56 / 69
時空龍グラントヘルム④
しおりを挟む
「……来るか」
エルドキアの嘆息と共に虹に変色した空に浮かび上がった一筋の黒点を見つめて呟いた。
「第三大隊長。対時空龍用の防御術式、いつでも展開可能です。攻撃魔法術式の方の展開も5分ほどで配備可能かと」
アマリアさんに膝をついて頭を垂れた一兵がいた。
王宮庭に集められたのは、甲冑を纏った兵達だった。数にして1000はくだらないだろう。
それに対して、アマリアさんはすぅっと短く息を吸い上げて背後の王宮と空の黒点をちらりと一瞥した。
「第二大隊、第四大隊は今すぐに街中の防御術式の展開にかかりましょう。第一大隊はあの阿呆男の指示に従いなさい。私の第三大隊は今すぐに龍舎に行き《闘龍》バトルドレイクに騎乗。時空龍を迎え撃ちます」
『――了解ッ!』
アマリアさんの素早い号令と共に、統率の取れた兵士達が一斉に動き出す。
「タツヤ殿、ルーナ殿はいかがいたしますか?」
アマリアさんが金の長髪を後ろできゅっと結んで、呟いた。
「もちろんこの街から離れて頂いても結構です。後の責任は全て私が取りますから……。そして、気を病まないでください」
アマリアさんが紡いでいく言葉は、嘘偽りのない心の底からのものだと、俺でも理解できた。
「時の悪魔は、遅かれ早かれ来たことには変わりありません。1000年前、この街は火の海に飲まれました――。ですが、皆、それを乗り越えてきました。全ては手負いの龍を倒すべく。己が使命を未来に託して……ね」
先ほど地下で見た、絵巻物の様子が俺の脳裏にしっかりと焼き付いている。
――曰く、異世界転移者はグラントヘルムの時龍核に単身突っ込んでいき――そのまま時空龍と共に消失した、と伝えられている。
グスマンの言葉が頭をよぎる。
グラントヘルムの時龍核に単身突っ込んでいき、消失――。
それが意味することは、二つに一つ。
その異世界転移者が『死んだ』のか『元の世界に戻っていった』のか。
「私は、1000年前の生き証人として――かつての皆の無念を晴らすために、闘います」
アマリアさんの元に1頭の闘龍が手綱を引かれて現れる。
《闘龍》バトルドレイク。
二足歩行の小型恐竜って感じか。トカゲのような体躯。未発達な両腕とは裏腹に強靱な肉体を持つ一対の足腰。馬鎧のごとく、龍鎧に身を包んだ2メートル大の巨体にひらりとまたがったアマリアさんの風格は、エルドキアのお付きでもなく、1人の将のように見えた。
「タツヤ様……?」
ルーナが不思議そうに俺の顔を覗き込んできている。
俺とて、恐怖心がないわけでもない。今から相手にするのは、かつてこの町を火の海にしたという恐ろしい龍なのだから。
「そういえば、アマリアさん。こんな時に質問するのもなんですけど、ちょっといいですかね?」
「はい、なんでしょう?」
バトルドレイクに騎乗したままのアマリアさんに、俺はウェイブの頭をポンと叩いた。
「かつてグラントヘルムに単身突っ込んだ異世界転移者が消失の鍵を握っている。このことは皆が知っていることなんですか?」
俺の問いに、アマリアさんは力強く頷いた。
「ええ。少なくともここにいるグランツ教の間ではそこらのくだらない噂話よりかは遙かに信じられてはいますね」
「じゃあ、アマリアさんは……俺を『異世界転移者』だと、思いますか?」
俺とアマリアさんの言葉の語らいに、「タツヤ様? アマリアさん? ふぇ?」と茶色のふさふさ耳と尻尾をふりふりとさせながら躊躇っている。
「それは、あなたと最も時を共に過ごしてきたルーナ殿こそ、一番ご存じなのではないですか?」
「……っははは、そりゃそーですねぇ」
俺とアマリアさんの視線を注がれたルーナは「ふぇ? ふぇぇ……!?」と困惑の色を隠せないようだった――が。
「よ、よく分かりません! よく分かりませんけど……ッ!」
「――タツヤ様は、いつでもタツヤ様なので、そこさえ分かっていれば、大丈夫だと思いますッ!!」
王宮の庭に響き渡るほどの澄んだ声だった。
一瞬にしてシン、と静まりかえった王宮庭だったが、その静寂を壊したのは1人の少女の笑い声だった。
「ふふ……ふっははははははは! 面白いではないかルーナ。流石はバカ正直な獣人じゃ! 流石は妾の認めた友じゃな! ふっはははははははは!」
「え、エルドキア様、お戯れを……」
「何を笑ってるんですか!? こちらはとっても、とっても真面目に言っているんですよ!?」
「っははははは、あー、そーだそーだ、ルーナ。それでいい。それでこそお前だ!」
これで俺も決心が固まったってもんだ。
そうだ、異世界転移者がどうの、時空龍を呼び寄せるのがどうの、そんなことはどうだっていいことだもんな。
「要するに、アマリアさん。ルーナ風に解釈するとこういうことですね」
俺はにやり、笑みを浮かべてアマリアさんの目を見た。
「時空龍グラントヘルムの肉はこの世の物とは思えないほど美味で……それを実際に食した人が、ここにいる」
「――!!!!!」
俺の言葉に、ルーナの尻尾が左右に大きく振れた。
「グラントヘルムの片翼。かつては調理法が限られていたために丸焼きで食い千切りましたが、それだけでも――……もう……頬が緩んでしまいましたねぇ……。出来ることならば、もう一度食べてみたいものです……」
にへら、だらしない笑みを浮かべた1000年を生きる第三大隊長の言葉にルーナの興奮も一塩だったみたいだ。
エルドキアが、アマリアさんが、ルーナが、俺が。
皆、一様に笑みを浮かべた中で民の治療に専念していたエルドキアが「ちょいちょい」と手をこまねいてルーナを呼び寄せた。
「……お主、タツヤを死なせるでないぞ」
「――当たり前、ですけどねっ!」
ふんっ! と鼻息荒く返答をしたルーナ。その時だった。
「時空龍、現れました! ブレス第一波来ます! エイルズウェルト全域の防御術式魔法展開! 街に火の粉一つでも落としてくれるなッ!! 守備陣は全魔法力を注ぎこめッッ!!」
『ォォォォォオオオオオッ!!!』
巨大な轟音が鳴り響くと同時に、北西方向から現れたのは視界を覆うほどの紅だ。
眩しすぎる炎がドームにぶつかると共に、目に見えない膜のような物にぶつかって跳ね返されていく。
防御魔法術式を展開し、守備兵が術式発動のための魔法力を注ぎ込み凌いでいる時こそが、一番の好機だった。
アマリアさんが腰に帯刀した剣を高らかに天に掲げて、宮廷に集まった彼女の兵に檄を飛ばした。
「これより、第三大隊は全力を持って時空龍を迎撃します! 差し当たっては対時空龍戦における最も重要な人物であるのがこのタツヤ殿。彼は異世界転移者にして、時空龍に唯一対抗できる貴重な戦力です! 時空と龍気に充てられてやってくる雑魚龍を決してタツヤ殿、ルーナ殿に近付けさせないでください! 私たちは、彼らを時空龍の元に送り届けることを第一目的とします!」
そして、アマリアさんはバトルドレイクの小さな咆哮と共に炎が晴れ、虹色の空間から顔を出した1頭の化け物を目で射貫いた。
「第三大隊、出撃しますッ!!」
それは、俺が見た中で最も猛々しく、そして雄々しいアマリアさんの姿だった。
エルドキアの嘆息と共に虹に変色した空に浮かび上がった一筋の黒点を見つめて呟いた。
「第三大隊長。対時空龍用の防御術式、いつでも展開可能です。攻撃魔法術式の方の展開も5分ほどで配備可能かと」
アマリアさんに膝をついて頭を垂れた一兵がいた。
王宮庭に集められたのは、甲冑を纏った兵達だった。数にして1000はくだらないだろう。
それに対して、アマリアさんはすぅっと短く息を吸い上げて背後の王宮と空の黒点をちらりと一瞥した。
「第二大隊、第四大隊は今すぐに街中の防御術式の展開にかかりましょう。第一大隊はあの阿呆男の指示に従いなさい。私の第三大隊は今すぐに龍舎に行き《闘龍》バトルドレイクに騎乗。時空龍を迎え撃ちます」
『――了解ッ!』
アマリアさんの素早い号令と共に、統率の取れた兵士達が一斉に動き出す。
「タツヤ殿、ルーナ殿はいかがいたしますか?」
アマリアさんが金の長髪を後ろできゅっと結んで、呟いた。
「もちろんこの街から離れて頂いても結構です。後の責任は全て私が取りますから……。そして、気を病まないでください」
アマリアさんが紡いでいく言葉は、嘘偽りのない心の底からのものだと、俺でも理解できた。
「時の悪魔は、遅かれ早かれ来たことには変わりありません。1000年前、この街は火の海に飲まれました――。ですが、皆、それを乗り越えてきました。全ては手負いの龍を倒すべく。己が使命を未来に託して……ね」
先ほど地下で見た、絵巻物の様子が俺の脳裏にしっかりと焼き付いている。
――曰く、異世界転移者はグラントヘルムの時龍核に単身突っ込んでいき――そのまま時空龍と共に消失した、と伝えられている。
グスマンの言葉が頭をよぎる。
グラントヘルムの時龍核に単身突っ込んでいき、消失――。
それが意味することは、二つに一つ。
その異世界転移者が『死んだ』のか『元の世界に戻っていった』のか。
「私は、1000年前の生き証人として――かつての皆の無念を晴らすために、闘います」
アマリアさんの元に1頭の闘龍が手綱を引かれて現れる。
《闘龍》バトルドレイク。
二足歩行の小型恐竜って感じか。トカゲのような体躯。未発達な両腕とは裏腹に強靱な肉体を持つ一対の足腰。馬鎧のごとく、龍鎧に身を包んだ2メートル大の巨体にひらりとまたがったアマリアさんの風格は、エルドキアのお付きでもなく、1人の将のように見えた。
「タツヤ様……?」
ルーナが不思議そうに俺の顔を覗き込んできている。
俺とて、恐怖心がないわけでもない。今から相手にするのは、かつてこの町を火の海にしたという恐ろしい龍なのだから。
「そういえば、アマリアさん。こんな時に質問するのもなんですけど、ちょっといいですかね?」
「はい、なんでしょう?」
バトルドレイクに騎乗したままのアマリアさんに、俺はウェイブの頭をポンと叩いた。
「かつてグラントヘルムに単身突っ込んだ異世界転移者が消失の鍵を握っている。このことは皆が知っていることなんですか?」
俺の問いに、アマリアさんは力強く頷いた。
「ええ。少なくともここにいるグランツ教の間ではそこらのくだらない噂話よりかは遙かに信じられてはいますね」
「じゃあ、アマリアさんは……俺を『異世界転移者』だと、思いますか?」
俺とアマリアさんの言葉の語らいに、「タツヤ様? アマリアさん? ふぇ?」と茶色のふさふさ耳と尻尾をふりふりとさせながら躊躇っている。
「それは、あなたと最も時を共に過ごしてきたルーナ殿こそ、一番ご存じなのではないですか?」
「……っははは、そりゃそーですねぇ」
俺とアマリアさんの視線を注がれたルーナは「ふぇ? ふぇぇ……!?」と困惑の色を隠せないようだった――が。
「よ、よく分かりません! よく分かりませんけど……ッ!」
「――タツヤ様は、いつでもタツヤ様なので、そこさえ分かっていれば、大丈夫だと思いますッ!!」
王宮の庭に響き渡るほどの澄んだ声だった。
一瞬にしてシン、と静まりかえった王宮庭だったが、その静寂を壊したのは1人の少女の笑い声だった。
「ふふ……ふっははははははは! 面白いではないかルーナ。流石はバカ正直な獣人じゃ! 流石は妾の認めた友じゃな! ふっはははははははは!」
「え、エルドキア様、お戯れを……」
「何を笑ってるんですか!? こちらはとっても、とっても真面目に言っているんですよ!?」
「っははははは、あー、そーだそーだ、ルーナ。それでいい。それでこそお前だ!」
これで俺も決心が固まったってもんだ。
そうだ、異世界転移者がどうの、時空龍を呼び寄せるのがどうの、そんなことはどうだっていいことだもんな。
「要するに、アマリアさん。ルーナ風に解釈するとこういうことですね」
俺はにやり、笑みを浮かべてアマリアさんの目を見た。
「時空龍グラントヘルムの肉はこの世の物とは思えないほど美味で……それを実際に食した人が、ここにいる」
「――!!!!!」
俺の言葉に、ルーナの尻尾が左右に大きく振れた。
「グラントヘルムの片翼。かつては調理法が限られていたために丸焼きで食い千切りましたが、それだけでも――……もう……頬が緩んでしまいましたねぇ……。出来ることならば、もう一度食べてみたいものです……」
にへら、だらしない笑みを浮かべた1000年を生きる第三大隊長の言葉にルーナの興奮も一塩だったみたいだ。
エルドキアが、アマリアさんが、ルーナが、俺が。
皆、一様に笑みを浮かべた中で民の治療に専念していたエルドキアが「ちょいちょい」と手をこまねいてルーナを呼び寄せた。
「……お主、タツヤを死なせるでないぞ」
「――当たり前、ですけどねっ!」
ふんっ! と鼻息荒く返答をしたルーナ。その時だった。
「時空龍、現れました! ブレス第一波来ます! エイルズウェルト全域の防御術式魔法展開! 街に火の粉一つでも落としてくれるなッ!! 守備陣は全魔法力を注ぎこめッッ!!」
『ォォォォォオオオオオッ!!!』
巨大な轟音が鳴り響くと同時に、北西方向から現れたのは視界を覆うほどの紅だ。
眩しすぎる炎がドームにぶつかると共に、目に見えない膜のような物にぶつかって跳ね返されていく。
防御魔法術式を展開し、守備兵が術式発動のための魔法力を注ぎ込み凌いでいる時こそが、一番の好機だった。
アマリアさんが腰に帯刀した剣を高らかに天に掲げて、宮廷に集まった彼女の兵に檄を飛ばした。
「これより、第三大隊は全力を持って時空龍を迎撃します! 差し当たっては対時空龍戦における最も重要な人物であるのがこのタツヤ殿。彼は異世界転移者にして、時空龍に唯一対抗できる貴重な戦力です! 時空と龍気に充てられてやってくる雑魚龍を決してタツヤ殿、ルーナ殿に近付けさせないでください! 私たちは、彼らを時空龍の元に送り届けることを第一目的とします!」
そして、アマリアさんはバトルドレイクの小さな咆哮と共に炎が晴れ、虹色の空間から顔を出した1頭の化け物を目で射貫いた。
「第三大隊、出撃しますッ!!」
それは、俺が見た中で最も猛々しく、そして雄々しいアマリアさんの姿だった。
0
お気に入りに追加
435
あなたにおすすめの小説
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
転生したらエルフだったので無双する
随喜夕日
ファンタジー
ある日、神と呼ばれる存在は二人の勇敢な男女を気に入った。
そして二人にもっと楽しませて貰おうと、別の世界へと転生させた。
特殊部隊の隊員だった2人の転生者は神の言葉に従い、剣と魔法の世界で強く生き抜くことを決意する。
それは、失った平穏を取り戻すための物語。
異世界ネット通販物語
Nowel
ファンタジー
朝起きると森の中にいた金田大地。
最初はなにかのドッキリかと思ったが、ステータスオープンと呟くとステータス画面が現れた。
そしてギフトの欄にはとある巨大ネット通販の名前が。
※話のストックが少ないため不定期更新です。
晴れて国外追放にされたので魅了を解除してあげてから出て行きました [完]
ラララキヲ
ファンタジー
卒業式にて婚約者の王子に婚約破棄され義妹を殺そうとしたとして国外追放にされた公爵令嬢のリネットは一人残された国境にて微笑む。
「さようなら、私が産まれた国。
私を自由にしてくれたお礼に『魅了』が今後この国には効かないようにしてあげるね」
リネットが居なくなった国でリネットを追い出した者たちは国王の前に頭を垂れる──
◇婚約破棄の“後”の話です。
◇転生チート。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
◇人によっては最後「胸糞」らしいです。ごめんね;^^
◇なので感想欄閉じます(笑)
そろそろ寿命なはずなのに、世界がじじいを離さない
凜
ファンタジー
妻に先立たれ、酒を浴びる毎日を送り余生を楽しんでいた岡村鉄次郎70歳は、愛刀の鉄佳を月に照らした瞬間異世界に転移してしまう。
偶然ゴブリンキングから助けた皇女シルアに国を立て直すよう頼まれ、第二の人生を異世界で送ることに。
肝臓が悲鳴を上げ寿命が尽きると思っていたのに、愛刀を持てば若返り、自衛隊上がりの肉体はちょっとやそっとの魔物くらい素手でワンパン。あくまで余生を楽しむスローライフを希望するじじいの元にばばあが現れて……?
俺TUEEE改めじじいTUEEE物語が今始まる。
強いじじいと強いばばあ好きな方は是非宜しくお願いします!
陛下の前で婚約破棄!………でも実は……(笑)
ミクリ21
BL
陛下を祝う誕生パーティーにて。
僕の婚約者のセレンが、僕に婚約破棄だと言い出した。
隣には、婚約者の僕ではなく元平民少女のアイルがいる。
僕を断罪するセレンに、僕は涙を流す。
でも、実はこれには訳がある。
知らないのは、アイルだけ………。
さぁ、楽しい楽しい劇の始まりさ〜♪
私を手放して、後悔は致しませんね?
アノマロカリス
恋愛
カーネラ・フェルサージは、男爵令嬢の長女。
美貌も体型も全てを兼ね揃えている妹のネフティスとは違い、カーネラは見窄らしい女だった。
ある時、ネフティスに婚約の話が持ち上がった。
相手は同じ男爵令息のファグリューなのだが、ファグリューはカーネラに負けず劣らずの見窄らしい男だった。
ネフティスはファグリューを一瞥し、その役をカーネラに譲る事にした。
ファグリューの家は、フェルサージ家と同等の資産のあるデルード男爵家…
ネフティスはそんな相手と釣り合わないと言って、カーネラに譲る事にした。
ところが一年後…
デルード男爵家は、有り得ない程の資産を手に入れた。
そして…ファグリューは大金を手に入れた後に、様変わりした。
見窄らしいと思っていた容姿はすっかり変わり、ネフティスのメガネに叶う男になっていた。
するとネフティスは、ファグリューに言い寄って…カーネラから見事に略奪が成功した。
そしてファグリューは、ネフティスとの結婚をする為にカーネラと離婚をして、家から追い出すのだった。
しかし、それがファグリューとネフティスの破滅になる事になろうとは…?
許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました
結城芙由奈
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください>
私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる