息をするように

天音の柊

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きつい…な

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※嘔吐表現ありです


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大翔を連れてきたのはいいが…体がキツい

「ゲホッ、ゲホッゲホ…っ、はぁ…」

『大丈夫か?ゆづる』
『悪い、大丈夫だ』
『無理そうだったら…』
『大丈夫だ』
『わかった…』

大丈夫と暗示をかけるしかない
ちょっとまずい気もするけれど、仕方がない






やっと、会合が終わった。
あの時間は何となくアドレナリンが出てた。
けれど今は……


「ゲホッ、ゴホッ、ヴッ、ゲホッゴホっ」

きっつ…。
今、葉月と司はホテルの別の部屋にいる。俺がそう頼んだ。

「っ、ヴッ、」

やっべ、気持ち悪っ、…

気持ち悪さにドアにもたれかかった。

「っ、はっ、はぁ…ろき……」

こんな時にあいつの名前を呼んでしまう…
置いてきたのは俺だと言うのに

俺の体調管理の問題だが、つい、苛立ってしまった。悪い事をした。

「っ、ゲホッ、ゴホッ、」

やっべ、吐く

体を無理やり持ち上げて、トイレまで歩こうとしたが…

「…っグ、ヴッ、っえ゛ぉ、……はっ、」

かなり嘔吐いた。やばいな…
これもう、……

そう思った時には、膝から力が抜けて床に膝まづいていた。
流石に床に吐くのはまずいと思って、近くにあるゴミ箱を取り寄せた。

口下にゴミ箱を持ってきた瞬間に

「ヴッ、っえ゛、ッ、ヴ、ヴェ゛、ぉ、おぇ、ヴッ、」

少量だが吐いた。うまく吐けねぇ…
気持ち悪いというのに…

気持ち悪い…

視界がぼやけてて上手く見えねぇ…

「ろき、……」
「そんな声で呼ぶなら置いてくなよ」

冷たい空気とともにそんな言葉が聞こえた気がした…
















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