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フェウの初陣
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この世界の魔物には、大別して六つの階級が設けられている。
「万能魔法・炎、暖炉の灯火!」
こうしてぼくが万能魔法の炎攻撃を仕向けている相手は、Fランク級でどこにでも生息するスライムと呼ばれる生物だ。
昨日、フェウの夜ご飯にもなった一般的な魔物である。
「きゅぽっ……きゅぽう……ぅ……」
ぼくの魔法を食らったスライムは、炎に充てられて蒸発して消えていく。
体液のおおよそ98%を水で占めているスライムには、炎の攻撃効果が最大になる。
「ヴァウルルル。はぐっ、はぐっ」
「つ、つまみ食いはダメだよフェウ! 後でもっと美味しいものあげるからぁぁぁ!」
「……ぐるるるるる」
「ホントフェウってぼくにだけ懐いてくれないよね……? おばちゃんにはあんなに怯えてたってのに……?」
ぼくは、基本どの魔法でもEランク程度の魔法しか使えない。
となると、隷属魔法でフェウを一応縛れているってことは、フェウも大体Eランク程度ってことになる。
ぼくの所属していたアーセナル・レッドはBランクだった。これはつまり、Bランク程度――おおよそ牛頭人身の怪物・ミノタウロス――ほどの魔物を皆で一斉にかかれば討伐できるほどだ。
通常は、A~Fランクの六つに分かれるが、例外的な存在もある。
「それを考えると、あの親フェンリルは災害級とまで言われてた。一ギルドからは保健保障適応外な上に、中央から派遣された国家の冒険者様たちの名前も囁かれていたら……Sランクってことになるのかなぁ」
それの一つが、あの親フェンリルなんだろう。
災害級の認定がなされれば、ぼくたち民間の一ギルド冒険者の手に負える方が少ない。
中央政権のギルドから大勢の軍隊と、数少ない勇者様を動員して立ち向かうというのがこの国の習わしだ。
――この子を、あなたの手で育て上げてもらいたいのです。
親フェンリルの提案をぼくは受け入れたけど、やっぱり……あの親フェンリルの子ってことは、いつか災害級のフェンリルにフェウも成長してしまう。
そんなフェウの目の前に、二匹のスライムが現れた。
「ぱぅっ。ぽぅっ」「ぽぅっぽぅっぽぅっ」
ぷよぷよとした一メートルほどの体躯は、フェウよりも少し大きいくらいだろうか。
それでもおおよそF等級の魔物ならば、フェウの実力を見てみるにしても初陣としては最適だ。
「がるるるるる……!」
フェウは小さな身体を精一杯大きくして、毛並みも全て逆立てる。
地面をザッ、ザッと小さく鳴らしたフェウは眉間に皺を寄せた。
「がぅっ!!」
軽快に地面を蹴ったフェウは、にょきりと爪を出して一気に二匹との間合いを詰めていく。
「ぽぅっ」「ぱうぱぅ」
ぷよん、ぷよよんと壁を作って待ち構えるは赤、青と変色させたスライム。
スライムは、消化してきた魔物の属性がそのまま現れるという。
おそらくは、森の中の火属性・水属性の魔法を得意とする魔物を吸収消化した結果だろう。
が、彼らは魔法を出す素振りすら見せなかった。
「がぅっ!!」
フェウが突き出した爪での引っ掻き攻撃。だが、スライムには全く効いていなかった。
ずぷりとスライムの身体にはまった爪を何とか引き戻そうと試みるも、赤へ、青へ、紫へ、緑へ次々と体色を変化させていくスライム。
最終的には灰色となり、その身体はガチリと固まった。
「あちゃー、あのスライム、筋肉狼消化してたのか」
その色を見て、一目で分かる。
とある森では生態系のトップに君臨することもある、Cランク魔物筋肉狼。全身を筋肉で覆われているため俊敏さと力強さを併せ持つ厄介な魔物として害獣駆除の対象になることもしばしばだ。
って言っても、この森に筋肉狼なんてものがいたなんてのは初めて聞いたけど……。
親フェンリルさんに何かがあって、生態系もちょっとだけ変わっちゃったんだろうか。
「がるっ! がるっ! がるっ!」
スライムの身体から抜けない爪に、フェウも焦り気味だ。
と思えば、フェウの真後ろにもう一体が近付いてきている。
……流石に、頃合いかな。
ぼくはフェウに近付きながら、炎魔法の発動準備を整えた。
「筋肉狼を消化しているスライムなら、狼の特性である硬化をトレースしてるはず。引っ張っても抜けないなら、押し倒して硬化が解けた瞬間に抜け出すしかないんだよね。炎魔法――」
そう言ってぼくは、フェウの真後ろにいた一匹を蒸発させた。
――と。
「がぁぁうっ!!」
「きゅぉ?」
フェウは、急に腕を引っ張るのを止めて、ぼくが言った通りにスライムを前へと押し倒した。
当のスライムは、転ぶのを防ぐためか一瞬だけ硬化を解いて元の薄青色の半透明な姿に戻って――。
「がうるっ! ぱうっ!!」
フェウは小さく跳躍した。ぼくの魔法効果外に逃れるようにするそのタイミングは、完璧だった。
「ぱうるるるるるる……」
ぼくの炎魔法に充てられて蒸発していくスライム。フェウはタンッと地面に綺麗に着地して、ぼくに目を合わせようとしなかった。
「……フェウ?」
ぼくの心に、一つの疑念が宿った瞬間だった。
「ぼくの言葉、分かってない……?」
「万能魔法・炎、暖炉の灯火!」
こうしてぼくが万能魔法の炎攻撃を仕向けている相手は、Fランク級でどこにでも生息するスライムと呼ばれる生物だ。
昨日、フェウの夜ご飯にもなった一般的な魔物である。
「きゅぽっ……きゅぽう……ぅ……」
ぼくの魔法を食らったスライムは、炎に充てられて蒸発して消えていく。
体液のおおよそ98%を水で占めているスライムには、炎の攻撃効果が最大になる。
「ヴァウルルル。はぐっ、はぐっ」
「つ、つまみ食いはダメだよフェウ! 後でもっと美味しいものあげるからぁぁぁ!」
「……ぐるるるるる」
「ホントフェウってぼくにだけ懐いてくれないよね……? おばちゃんにはあんなに怯えてたってのに……?」
ぼくは、基本どの魔法でもEランク程度の魔法しか使えない。
となると、隷属魔法でフェウを一応縛れているってことは、フェウも大体Eランク程度ってことになる。
ぼくの所属していたアーセナル・レッドはBランクだった。これはつまり、Bランク程度――おおよそ牛頭人身の怪物・ミノタウロス――ほどの魔物を皆で一斉にかかれば討伐できるほどだ。
通常は、A~Fランクの六つに分かれるが、例外的な存在もある。
「それを考えると、あの親フェンリルは災害級とまで言われてた。一ギルドからは保健保障適応外な上に、中央から派遣された国家の冒険者様たちの名前も囁かれていたら……Sランクってことになるのかなぁ」
それの一つが、あの親フェンリルなんだろう。
災害級の認定がなされれば、ぼくたち民間の一ギルド冒険者の手に負える方が少ない。
中央政権のギルドから大勢の軍隊と、数少ない勇者様を動員して立ち向かうというのがこの国の習わしだ。
――この子を、あなたの手で育て上げてもらいたいのです。
親フェンリルの提案をぼくは受け入れたけど、やっぱり……あの親フェンリルの子ってことは、いつか災害級のフェンリルにフェウも成長してしまう。
そんなフェウの目の前に、二匹のスライムが現れた。
「ぱぅっ。ぽぅっ」「ぽぅっぽぅっぽぅっ」
ぷよぷよとした一メートルほどの体躯は、フェウよりも少し大きいくらいだろうか。
それでもおおよそF等級の魔物ならば、フェウの実力を見てみるにしても初陣としては最適だ。
「がるるるるる……!」
フェウは小さな身体を精一杯大きくして、毛並みも全て逆立てる。
地面をザッ、ザッと小さく鳴らしたフェウは眉間に皺を寄せた。
「がぅっ!!」
軽快に地面を蹴ったフェウは、にょきりと爪を出して一気に二匹との間合いを詰めていく。
「ぽぅっ」「ぱうぱぅ」
ぷよん、ぷよよんと壁を作って待ち構えるは赤、青と変色させたスライム。
スライムは、消化してきた魔物の属性がそのまま現れるという。
おそらくは、森の中の火属性・水属性の魔法を得意とする魔物を吸収消化した結果だろう。
が、彼らは魔法を出す素振りすら見せなかった。
「がぅっ!!」
フェウが突き出した爪での引っ掻き攻撃。だが、スライムには全く効いていなかった。
ずぷりとスライムの身体にはまった爪を何とか引き戻そうと試みるも、赤へ、青へ、紫へ、緑へ次々と体色を変化させていくスライム。
最終的には灰色となり、その身体はガチリと固まった。
「あちゃー、あのスライム、筋肉狼消化してたのか」
その色を見て、一目で分かる。
とある森では生態系のトップに君臨することもある、Cランク魔物筋肉狼。全身を筋肉で覆われているため俊敏さと力強さを併せ持つ厄介な魔物として害獣駆除の対象になることもしばしばだ。
って言っても、この森に筋肉狼なんてものがいたなんてのは初めて聞いたけど……。
親フェンリルさんに何かがあって、生態系もちょっとだけ変わっちゃったんだろうか。
「がるっ! がるっ! がるっ!」
スライムの身体から抜けない爪に、フェウも焦り気味だ。
と思えば、フェウの真後ろにもう一体が近付いてきている。
……流石に、頃合いかな。
ぼくはフェウに近付きながら、炎魔法の発動準備を整えた。
「筋肉狼を消化しているスライムなら、狼の特性である硬化をトレースしてるはず。引っ張っても抜けないなら、押し倒して硬化が解けた瞬間に抜け出すしかないんだよね。炎魔法――」
そう言ってぼくは、フェウの真後ろにいた一匹を蒸発させた。
――と。
「がぁぁうっ!!」
「きゅぉ?」
フェウは、急に腕を引っ張るのを止めて、ぼくが言った通りにスライムを前へと押し倒した。
当のスライムは、転ぶのを防ぐためか一瞬だけ硬化を解いて元の薄青色の半透明な姿に戻って――。
「がうるっ! ぱうっ!!」
フェウは小さく跳躍した。ぼくの魔法効果外に逃れるようにするそのタイミングは、完璧だった。
「ぱうるるるるるる……」
ぼくの炎魔法に充てられて蒸発していくスライム。フェウはタンッと地面に綺麗に着地して、ぼくに目を合わせようとしなかった。
「……フェウ?」
ぼくの心に、一つの疑念が宿った瞬間だった。
「ぼくの言葉、分かってない……?」
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