61 / 69
王への謁見
しおりを挟む
王都中央には人だかりがあった。
露店に並ぶ店々では、次々と物々交換が為されている。
「タツヤとやら、人通りが多いからきちんとマリーを見ておいてくれ。コイツすぐどっか行っちまうんだよ」
「は、はぁ……」
王都自体はエイルズウェルトともそう違いはない。露店もまばらで、お世辞にも文明的に発展しているとは言い難い町並みだった。
マリーは手に持っていた結晶のようなものを店の主に提示している。
「これ、魔法結晶なのです。そこの海魚を5尾もらえますか?」
その、万人を殺してしまうかのような可愛げのある声に店主はメロメロ状態だった。
「おつかいかな? 賢いお嬢ちゃんだね。ほら、サービスしてあげようじゃないか」
「ありがとーございます!」
マリーは店主から魚を受け取ったに、アステルの後を追う。
「――にしても……」
ふと、俺は空を見上げる。
先ほどの鳥達の異変が嘘のように、青く晴れ渡っていた。
ここはエイルズウェルトのような防御術式の設備はないようだ。
今まで見た都市があると言えば、北方都市ルクシア、そして中央都市エイルズウェルトだけなのだが――。
考えている中で、アステルさんは口を開く。
「そういえば、この中央都市グレイスもそろそろ王朝が開かれて長い。国王もまだ在位二年の若王だが、俺たちが仕えるにふさわしい人物ではあるぞ」
「へぇ……。じゃあ、アステルさんも王国仕えの人間――ってことなんですか?」
「一応な。下っ端の下っ端みたいなもんだが」
そんな世間話をしている間にも、辿り着いたのは大理石に囲まれた大きな建物。
「ここが王宮だ。マリー。手土産はあるな?」
「もちろん!」
他が木造や、藁などで象られた家々が立ち並ぶ中で、ただ一つ異質な雰囲気を漂わせるその建物内に、慣れた様子で入っていくアステルさん。
俺はマリーと顔を合わせてその後ろを追う。
門兵が、俺たちを見かけると背筋を伸ばして敬礼のポーズを示した。
「そんな堅くなるなっての……っはっはっは」
そんな門兵の肩をぽんぽんと叩き、豪快に笑い飛ばしながら王宮内を闊歩するアステルさんは、明らかに下っ端ではない雰囲気を漂わせていた。
○○○
「――と、いうことです。通常らしからぬ野生動物の動きは、我々が今まで見たことも無い大規模な逃亡にも似たものを感じました」
王宮の間で、片膝をつくのはアステルさん。その両隣にはそれぞれ俺、マリーが同じく頭を垂れていた。
というか俺なんでこんなとこいるんだ……?
場違いだ……絶対に場違いだろこれ……!
王の名はグレイス。銀色の髪をショートカットにした人当たりの良さそうな好青年は、どこか俺の知っている王様とは桁違いに人望に厚そうな表情をしている。
「して、アステル。そこの幼子……マリーは知っているが……」
「はっ。何年か前に森で遭難していたのです。なんでも、エルフ族の末裔だそうで……。件の話、考えては下さいませんかな?」
「むぅ……かといって、幼女を王宮仕えとするのも考えものだぞ?」
「当分は私の補佐とするつもりです。こう見えて腕も、学も立ちますのでな。何しろこれから先この子は必ず必要な戦力となりましょう」
グレイス王は苦笑いを浮かべながらも、「まぁ、考えておくよ」と呟いて俺の方を見た。
「もう一人の青年は見たことがないな。また拾ってきたのか?」
「はっ、マリーと森を散策していた際に倒れておりましたので、保護致した次第です。名はタツヤ、出自は『エイルズウェルト』と言うそうですが、私は聞いたことはありません。いかんせん、情報量の少ない田舎暮らしですので、王都グレイスにて何らかの情報収集を出来れば――と思って同行させております」
「ふむ――して、タツヤとやら」
好青年の王様は、俺を見る。
「悪いな。私もその、『エイルズウェルト』とやらは聞いたことがない……。だが、ここは隣国にも多少は繋がってはいるし、各地の商人達も足繁く通う場所ではある。アステルの所にいるならば好都合だな。私がエイルズウェルトのことについて聞いたら、アステルを通してあなたに伝えよう」
「あ、ありがとうございますっ!!」
な、なんていい人なんだ!
これこそがまさに王の姿ではなかろうか。といってもこんなにいい王様も滅多にいないだろうけど――。
「ところで先ほどから気になってはいたのだが、そこに提げているのはなんだ? じゃらじゃら鳴っているところを見ると――何かの金属か?」
そう問うてくるのはグレイス王。
そう言えば……と思い返してみると、マリーと店主を見ていたときも物々交換でしか無かったな。なんてことを思いつつ、俺は懐から金を出す。
ルーナから取り上げた日本の金だ。エイルズウェルトの金を持ってくれば良かったが、あいにくそんな暇はなかったし……ルーナの爆弾発言で一気に俺の立場が危うくなったからなぁ――。
「ほーほー……ほーほー……」
踊り出るように眺めてくるグレイス王。興味は津々だった。
五百円玉と、百円玉三枚……あとは、ギザ十と一円玉が四枚。
「お金ってやつですよ。物々交換では価値が変動するんですが、これを使えばモノの価値が大体一定となったり――持ち運びもしやすいし、貯めやすいし……俺のいたところではこれを使うことによってモノと金が回っていますね」
「ほぅほぅ……。こんな小さなものでモノが買えるのか……。あなた達のいた場所ではよく分からない文化が用いられているのだな」
ふと、俺の手元に持たされていた日本円をグレイス王に渡した、その瞬間だった。
ガヤガヤと、王宮外に突如広がりだした喧噪。
「……何だ? 衛兵、何が起きている」
グレイス王が言葉を発すると同時に、激しい音と呼吸で謁見の間に入った者がいた。
「で、伝令ッ! 伝令ッ! 正体不明の巨大生物が南東に出現! 同時に中央都市グレイスに向けて魔法攻撃を展開! 既に中央都市グレイスの指揮系統も麻痺しております!」
グレイス王が首を傾げる。
ぴくり、アステルさんの肩が反応していた。
大理石の窓の隙間から垣間見える王都の喧噪は――奇しくもエイルズウェルトの時のものと似通っていた。
ドクン、と。
心臓が早鐘を打つ。
恐る恐る窓の隙間から空を見た。
虹色に輝くその空に、ぽっかり大きく空いた黒い穴。
瞬間、空に紅が広がると同時に鳴り響くのは轟音。
――あぁ。
全てのピースが少しずつ埋まってきていた。
カチリ、カチリと。
頭の中で一つ一つの出来事が、ゆっくりと繋がっていく音を俺は確かに聞いていた。
俺が呆然となっている中で、アステルさんはその王都の喧噪を耳にしながら小さく片膝をついた。
「王よ。指示を」
アステルさんが頭を垂れると同時に、グレイス王はこくりと頷いた。
――なんでもっと、早くに気付くことは出来なかった。
そうだ、地形は似ていたじゃないか。道中を見れば、分かったはずだ。
王を見たときに浮かんだ面影を、俺は覚えていたはずだ。
「レスタル国第十代国王として命ずる。第一大隊長アステル・グスタフは王都の混乱源を調査。他の大隊長らと連携し、これを解決せよ」
「――仰せのままに」
ここは――1000年前の、エイルズウェルトだったのだ、と。
露店に並ぶ店々では、次々と物々交換が為されている。
「タツヤとやら、人通りが多いからきちんとマリーを見ておいてくれ。コイツすぐどっか行っちまうんだよ」
「は、はぁ……」
王都自体はエイルズウェルトともそう違いはない。露店もまばらで、お世辞にも文明的に発展しているとは言い難い町並みだった。
マリーは手に持っていた結晶のようなものを店の主に提示している。
「これ、魔法結晶なのです。そこの海魚を5尾もらえますか?」
その、万人を殺してしまうかのような可愛げのある声に店主はメロメロ状態だった。
「おつかいかな? 賢いお嬢ちゃんだね。ほら、サービスしてあげようじゃないか」
「ありがとーございます!」
マリーは店主から魚を受け取ったに、アステルの後を追う。
「――にしても……」
ふと、俺は空を見上げる。
先ほどの鳥達の異変が嘘のように、青く晴れ渡っていた。
ここはエイルズウェルトのような防御術式の設備はないようだ。
今まで見た都市があると言えば、北方都市ルクシア、そして中央都市エイルズウェルトだけなのだが――。
考えている中で、アステルさんは口を開く。
「そういえば、この中央都市グレイスもそろそろ王朝が開かれて長い。国王もまだ在位二年の若王だが、俺たちが仕えるにふさわしい人物ではあるぞ」
「へぇ……。じゃあ、アステルさんも王国仕えの人間――ってことなんですか?」
「一応な。下っ端の下っ端みたいなもんだが」
そんな世間話をしている間にも、辿り着いたのは大理石に囲まれた大きな建物。
「ここが王宮だ。マリー。手土産はあるな?」
「もちろん!」
他が木造や、藁などで象られた家々が立ち並ぶ中で、ただ一つ異質な雰囲気を漂わせるその建物内に、慣れた様子で入っていくアステルさん。
俺はマリーと顔を合わせてその後ろを追う。
門兵が、俺たちを見かけると背筋を伸ばして敬礼のポーズを示した。
「そんな堅くなるなっての……っはっはっは」
そんな門兵の肩をぽんぽんと叩き、豪快に笑い飛ばしながら王宮内を闊歩するアステルさんは、明らかに下っ端ではない雰囲気を漂わせていた。
○○○
「――と、いうことです。通常らしからぬ野生動物の動きは、我々が今まで見たことも無い大規模な逃亡にも似たものを感じました」
王宮の間で、片膝をつくのはアステルさん。その両隣にはそれぞれ俺、マリーが同じく頭を垂れていた。
というか俺なんでこんなとこいるんだ……?
場違いだ……絶対に場違いだろこれ……!
王の名はグレイス。銀色の髪をショートカットにした人当たりの良さそうな好青年は、どこか俺の知っている王様とは桁違いに人望に厚そうな表情をしている。
「して、アステル。そこの幼子……マリーは知っているが……」
「はっ。何年か前に森で遭難していたのです。なんでも、エルフ族の末裔だそうで……。件の話、考えては下さいませんかな?」
「むぅ……かといって、幼女を王宮仕えとするのも考えものだぞ?」
「当分は私の補佐とするつもりです。こう見えて腕も、学も立ちますのでな。何しろこれから先この子は必ず必要な戦力となりましょう」
グレイス王は苦笑いを浮かべながらも、「まぁ、考えておくよ」と呟いて俺の方を見た。
「もう一人の青年は見たことがないな。また拾ってきたのか?」
「はっ、マリーと森を散策していた際に倒れておりましたので、保護致した次第です。名はタツヤ、出自は『エイルズウェルト』と言うそうですが、私は聞いたことはありません。いかんせん、情報量の少ない田舎暮らしですので、王都グレイスにて何らかの情報収集を出来れば――と思って同行させております」
「ふむ――して、タツヤとやら」
好青年の王様は、俺を見る。
「悪いな。私もその、『エイルズウェルト』とやらは聞いたことがない……。だが、ここは隣国にも多少は繋がってはいるし、各地の商人達も足繁く通う場所ではある。アステルの所にいるならば好都合だな。私がエイルズウェルトのことについて聞いたら、アステルを通してあなたに伝えよう」
「あ、ありがとうございますっ!!」
な、なんていい人なんだ!
これこそがまさに王の姿ではなかろうか。といってもこんなにいい王様も滅多にいないだろうけど――。
「ところで先ほどから気になってはいたのだが、そこに提げているのはなんだ? じゃらじゃら鳴っているところを見ると――何かの金属か?」
そう問うてくるのはグレイス王。
そう言えば……と思い返してみると、マリーと店主を見ていたときも物々交換でしか無かったな。なんてことを思いつつ、俺は懐から金を出す。
ルーナから取り上げた日本の金だ。エイルズウェルトの金を持ってくれば良かったが、あいにくそんな暇はなかったし……ルーナの爆弾発言で一気に俺の立場が危うくなったからなぁ――。
「ほーほー……ほーほー……」
踊り出るように眺めてくるグレイス王。興味は津々だった。
五百円玉と、百円玉三枚……あとは、ギザ十と一円玉が四枚。
「お金ってやつですよ。物々交換では価値が変動するんですが、これを使えばモノの価値が大体一定となったり――持ち運びもしやすいし、貯めやすいし……俺のいたところではこれを使うことによってモノと金が回っていますね」
「ほぅほぅ……。こんな小さなものでモノが買えるのか……。あなた達のいた場所ではよく分からない文化が用いられているのだな」
ふと、俺の手元に持たされていた日本円をグレイス王に渡した、その瞬間だった。
ガヤガヤと、王宮外に突如広がりだした喧噪。
「……何だ? 衛兵、何が起きている」
グレイス王が言葉を発すると同時に、激しい音と呼吸で謁見の間に入った者がいた。
「で、伝令ッ! 伝令ッ! 正体不明の巨大生物が南東に出現! 同時に中央都市グレイスに向けて魔法攻撃を展開! 既に中央都市グレイスの指揮系統も麻痺しております!」
グレイス王が首を傾げる。
ぴくり、アステルさんの肩が反応していた。
大理石の窓の隙間から垣間見える王都の喧噪は――奇しくもエイルズウェルトの時のものと似通っていた。
ドクン、と。
心臓が早鐘を打つ。
恐る恐る窓の隙間から空を見た。
虹色に輝くその空に、ぽっかり大きく空いた黒い穴。
瞬間、空に紅が広がると同時に鳴り響くのは轟音。
――あぁ。
全てのピースが少しずつ埋まってきていた。
カチリ、カチリと。
頭の中で一つ一つの出来事が、ゆっくりと繋がっていく音を俺は確かに聞いていた。
俺が呆然となっている中で、アステルさんはその王都の喧噪を耳にしながら小さく片膝をついた。
「王よ。指示を」
アステルさんが頭を垂れると同時に、グレイス王はこくりと頷いた。
――なんでもっと、早くに気付くことは出来なかった。
そうだ、地形は似ていたじゃないか。道中を見れば、分かったはずだ。
王を見たときに浮かんだ面影を、俺は覚えていたはずだ。
「レスタル国第十代国王として命ずる。第一大隊長アステル・グスタフは王都の混乱源を調査。他の大隊長らと連携し、これを解決せよ」
「――仰せのままに」
ここは――1000年前の、エイルズウェルトだったのだ、と。
0
お気に入りに追加
434
あなたにおすすめの小説
【完結】もうやめましょう。あなたが愛しているのはその人です
堀 和三盆
恋愛
「それじゃあ、ちょっと番に会いに行ってくるから。ええと帰りは……7日後、かな…」
