天宮のノベル倉庫

天宮叶

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田舎暮らしの独身の青年×孤独な男の子

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両親が亡くなり、親戚が引き取り先で揉めている中、遠い親戚筋の独り身の男性に引き取られることになった受け。共働きの両親はいつも家におらず、いつも1人寂しくご飯を食べるような家庭だった受けは、両親が死んでも、悲しいという気持ちが分からず葬式で周りが涙を流す中、1人だけ泣くことが出来なかった。

無表情の受けを連れて、男は家へと帰っていく。受けの実家から遠く離れた田舎の平屋の一軒家が男の家だ。受けは学校に通わせてもらいながら、時々男の農作業の手伝いをする。

毎日、男の育てた採れたての野菜などで作られる温かな食事を、2人で囲みながら、受けは初めて心の温まるご飯というものの存在を知る。畑でなにかを育てることも、新しい学校もとても楽しく、なにより男との生活は受けに活力を与えてくれた。

少しずつ表情を取り戻していった受け。両親の死以降、笑えなくなっていた受けに、いつも笑いかけてくれる男。時々、無性に寂しさに襲われ夜中に男の元に訪れると、布団の中に入れてくれて、優しく抱きしめてくれる。そんな時、受けは涙が出そうになってたまらないのだ。

ある日、学校で両親のことについてクラスの子と喧嘩したのだと、ボロボロの状態で帰ってきた受け。男は手当をしてあげながら、大丈夫か?と一言声をかけた。
その一言で、ずっとせきとめられていたなにかが決壊し、受けは大粒の涙を流しながら男にすがりついて泣いた。

悲しいということが分からなかった。でも、寂しかった。両親が、必死に自分のために働いてくれていることを知っていたから、一緒にいられる時間が少なくとも耐えられた。けれど、今は一生会うことは出来ないのだ。男の温かさに凍りついていた心がようやく溶かされて、受けはやっと両親の死を受け入れ泣くことが出来た。
その後、クラスの子が謝りに来て、仲直りをし、男は受けの頭を撫でながら、頑張ったなと褒めてくれた。
受けは、その頃から少しずつ男のことを意識するようになるが、年は離れているし、自分のことなんて眼中にないと分かっていたため、思いは伝えられなかった。

受けは、喧嘩したクラスメイトと仲良くなり、少しずつ学校のことや自分のことを男に話すようになっていく。明るくなっていく受けを、男は嬉しそうな顔で見ているが、クラスメイトの話ばかりする受けのことは少し面白くない。

ある日、家にクラスメイトを連れてきていいかと聞いてきた受けに、大人の対応で、いいよと行ってあげる男。遊びに来たクラスメイトは明らかに受けのことを意識しているのが分かり、男はますます面白くなくなる。

夜、クラスメイトが帰ったあと、受けは楽しそうにクラスメイトとの話を聞かせてくれる。
攻めは我慢できなくなり、思わず受けにキスをしてしまう。
驚く受けから直ぐに離れた男は、謝罪をして、ご飯中にも関わらず部屋へと戻ってしまった。

1人残された受けは戸惑いを隠せない。その後、男は受けを避けるようになる。食事を一緒にとることも無くなり、受けは両親が生きていた頃のことを思い出し、涙を流す。

夜、男の寝室にきた受けは、避けないで欲しい、寂しいと男に伝え、キスされて嬉しかったことを話した。驚く男。受けは、自分の気持ちを伝えて、同じ気持ちなら、高校を卒業したら自分を抱いて欲しいとお願いした。

2人は、付かず離れずの距離を保ちつつ、いよいよ受けの卒業の日。
思いを確かめ合い、お願い通り、受けをドロドロに抱いて、結ばれる、年の差カプのお話
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