶっちゃけさ、もう、迷惑かけたくないって言うか。記憶が無いからには、俺ってただの穀潰しだし、俺のために国民の血税が使われているのも申し訳ないんだ。だから、いっそ自分探しの旅にでも出ちゃって、新しい自分見つけて誰かの役に立てたらいいし、上手くいかなくて死ぬことがあっても、まあそれはそれで満足かなって。少なくとも今のまま生き続けて死ぬのは俺にとって満足いく死に方じゃないんだよ」
勿論、君に殺されて死ぬのもな!! 俺は自分で選んだ生き方で死にたい!!
だって前世(多分)は満足できる死に方じゃなかったし。
2回目があって、また不本意な死が待ち受けてるんだったら、そりゃ同じ轍踏まんように足掻きたくもならぁよ。
「……貴方の今の生活に、国民の血税は、びた一文として使われていません。貴方を生き延びさせているのは僕の欲望で、僕の我儘なのですから、僕の個人的な資産から全て賄われています。安心してください。貴方は誰にも迷惑をかけていません。誰かの役に立ちたいと思うなら、僕のために、僕の手の届く範囲で、ただ健やかに、生きていてください」
は? いや、それを聞いて安心できるとでも思う?
つまり俺の命は君が握ってるってことでしょ。俺を生かそうが殺そうが君の思うままってことでしょうが。
俺が一番に恐れている状況そのものなんですが? 記憶が戻ったらハイ、養うの終わり、今までの恨み晴らさでおくべきか、ってこともあり得る……と言うか、その可能性しか考えられない。
だって、そうでもないと、ただの兄ってだけでそこまでする理由がないじゃんか。
「あー……身勝手は承知で言うけど、俺に記憶がない以上、君にそこまでしてもらう義理があるとはどうしても思えなくてさ。君の邪魔なんて絶対出来ないところで好きにさせてもらえないかな。これまで、君を筆頭に、色々な人に迷惑をかけてきたと思うし、その分つつましく生きていたいだけなんだよ」
俺がベルラッドになる前のベルラッドは、母親の傀儡として、この人のこと虐めに虐めまくってたのかもしれないが、もうベルラッドは俺になってしまったのだ。
少なくとも俺は、身に覚えのない罪なんかで死にたくはない。普通はそうだろ? 別に俺、前世の暮らしに不満なんて無くて、自分から電車にはねられに行ったわけじゃない、絶対に。
俺は普通の男子高校生で、ありふれた幸せを求めながら、穏やかに天寿を全うしたいと思って生きていた。
だから、今の状況は俺にとって何もかもが不本意なのだ。
俺がベルラッドになってしまった以上、主人公の恨みなんて知ったこっちゃない。
薄情だろう、屑とでも、どうとでも言えばいいさ。
綺麗ごと言って難を逃れようとした口が何を言うんだって話だが、俺になる前のベルラッドとその母親が、どんなに国民を苦しめたかなんて、俺に責任を問われても困るんだよ。
頼むからほっといて、勘弁してくれ、殺さないでくれ……!
「きっと、兄上はまだ、目覚めたばかりでひどく混乱して、気が急いていらっしゃるのです。これからのことを考えるのは、お元気になって、落ち着いてからでも遅くありません。さあ、戻りましょう」
ジルラッド氏は俺の手首をつかんでいた手の片方を離し、片腕を引きながらそう言った。
まるで労わるような、優しい表情にしか見えないソレが、形容しがたいほど不気味で。
俺は掴まれていた手首を捻って無理やりジルラッド氏の手を離し、反対方向へと駆け出した。
三十六計逃げるに如かず、何考えてんのか分からんコエー相手からは逃げてしかるべし!!
走れ、走りだせ、明日を迎えに行くんだよォ!! (必死)
「待って、兄上……っ」
「待てと言われて素直に待つ奴があると思うか!! 正直なこと言っていい? 君のことが怖い!! 聞けば聞くほど君のことが分かんなくて怖いんだよ!! なんで走ってる俺に歩いている君がみるみる追いついてくるのさ!!?」
「貴方が病み上がりだからです!!」
「絶対違うだろ!!」
俺は分かりやすい詰みを感じつつ、あきらめも出来ずにひた走った。
困り果てたような顔で、しかして余裕の面持ちで俺に詰め寄ってくるジルラッド氏とは対照的に、ゼエゼエゲボゲボと聞くに堪えない呼吸をしながら、必死の形相でヘロヘロと走った。
クソッ、前世の俺も大概モヤシだったが、この体それよりも体力ないとか雑魚すぎる!!