申し訳なさそうに眉を下げながら。
でも、どこかいそいそと浮足立った様子でそう言ってくる夫に対し、
「行ってらっしゃい、気を付けて。番さんによろしくね!」
別にどうってことがないような顔をして。そんな夫を元気に送り出すアナリーズ。
獣人であるアナリーズの夫――ジョイが魂の伴侶とも言える番に出会ってしまった以上、この先もアナリーズと夫婦関係を続けるためには、彼がある程度の時間を番の女性と共に過ごす必要があるのだ。
『別に性的な接触は必要ないし、獣人としての本能を抑えるために、番と二人で一定時間楽しく過ごすだけ』
『だから浮気とは違うし、この先も夫婦としてやっていくためにはどうしても必要なこと』
――そんな説明を受けてからもうずいぶんと経つ。
だから夫のジョイは一カ月に一度、仕事ついでに番の女性と会うために出かけるのだ……妻であるアナリーズをこの家に残して。
夫であるジョイを愛しているから。
必ず自分の元へと帰ってきて欲しいから。
アナリーズはそれを受け入れて、今日も番の元へと向かう夫を送り出す。
顔には飛び切りの笑顔を張り付けて。
夫の背中を見送る度に、自分の内側がズタズタに引き裂かれていく痛みには気付かぬふりをして――――――。
【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜
よどら文鳥
恋愛
フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。
フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。
だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。
侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。
金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。
父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。
だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。
いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。
さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。
お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
何かと「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢は
だましだまし
ファンタジー
何でもかんでも「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢にその取り巻きの侯爵令息。
私、男爵令嬢ライラの従妹で親友の子爵令嬢ルフィナはそんな二人にしょうちゅう絡まれ楽しい学園生活は段々とつまらなくなっていった。
そのまま卒業と思いきや…?
「ひどいわ」ばっかり言ってるからよ(笑)
全10話+エピローグとなります。
隷属の勇者 -俺、魔王城の料理人になりました-
高柳神羅
ファンタジー
「余は異世界の馳走とやらに興味がある。作ってみせよ」
相田真央は魔王討伐のために異世界である日本から召喚された勇者である。歴戦の戦士顔負けの戦闘技能と魔法技術を身に宿した彼は、仲間と共に魔王討伐の旅に出発した……が、返り討ちに遭い魔王城の奥深くに幽閉されてしまう。
彼を捕らえた魔王は、彼に隷属の首輪を填めて「異世界の馳走を作れ」と命令した。本心ではそんなことなどやりたくない真央だったが、首輪の魔力には逆らえず、渋々魔王城の料理人になることに──
勇者の明日はどっちだ?
これは、異世界から召喚された勇者が剣ではなくフライパンを片手に厨房という名の戦場を駆け回る戦いの物語である。
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
頭が花畑の女と言われたので、その通り花畑に住むことにしました。
音爽(ネソウ)
ファンタジー
見た目だけはユルフワ女子のハウラナ・ゼベール王女。
その容姿のせいで誤解され、男達には尻軽の都合の良い女と見られ、婦女子たちに嫌われていた。
16歳になったハウラナは大帝国ダネスゲート皇帝の末席側室として娶られた、体の良い人質だった。
後宮内で弱小国の王女は冷遇を受けるが……。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる