マニーフェイク・フレンズ

天宮叶

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デート?

13※

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ホテルに着くや否や性急に服を脱がされてシャワー室まで連れてこられた俺はやたら触ろうとしてくる月見さんから逃げるようにさっさと身体を洗って湯船へと体を沈めていた。

「恥ずかしいの?」

浴槽で縮こまる俺を見て月見さんがそう言ってから俺の頬を指で撫でる。
つーっとなぞるようなその行為に何故かぞくぞくと体の芯が反応して多分赤くなったであろう顔を見られるのが恥ずかしくて月見さんから逸らした。

大体この状況は一体なんなんだ…。
これじゃ完全にセフレじゃねーか。

心の中でツッコミを入れながら俺は月見さんが体を洗い終えるのを待つ。

この間は酒で記憶が飛んでいて覚えてなかったけれど、月見さんの身体は細いのにめちゃくちゃ筋肉がしっかりと付いていて、それなのに色白ですぐに折れそうな儚さが滲み出ていてその対比がなんだか言葉には言い表せないくらいそそられるというか…なんか凄い。

じっと月見さんの身体を見ていたらゆっくりと立ち上がった彼が浴槽へと入ってきた。

「そんなに俺の身体に興味があるの?」

「…べ、別に…」

今の状況でそんなこと言われると、俺がめっちゃヤリたいやつみたいになるから辞めて欲しい…。

「ふーん、俺は興味あるけどな」

そう言って月見さんが俺の首に腕を回して密着してきて、そのあまりの近さにぐるぐると目が回りそうになるくらい戸惑う。

「この間のことは忘れてたけど、今日は忘れない様にしっかり覚えておくんだよ。」

「…月見さ、ん、むぅ!」

俺が喋っているのもお構い無しにくっつけられた唇で言葉を遮られて、開いていた口内に彼の舌が容赦なく潜入してきた。

流石にキスくらいは経験あるけど、彼のそれは今まで経験したことのあるそれとは違って本当に食べられてしまいそうな荒々しさに満ちていて少しだけ恐怖を感じて及び腰になる。

「ほら、逃げないで」

腰に手を回されてホールドされながら息が上がってる俺のことなんかお構い無しにされる口付けは酸素が足りないせいなのか俺の脳内を少しずつどろどろに侵していく。

「ベッド行こうか」

「…は、い…」

何も考えられなくて誘われるままに頷いて俺は月見さんに腰を支えられながらベッドへと向かった。
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