「ずっと、分からない……! 分からないのは僕の方です、兄上。昔から、ずっと!! 今はもう、貴方のそういうところが我慢ならない、憎いくらいに!」
やっぱり憎いんじゃないか!! 逃げなければ、逃げないと、殺される……!
俺はどこに向かおうとしているのかも分からず、しかし、何かの確信のようなものに突き動かされながら走った。
このまま進めば、逃げられる。
逃げられる、ここから。
ここに、飛び込めば……。
「駄目だ、兄上!!」
切り裂くような、血のにじむような叫びが聞こえて、我に返る。
でも、もう、その時には。
階段の一番上から足を踏み外して、俺の体は宙に浮いていたのだった。
目覚めてから、俺の希望的観測は悉く打ち砕かれる運命にあるらしい。
「や、その……記憶はないけど、5年ぶりに目覚めてさ、最近ようやく元気になってきたから、外の空気を吸いたいな~って……」
「へえ、オリヴィアに魔術を使って眠らせてでも、どうしても外の空気が吸いたかったと」
「ヒエ……いや、あの、それは、ものすごく申し訳ないと思ってる……でも、いつまでも部屋に籠っているのは身体に悪いし……理由も分からず閉じ込められてるのは結構気分も悪かったし」
「記憶を失われたとはいえ、兄上の素直なところは変わっておられませんね。仰ることはごもっともと思います。しかし、我々にとって、貴方が外で危険な目に遭われるより恐ろしいことはないのです。どうか、心身ともに快癒なされるまでは、辛抱していただけませんか」
心身共に健康だよもう!! これ以上どう元気になれって言うんだよ……まあ、言いたいことは分かるけどね。
要するに記憶を取り戻すまでは危ないから部屋から出るなってことでしょ?
でもさ、その記憶って多分俺のじゃないんだよね。ただの推測だけど、その記憶を持っていた本来のベルラッドはいなくなって、空っぽになった身体に俺が入っちゃったっていうのかな?
とにかく、君たちの知ってるベルラッドと俺は全くの別人なんだよ。
だから、君たちが取り戻してほしい記憶を俺が取り戻せる可能性はほぼ0に近いと思う。
まあそんな説明したらやっぱり頭がおかしいってことで幽閉逆戻りだろうし絶対言わないけど。ウンウンそうだね療養だねってされること間違いなし。
ええい、こんなところに居られるか!! 俺は部屋に戻らんぞ!!
「ぶっちゃけさ、もう、迷惑かけたくないって言うか。記憶が無いからには、俺ってただの穀潰しだし、俺のために国民の血税が使われているのも申し訳ないんだ。だから、いっそ自分探しの旅にでも出ちゃって、新しい自分見つけて誰かの役に立てたらいいし、上手くいかなくて死ぬことがあっても、まあそれはそれで満足かなって。少なくとも今のまま生き続けて死ぬのは俺にとって満足いく死に方じゃないんだよ」
勿論、君に殺されて死ぬのもな!! 俺は自分で選んだ生き方で死にたい!!
だって前世(多分)は満足できる死に方じゃなかったし。
2回目があって、また不本意な死が待ち受けてるんだったら、そりゃ同じ轍踏まんように足掻きたくもならぁよ。
「……貴方の今の生活に、国民の血税は、びた一文として使われていません。貴方を生き延びさせているのは僕の欲望で、僕の我儘なのですから、僕の個人的な資産から全て賄われています。安心してください。貴方は誰にも迷惑をかけていません。誰かの役に立ちたいと思うなら、僕のために、僕の手の届く範囲で、ただ健やかに、生きていてください」
は? いや、それを聞いて安心できるとでも思う?
つまり俺の命は君が握ってるってことでしょ。俺を生かそうが殺そうが君の思うままってことでしょうが。
俺が一番に恐れている状況そのものなんですが? 記憶が戻ったらハイ、養うの終わり、今までの恨み晴らさでおくべきか、ってこともあり得る……と言うか、その可能性しか考えられない。
だって、そうでもないと、ただの兄ってだけでそこまでする理由がないじゃんか。
「あー……身勝手は承知で言うけど、俺に記憶がない以上、君にそこまでしてもらう義理があるとはどうしても思えなくてさ。君の邪魔なんて絶対出来ないところで好きにさせてもらえないかな。これまで、君を筆頭に、色々な人に迷惑をかけてきたと思うし、その分つつましく生きていたいだけなんだよ」
俺がベルラッドになる前のベルラッドは、母親の傀儡として、この人のこと虐めに虐めまくってたのかもしれないが、もうベルラッドは俺になってしまったのだ。
少なくとも俺は、身に覚えのない罪なんかで死にたくはない。普通はそうだろ? 別に俺、前世の暮らしに不満なんて無くて、自分から電車にはねられに行ったわけじゃない、絶対に。
俺は普通の男子高校生で、ありふれた幸せを求めながら、穏やかに天寿を全うしたいと思って生きていた。
だから、今の状況は俺にとって何もかもが不本意なのだ。
俺がベルラッドになってしまった以上、主人公の恨みなんて知ったこっちゃない。
薄情だろう、屑とでも、どうとでも言えばいいさ。
綺麗ごと言って難を逃れようとした口が何を言うんだって話だが、俺になる前のベルラッドとその母親が、どんなに国民を苦しめたかなんて、俺に責任を問われても困るんだよ。
頼むからほっといて、勘弁してくれ、殺さないでくれ……!
「きっと、兄上はまだ、目覚めたばかりでひどく混乱して、気が急いていらっしゃるのです。これからのことを考えるのは、お元気になって、落ち着いてからでも遅くありません。さあ、戻りましょう」
ジルラッド氏は俺の手首をつかんでいた手の片方を離し、片腕を引きながらそう言った。
まるで労わるような、優しい表情にしか見えないソレが、形容しがたいほど不気味で。
俺は掴まれていた手首を捻って無理やりジルラッド氏の手を離し、反対方向へと駆け出した。
三十六計逃げるに如かず、何考えてんのか分からんコエー相手からは逃げてしかるべし!!
走れ、走りだせ、明日を迎えに行くんだよォ!! (必死)
「待って、兄上……っ」
「待てと言われて素直に待つ奴があると思うか!! 正直なこと言っていい? 君のことが怖い!! 聞けば聞くほど君のことが分かんなくて怖いんだよ!! なんで走ってる俺に歩いている君がみるみる追いついてくるのさ!!?」
「貴方が病み上がりだからです!!」
「絶対違うだろ!!」
俺は分かりやすい詰みを感じつつ、あきらめも出来ずにひた走った。
困り果てたような顔で、しかして余裕の面持ちで俺に詰め寄ってくるジルラッド氏とは対照的に、ゼエゼエゲボゲボと聞くに堪えない呼吸をしながら、必死の形相でヘロヘロと走った。
クソッ、前世の俺も大概モヤシだったが、この体それよりも体力ないとか雑魚すぎる!!
「ずっと、分からない……! 分からないのは僕の方です、兄上。昔から、ずっと!! 今はもう、貴方のそういうところが我慢ならない、憎いくらいに!」
やっぱり憎いんじゃないか!! 逃げなければ、逃げないと、殺される……!
俺はどこに向かおうとしているのかも分からず、しかし、何かの確信のようなものに突き動かされながら走った。
このまま進めば、逃げられる。
逃げられる、ここから。
ここに、飛び込めば……。
「駄目だ、兄上!!」
切り裂くような、血のにじむような叫びが聞こえて、我に返る。
でも、もう、その時には。
階段の一番上から足を踏み外して、俺の体は宙に浮いていたのだった。
204
お気に入りに追加
1,816
あなたにおすすめの小説
【R18】お嫁さんスライム娘が、ショタお婿さんといちゃらぶ子作りする話
みやび
恋愛
タイトル通りのエロ小説です。
前話
【R18】通りかかったショタ冒険者に襲い掛かったスライム娘が、敗北して繁殖させられる話
https://www.alphapolis.co.jp/novel/902071521/384412801
ほかのエロ小説は「タイトル通りのエロ小説シリーズ」まで
よくある婚約破棄なので
おのまとぺ
恋愛
ディアモンテ公爵家の令嬢ララが婚約を破棄された。
その噂は風に乗ってすぐにルーベ王国中に広がった。なんといっても相手は美男子と名高いフィルガルド王子。若い二人の結婚の日を国民は今か今かと夢見ていたのだ。
言葉数の少ない公爵令嬢が友人からの慰めに対して放った一言は、社交界に小さな波紋を呼ぶ。「災難だったわね」と声を掛けたアネット嬢にララが返した言葉は短かった。
「よくある婚約破棄なので」
・すれ違う二人をめぐる短い話
・前編は各自の証言になります
・後編は◆→ララ、◇→フィルガルド
・全25話完結
事故つがいの夫は僕を愛さない ~15歳で番になった、オメガとアルファのすれちがい婚~【本編完結】
カミヤルイ
BL
2023.9.19~完結一日目までBL1位、全ジャンル内でも20位以内継続、ありがとうございました!
美形アルファと平凡オメガのすれ違い結婚生活
(登場人物)
高梨天音:オメガ性の20歳。15歳の時、電車内で初めてのヒートを起こした。
高梨理人:アルファ性の20歳。天音の憧れの同級生だったが、天音のヒートに抗えずに番となってしまい、罪悪感と責任感から結婚を申し出た。
(あらすじ)*自己設定ありオメガバース
「事故番を対象とした番解消の投与薬がいよいよ完成しました」
ある朝流れたニュースに、オメガの天音の番で、夫でもあるアルファの理人は釘付けになった。
天音は理人が薬を欲しいのではと不安になる。二人は五年前、天音の突発的なヒートにより番となった事故番だからだ。
理人は夫として誠実で優しいが、番になってからの五年間、一度も愛を囁いてくれたこともなければ、発情期以外の性交は無く寝室も別。さらにはキスも、顔を見ながらの性交もしてくれたことがない。
天音は理人が罪悪感だけで結婚してくれたと思っており、嫌われたくないと苦手な家事も頑張ってきた。どうか理人が薬のことを考えないでいてくれるようにと願う。最近は理人の帰りが遅く、ますます距離ができているからなおさらだった。
しかしその夜、別のオメガの匂いを纏わりつけて帰宅した理人に乱暴に抱かれ、翌日には理人が他のオメガと抱き合ってキスする場面を見てしまう。天音ははっきりと感じた、彼は理人の「運命の番」だと。
ショックを受けた天音だが、理人の為には別れるしかないと考え、番解消薬について調べることにするが……。
表紙は天宮叶さん@amamiyakyo0217
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
料理がしたいので、騎士団の任命を受けます!
ハルノ
ファンタジー
過労死した主人公が、異世界に飛ばされてしまいました
。ここは天国か、地獄か。メイド長・ジェミニが丁寧にもてなしてくれたけれども、どうも味覚に違いがあるようです。異世界に飛ばされたとわかり、屋敷の主、領主の元でこの世界のマナーを学びます。
令嬢はお菓子作りを趣味とすると知り、キッチンを借りた女性。元々好きだった料理のスキルを活用して、ジェミニも領主も、料理のおいしさに目覚めました。
そのスキルを生かしたいと、いろいろなことがあってから騎士団の料理係に就職。
ひとり暮らしではなかなか作ることのなかった料理も、大人数の料理を作ることと、満足そうに食べる青年たちの姿に生きがいを感じる日々を送る話。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」を使用しています。
所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!
ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。
幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。
婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。
王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。
しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。
貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。
遠回しに二人を注意するも‥
「所詮あなたは他人だもの!」
「部外者がしゃしゃりでるな!」
十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。
「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」
関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが…
一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。
なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…
【R18】溺愛される公爵令嬢は鈍すぎて王子の腹黒に気づかない
かぐや
恋愛
公爵令嬢シャルロットは、まだデビューしていないにも関わらず社交界で噂になる程美しいと評判の娘であった。それは子供の頃からで、本人にはその自覚は全く無いうえ、純真過ぎて幾度も簡単に拐われかけていた。幼少期からの婚約者である幼なじみのマリウス王子を始め、周りの者が
シャルロットを護る為いろいろと奮闘する。そんなお話になる予定です。溺愛系えろラブコメです。
女性が少なく子を増やす為、性に寛容で一妻多夫など婚姻の形は多様。女性大事の世界で、体も中身もかなり早熟の為13歳でも16.7歳くらいの感じで、主人公以外の女子がイケイケです。全くもってえっちでけしからん世界です。
設定ゆるいです。
出来るだけ深く考えず気軽〜に読んで頂けたら助かります。コメディなんです。
ちょいR18には※を付けます。
本番R18には☆つけます。
※直接的な表現や、ちょこっとお下品な時もあります。あとガッツリ近親相姦や、複数プレイがあります。この世界では家族でも親以外は結婚も何でもありなのです。ツッコミ禁止でお願いします。
苦手な方はお戻りください。
基本、溺愛えろコメディなので主人公が辛い事はしません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる