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六章:高い塔のブルーローズ(前編)
第16話 誘惑の花(2)
しおりを挟むあのバカども。ラプンツェルも知らないなんて、とんだ脳なしだよ。今夜のスープに使おうと思ったのに。取り方をまるでわかっちゃいない。だから死ぬのさ。
ラプンツェルってのはね、花じゃない。花の中に入った蜜のことだよ。くそ不味い蜜さ。スパイスにぴったり! でもね、不思議なことに、人間はラプンツェルを美味いと思うんだとさ。
昔、主様が人間どものために植えたものらしい。でもね、人間どもはバカだから、主様だけでなく、花ごと全部むしり取ろうとした。
怒った主様はラプンツェルに守りの魔法をかけた。ラプンツェルが詰まった花を摘んだ者には罰を下す。むしり取った奴らはたちまち呪われた。あたしが取ってこいと命令したウィンキーどものようにね! くくくっ! いやいや、まったく、いい気味だよ!
人間ってどうしてそうバカなことばかり出来るんだろうね。あたしには理解できないよ。バカなことさえしなければ、主様だって、呪いをかけることなんてなかったろうに。
偉大な主様に作られたあたしは、とんでもなくラッキーさ。
今日もラプンツェルを摘んだ者が呪われていく。
くくく! 地獄に落ちろ。くたばっちまえ! ばーか!!
……さて、今夜のスープはどうしようかね。ほこりのスープにしようかね。
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