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時空龍のハンバーグ①
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「さて……と」
ルーナに持ってきてもらったのは、グラントヘルムの挽肉。
身体を保てなくなり崩壊したとは思えないほどに艶がかった肉の塊が、眼前にはあった。
適度に黄金比を誇る赤身と、白脂。きらきらと光り輝くその肉質を間近で見たルーナは、尻尾を嬉しそうにふりふりと揺らしていた。
「本当はグラントヘルムも丸焼きで食べてみたかったんだけど、これならこれで方法はいくらでもあるな」
俺のつぶやきに、近くでキッチンを不思議そうに見守るアマリアさんは首を傾げた。
「かつて私たちがグラントヘルムを食した時には、原型がまるまる残っていましたね」
「確か片翼をそのままでしたっけ?」
「はい。食べることを提案したのはかつてのレスタルの王、グレイス様でした。高速の火属性魔法で適度に炙って、そのまま食したグラントヘルムの味は今でも忘れられませんが――」
そう言って、アマリアさんは平然と調理に取り掛かる俺と、その手伝いに勤しむルーナを見て苦笑を浮かべる。
「見たこともない方法で調理をしようとするお二方の姿も、1000年後まで忘れることはなさそうです」
アマリアさんは小さく笑う。
「タツヤ様! 言われていた食材、取り揃えました! ネルト姉様にも依頼して、大円森林ヴァステラから、グレインさんにいただいたものまですべて使えます!」
「ウヴァッ!」
傍らでは食材調達役のルーナとウェイブが自信満々にうなずいている。
「むふー!」と鼻息荒く胸を張るのはルーナに、ワクワクを抑えられないとでもいうように足を踏み踏みするウェイブ。かわいい。
「ありがとう。じゃ、ルーナとウェイブは、塩、砂糖、醤油と牛乳、胡椒をあわせておいてくれ」
「お安い御用なのです!」
「ンヴァ~」
……とはいうが、我がキッチンの食糧難の問題からそれらの調達はあまり簡単なことではない。
醤油はヴァルハラ産の、醤油のなる実から外皮を剥いで液体を抽出しなければならないし、牛乳だってヴァルハラの人たちから借りている。塩と砂糖、胡椒は王都でも高級品だ。エルドキアとドレッド王には、完成した料理を食してもらうことを条件に貸してもらうことにした。
何気に調理よりも食材調達のほうが困難になり始めている現在、多くの人に力を貸してもらえるのはとてもありがたかった。
「タ、タツヤ殿! 私にも何かできることはありますでしょうか!」
俺たちの動きに看過されたのか、アマリアさんもうずうずとしていた。
俺はグラントヘルムの挽肉をボウルの中で捏ねながら言う。
「ありがとうございます、アマリアさん。そこに玉ねぎがおいてあるのでみじん切りにしておいてもらえますか」
「かしこまりました!」
俺は眼前においてある包丁とともに玉ねぎを指さした。
意気揚々と動き出すアマリアさんを尻目に、無表情でこちらに向かってくる小さな人影があった。
「お主の目も節穴よのぅ」
――エルドキアだった。
銀髪に輝くツインテールをゆらゆらと揺らしながら、俺のもとへとちょこんと現れたエルドキアは楽しそうに作業を入るアマリアさんを見てため息をつく。
るんるん気分のアマリアさんは、キッチンの前に立った。
包丁を握り、玉ねぎをまな板の上に乗せる。
「私なら出来ます、私なら出来ます……」
……何か不思議な呪文を唱えながら、玉ねぎに対して超至近距離で包丁を入れる。
サクッ
「……ふぅ」
サクッ
「……うっ」
サクッ
「……ひぅ……っ」
一度包丁を入れては、目を細め、刻んでは、声を出す。
とてつもなくスピードが遅い。これなら……日が暮れてるころにやっと終わりそうな速度だ。
「あやつ、今までずっと戦闘の指揮を取っておってな。かつてはそれなりに料理もできたらしいのじゃが、今やただの戦闘バカのポンコツじゃぞ」
残念がるようにエルドキアはアマリアさんのもとへと向かう。
「アマリア、寄越すのじゃ」
凛と、細長いツインテールが揺れると同時に包丁を手にしたエルドキアはくるくると手慣れた手つきで包丁を持つ。
サクサクサクサクサクサクと、小気味のいい音を立てながら刻まれていく玉ねぎの姿に、アマリアさんは茫然と見守るしかなかった。
「ふははははは、さすがはエルドキア。庶民癖が染みついておるようじゃのぅ。料理など下々のものにやらせておけばよいのだ! ふははははは!」
そんなエルドキアの様子を見ながら高笑いするのはドレッド王。
心底馬鹿にしたようなその態度に、エルドキアの何かがピキッと鳴る音が聞こえた気がした。
「兄様、兄様。面白いものが見られます。ここの断面をよーく、よーく見てみるといいのじゃ。妾が切断したその瞬間を、目に焼き付けるのじゃ」
「ほう。面白きこととな。さすが、下々の考えることは違うのじゃな。どれどれ?」
ふと、玉ねぎを切る瞬間をのぞき込むドレッド王。
にやりと悪い笑みを浮かべたエルドキア。
サクッサクッ
「んがぁぁぁぁぁぁぁぁ!? 目が、目がぁぁぁぁぁぁ!? 染みるのじゃ!? 染みるのじゃー!?」
「ざまーみろなのじゃ! いい気味じゃ! ぬはははははは! バカはお主じゃ! バーカ! バーカ!」
「何してんだこいつらホント……」
思わずこぼれてきた言葉だったが、地面でもんどりうつドレッド王を尻目にエルドキアは完璧なみじん切りを見せてくれたのだった。
電子レンジの中に入れたその玉ねぎは、数分は放置しておいても大丈夫だろう。
「タツヤ様! お待たせしましたー!」
「ンヴァッ!」
――と、そんな兄妹げんかの合間にもウェイブが引く荷台の後ろには俺が頼んでおいた食材の調達を完了させたルーナの姿があった。
さて……と。
そんな中で、俺の担当する挽肉の方はいたって順調だった。
ルーナが持ってきた食材と肉を程よい力加減で混ぜていく。
挽肉特有の粘り気が、美味しさの元だ。
牛乳を加えることで特有の甘みと臭み消しを両立。
塩をまぶしていない状態でも実に上質な状態の粘り気を保つグラントヘルムの肉は、こねているだけでもその異質さがうかがえた。
肉汁を逃がさない仕組みとしては三段階。
一つに、塩をまぶすことで、肉の中のたんぱく質繊維を溶かし、ばらばらになり全体に広
っていく。さらに塩には肉の保水性を高める効果もある。肉汁が逃げ出さないうまい仕組みだ。
二つに、卵だ。グレインさんからもらった宝珠玉《ルービエ》を肉に溶かし込むことにより、肉の繊維の間に入り込み、肉同士のつながりを密接にすることにより肉汁の流出がなくなる。
三つに、肉汁を吸収し、閉じ込める役割も持つパン粉。ふわりとした食感をアシストしてくれるパン粉も外すことはできない。
それらを混ぜて、最強のハンバーグは完成する。
特にこねる段階から透明にこぼれだすグラントヘルムの汁は、調理段階からでも食欲をそそってくる。
今までハンバーグは何度か作ってきたが、そのどれよりも期待値を高めてくれていた。
俺はボウルの中に入れていた挽肉の塊を一つ作った。
「ウェイブ。今日はいろいろありがとな。おかげで助かったよ」
近くにいるウェイブに、手で肉を渡した。
「ンヴァフ……?」
食べてもいいの? とでも言いたげに首を傾げるウェイブ。
だが、生肉の匂いをくんくんと怪しげに嗅ぐと、安心したかのように涎を垂らしながらあんぐりと口を開ける。
そのなかに、俵型に成形した肉塊を放り込むと、ウェイブは嬉しそうにはむはむと咀嚼し始めていた。
両の翼を嬉しそうにぱたぱたと振るわせて、目を細めて口を動かすウェイブ。
運龍とは言え、まだ生後一か月もいかない子供だ。
ここまで頑張ってくれたことを、俺は心の底から感謝している。
「よかったですね、ウェイブ~」
ルーナが優しくウェイブの頭を撫でた。
今回は、ウェイブ無しではうまくいかなかったかもしれない。
頑張ってくれたウェイブにも、ご褒美あげなきゃな。
「ヴァッフ! ヴァッフ!」
そんなウェイブのその声は、今まで聞いたどんな声よりも嬉しそうなものだった。
ルーナに持ってきてもらったのは、グラントヘルムの挽肉。
身体を保てなくなり崩壊したとは思えないほどに艶がかった肉の塊が、眼前にはあった。
適度に黄金比を誇る赤身と、白脂。きらきらと光り輝くその肉質を間近で見たルーナは、尻尾を嬉しそうにふりふりと揺らしていた。
「本当はグラントヘルムも丸焼きで食べてみたかったんだけど、これならこれで方法はいくらでもあるな」
俺のつぶやきに、近くでキッチンを不思議そうに見守るアマリアさんは首を傾げた。
「かつて私たちがグラントヘルムを食した時には、原型がまるまる残っていましたね」
「確か片翼をそのままでしたっけ?」
「はい。食べることを提案したのはかつてのレスタルの王、グレイス様でした。高速の火属性魔法で適度に炙って、そのまま食したグラントヘルムの味は今でも忘れられませんが――」
そう言って、アマリアさんは平然と調理に取り掛かる俺と、その手伝いに勤しむルーナを見て苦笑を浮かべる。
「見たこともない方法で調理をしようとするお二方の姿も、1000年後まで忘れることはなさそうです」
アマリアさんは小さく笑う。
「タツヤ様! 言われていた食材、取り揃えました! ネルト姉様にも依頼して、大円森林ヴァステラから、グレインさんにいただいたものまですべて使えます!」
「ウヴァッ!」
傍らでは食材調達役のルーナとウェイブが自信満々にうなずいている。
「むふー!」と鼻息荒く胸を張るのはルーナに、ワクワクを抑えられないとでもいうように足を踏み踏みするウェイブ。かわいい。
「ありがとう。じゃ、ルーナとウェイブは、塩、砂糖、醤油と牛乳、胡椒をあわせておいてくれ」
「お安い御用なのです!」
「ンヴァ~」
……とはいうが、我がキッチンの食糧難の問題からそれらの調達はあまり簡単なことではない。
醤油はヴァルハラ産の、醤油のなる実から外皮を剥いで液体を抽出しなければならないし、牛乳だってヴァルハラの人たちから借りている。塩と砂糖、胡椒は王都でも高級品だ。エルドキアとドレッド王には、完成した料理を食してもらうことを条件に貸してもらうことにした。
何気に調理よりも食材調達のほうが困難になり始めている現在、多くの人に力を貸してもらえるのはとてもありがたかった。
「タ、タツヤ殿! 私にも何かできることはありますでしょうか!」
俺たちの動きに看過されたのか、アマリアさんもうずうずとしていた。
俺はグラントヘルムの挽肉をボウルの中で捏ねながら言う。
「ありがとうございます、アマリアさん。そこに玉ねぎがおいてあるのでみじん切りにしておいてもらえますか」
「かしこまりました!」
俺は眼前においてある包丁とともに玉ねぎを指さした。
意気揚々と動き出すアマリアさんを尻目に、無表情でこちらに向かってくる小さな人影があった。
「お主の目も節穴よのぅ」
――エルドキアだった。
銀髪に輝くツインテールをゆらゆらと揺らしながら、俺のもとへとちょこんと現れたエルドキアは楽しそうに作業を入るアマリアさんを見てため息をつく。
るんるん気分のアマリアさんは、キッチンの前に立った。
包丁を握り、玉ねぎをまな板の上に乗せる。
「私なら出来ます、私なら出来ます……」
……何か不思議な呪文を唱えながら、玉ねぎに対して超至近距離で包丁を入れる。
サクッ
「……ふぅ」
サクッ
「……うっ」
サクッ
「……ひぅ……っ」
一度包丁を入れては、目を細め、刻んでは、声を出す。
とてつもなくスピードが遅い。これなら……日が暮れてるころにやっと終わりそうな速度だ。
「あやつ、今までずっと戦闘の指揮を取っておってな。かつてはそれなりに料理もできたらしいのじゃが、今やただの戦闘バカのポンコツじゃぞ」
残念がるようにエルドキアはアマリアさんのもとへと向かう。
「アマリア、寄越すのじゃ」
凛と、細長いツインテールが揺れると同時に包丁を手にしたエルドキアはくるくると手慣れた手つきで包丁を持つ。
サクサクサクサクサクサクと、小気味のいい音を立てながら刻まれていく玉ねぎの姿に、アマリアさんは茫然と見守るしかなかった。
「ふははははは、さすがはエルドキア。庶民癖が染みついておるようじゃのぅ。料理など下々のものにやらせておけばよいのだ! ふははははは!」
そんなエルドキアの様子を見ながら高笑いするのはドレッド王。
心底馬鹿にしたようなその態度に、エルドキアの何かがピキッと鳴る音が聞こえた気がした。
「兄様、兄様。面白いものが見られます。ここの断面をよーく、よーく見てみるといいのじゃ。妾が切断したその瞬間を、目に焼き付けるのじゃ」
「ほう。面白きこととな。さすが、下々の考えることは違うのじゃな。どれどれ?」
ふと、玉ねぎを切る瞬間をのぞき込むドレッド王。
にやりと悪い笑みを浮かべたエルドキア。
サクッサクッ
「んがぁぁぁぁぁぁぁぁ!? 目が、目がぁぁぁぁぁぁ!? 染みるのじゃ!? 染みるのじゃー!?」
「ざまーみろなのじゃ! いい気味じゃ! ぬはははははは! バカはお主じゃ! バーカ! バーカ!」
「何してんだこいつらホント……」
思わずこぼれてきた言葉だったが、地面でもんどりうつドレッド王を尻目にエルドキアは完璧なみじん切りを見せてくれたのだった。
電子レンジの中に入れたその玉ねぎは、数分は放置しておいても大丈夫だろう。
「タツヤ様! お待たせしましたー!」
「ンヴァッ!」
――と、そんな兄妹げんかの合間にもウェイブが引く荷台の後ろには俺が頼んでおいた食材の調達を完了させたルーナの姿があった。
さて……と。
そんな中で、俺の担当する挽肉の方はいたって順調だった。
ルーナが持ってきた食材と肉を程よい力加減で混ぜていく。
挽肉特有の粘り気が、美味しさの元だ。
牛乳を加えることで特有の甘みと臭み消しを両立。
塩をまぶしていない状態でも実に上質な状態の粘り気を保つグラントヘルムの肉は、こねているだけでもその異質さがうかがえた。
肉汁を逃がさない仕組みとしては三段階。
一つに、塩をまぶすことで、肉の中のたんぱく質繊維を溶かし、ばらばらになり全体に広
っていく。さらに塩には肉の保水性を高める効果もある。肉汁が逃げ出さないうまい仕組みだ。
二つに、卵だ。グレインさんからもらった宝珠玉《ルービエ》を肉に溶かし込むことにより、肉の繊維の間に入り込み、肉同士のつながりを密接にすることにより肉汁の流出がなくなる。
三つに、肉汁を吸収し、閉じ込める役割も持つパン粉。ふわりとした食感をアシストしてくれるパン粉も外すことはできない。
それらを混ぜて、最強のハンバーグは完成する。
特にこねる段階から透明にこぼれだすグラントヘルムの汁は、調理段階からでも食欲をそそってくる。
今までハンバーグは何度か作ってきたが、そのどれよりも期待値を高めてくれていた。
俺はボウルの中に入れていた挽肉の塊を一つ作った。
「ウェイブ。今日はいろいろありがとな。おかげで助かったよ」
近くにいるウェイブに、手で肉を渡した。
「ンヴァフ……?」
食べてもいいの? とでも言いたげに首を傾げるウェイブ。
だが、生肉の匂いをくんくんと怪しげに嗅ぐと、安心したかのように涎を垂らしながらあんぐりと口を開ける。
そのなかに、俵型に成形した肉塊を放り込むと、ウェイブは嬉しそうにはむはむと咀嚼し始めていた。
両の翼を嬉しそうにぱたぱたと振るわせて、目を細めて口を動かすウェイブ。
運龍とは言え、まだ生後一か月もいかない子供だ。
ここまで頑張ってくれたことを、俺は心の底から感謝している。
「よかったですね、ウェイブ~」
ルーナが優しくウェイブの頭を撫でた。
今回は、ウェイブ無しではうまくいかなかったかもしれない。
頑張ってくれたウェイブにも、ご褒美あげなきゃな。
「ヴァッフ! ヴァッフ!」
そんなウェイブのその声は、今まで聞いたどんな声よりも嬉しそうなものだった。
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