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エルデラの街
エルデラの街 45(完)
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ユリウスとマルコに、そのまま手加減なく責められ続けた俺は、いつの間にか意識を飛ばしてしまっていた。
次に目覚めた時には、ユリウスとマルコに上から顔をのぞきこまれていた。
「あ、ワンちゃん。目が覚めた?」
「ちょうど、いまから片づけをするところだったんだ」
俺の手足は、ベッドの支柱からのびる鎖に繋がれていた。
腰の下に枕を入れられているのか、ケツが浮き上がっているのに辛くはない。
右手右足左手左足と左右の支柱に、それぞれ繋がれた俺のケツがふたりの目の前に差し出されている格好だ。
「……かた、づけ……?」
「このままにしとくとよくないんだろ? いま、全部出させてやるからな」
「せっかくだから、しっかり起きてたのしんでね?」
ぬるりとケツ穴を、油で濡れた指がなぞる。
左右から差し出されたふたりの手が、肘までぬらりと濡れているのが目に入り、ぼんやりしていた意識がはっきりしてくる。
「……っ、まっ」
制止の声は間に合わず、いや間に合っていても結果は変わらなかっただろう。
ぐぷっとケツ穴に、左右から何本もの指が入り込んでいた。
「や……っ、まって、まっ、だっ、だめだっ、そんなのむりだっ、やめろっ、やめてくれっ」
拡げられていくケツ穴を、油で濡れた指がぬるぬるとなぞっていく。
ねっとりと油で濡らされた穴は、咥えこまされた指がくぷくぷと出入りを繰り返すのにひくひくと震えている。
あ、だめだ、ばらばらに動く指が、気持ちいい。
「そうかな? ワンちゃんのおまんこは、ダメって思ってないみたいだけど? こんなに気持ちよさそうにひくひくしてるのに、本当にやめてほしいの?」
ぐりぐりぐりっと左右から入り込んだ指が、しこりを挟み込んで押し潰す。
「あ゛あ゛あ゛あ゛っ、ら゛め゛ら゛め゛ら゛め゛っ、い゛ぐい゛ぐい゛ぐい゛ぐぅう゛う゛う゛っ」
ちんぽに突き刺さったままのチューブから、ミルクを吹き出しながら絶頂した。
抵抗なんてする余裕もない。
快感をふたりがかりで捩じ込まれて、逃げ場もなくイかされ続ける。
こんなのすごすぎて頭がおかしくなりそうだ。
「ほら、気持ちいいでしょ?」
「おまえは、自分のミルクでも飲んでろよ。すぐに全部かき出してやるから」
「ワンちゃんなら、ないて悦んじゃうかもね」
口にチューブを入れられ、その言葉通りすぐに俺は悲鳴をあげることになった。
ふたりの手が左右から同時に、俺のケツ穴へと入ってくる。
「はぎぃい゛い゛っ、む゛っ、む゛り゛っ、に゛っ、に゛ほん゛っ、む゛り゛ぃい゛ぃい゛い゛い゛っ、あ゛ぎぃっ、ん゛い゛い゛っ、さける゛っ、けぢゅあ゛な゛っ、けぢゅあ゛な゛、さける゛ぅう゛う゛っ」
「大丈夫だよ。切れてないから、安心して」
「ら゛め゛っ、な゛がっ、な゛がぁあ゛あ゛あ゛っ、い゛ぐっ、い゛っぢゃう゛っ」
「ちょっと撫でただけだろ。それに、むりとかいってたけど、気持ちいいんだろ? ちょっときつくなってやりにくいけど、ちゃんと気持ちよくしてやるよ」
「ぼくも、ちゃんと気持ちよくしてあげるからね」
合計十本の指がめちゃくちゃに肉襞を撫でまわし、徐々に太くなる腕がケツ穴をめりめりと押し開いていく。
がちゃがちゃと鎖が擦れる音がするが、固定された体はどうすることもできずに腕を飲み込まされていた。
「おっさんのまんこ、ざーめんでぬるぬるだ。せまいけど、かんたんに入るな」
「ねえ、ちょっとずぼずぼしてみる? ワンちゃんのおまんこ、びくびくして気持ちよさそうだから、いじめてあげたくなっちゃった」
「ん? そうだな。やってみるか」
ふたりのちんぽに比べれば細い腕でも、並のちんぽよりはやや太い。
その二本の腕が中に入り込むだけでなく、ちょっとしたいたずらの延長のような思い付きとはいえ、ずぼずぼとピストンを開始すればどうなるか。
「ふぎぃっ、ん゛ほっ、お゛っ、お゛あ゛っ、あ゛ぐっ、ん゛ひっ、ふはっ、あ゛ぁ、ひっ、お゛ぎぃっ、ん゛ぐっ、ん゛っ、ほっ、ん゛お゛、ぅお゛お゛お゛っ」
おおよそ、人間らしからぬ悲鳴をあげながら、絶頂地獄へ堕ちるしかない。
これまでに何度も、ちんぽ二本をケツ穴へ捩じ込まれたことはあったが、二本の腕を入れられるのは初めてだった。
ほとんどまっすぐ入ってくるしかないちんぽに比べて、腕というものはかなり自由度が高く、激しくケツ穴を掻きまわされながら、中をぐいぐいと拡げられた。
左右の腕は交互に俺のケツ穴へずぶずぶと入り込み、弱いところばかりを狙い撃ちにしてくる。
突きこまれる快感と、引きずり出される快感を同時に味わい、決して萎えることのないちんぽよりも硬いもので開かれる悦びに啼き叫ぶ。
「そろそろ、奥もきれいにしないとね」
「どっちが開ける?」
「どっちかじゃなくて、ふたりでやろう。ワンちゃんだって、きっとその方が悦んでくれるから」
「それもそうか。ここまででも、こんなに気持ちよさそうだもんな」
「ワンちゃん、きれいになるまで、がんばろうね?」
俺が悲鳴をあげている間にすべては決まり、俺のケツ穴はふたりの手で奥まで拡げられてしまった。
くすくすと楽しそうに笑うふたりの腕を咥えこみ、ケツ穴を拡げてイき続ける。
たっぷりと注ぎ込まれたふたりのちんぽミルクを、奥の穴を拡げながら掻き出され、狂いそうなほど気持ちいい後始末をしてもらう。
「すげー、ざーめん。この腹ん中、どれだけ入ってんだよ」
「ふふ、ワンちゃんのおまんこから、ザーメンが止まらないね。すっごくいやらしい」
ぼとぼととケツ穴から、ちんぽミルクが掻き出されていく。
ケツの下に桶でも置いてあるのだろう。
ふたりの腕が、引きずり出される度に何かが落ちる音が聞こえてくる。
ああ、帰りたくない。
いっそ、このまま、ふたりに責め殺されてしまいたい。
そんな願いは叶えられるわけもなかったが、膨れていた腹が元の筋肉質なものに戻るまで、ふたりの腕は止まらなかった。
常にどちらかの腕が、中に入り込んでちんぽミルクを掻き出し続けてくれた。
「最後の仕上げをするね。おしっこで、洗ってあげる」
「おっぱいのお返しだ。飲みすぎたから、いっぱい出るぞ」
そうして、ほとんど空っぽになったケツ穴には、マルコとユリウスが順番にちんぽを入れ、小便を注ぎ込んだ。
俺は痙攣するだけになった体で、それをただただ受け止めるだけだった。
小便をしたあと、しっかりと中を洗うためにと、じゅぽじゅぽと掻き混ぜてもくれた。
俺のおっぱいからミルクをたっぷり飲んだふたりの小便はかなり多くて、我慢できずに少し漏らしてしまうと、栓としてケツ穴には尻尾を捩じ込まれた。
「うん、これでよし。もう少ししたら、ださせてあげるからね。それまで、ぼくの汚れちゃったチンポを、きれいにしてくれるかな?」
「……ぁうんっ」
「おれのも、なめて」
左右から小便臭いちんぽを突きつけられて、舌を突き出して奉仕をはじめる。
ケツ穴に入れられた尻尾は、またばっさばっさと揺れている。
今夜だけで、どれだけ気持ちよくさせてもらっただろう。
最高のちんぽたちだった。
二本まとめて味わえるなんて、たまらねえ。
小便を注ぎ込まれた腹が、ぐるぐると限界を訴えていたが、そんなものは後回しだ。
俺は、気持ちよくしてくれた二本のちんぽを、精一杯ねぎらいたかった。
最後に、大きく口を開け、そこにふたりのちんぽミルクをぶっかけてもらった。
出しすぎて薄くなったちんぽミルクは、さらさらですっかり飲みやすくなっていた。
「……ごちひょうひゃま」
ちんぽミルクまみれの唇を舐めながら、うっとりと呟く。
こうして、長かったエルデラの夜は、ようやく終わりを迎えた。
膨らんだ乳房も腹も、幻のように消え、あとには何も残らない。
しかし、俺の荷物の奥底には、あの『聖母の秘蜜』が入っている。
秘密のコレクションが、また増えてしまった。
見つからないように、気を付けなくては。
◆◆◆
「ユリにぃ、マルにぃ、オっちゃんも、はやくはやくっ! こっちこっち、すごいよ、おうまさんが、いっぱいだよっ」
集まった馬車の間を、きゃっきゃとはしゃぐエリザベスはとても元気だ。
兄と慕う二人が抜け出したことにも気付かないくらい、深い眠りの中にいたからだろうか。
エリザベスが目覚める前に二人は宿へと戻っており、後始末の後始末分だけ遅れた俺も彼女の目覚めに間に合った。
「そんなに走ると危ないよ。エリー、ちゃんと前を見て」
「危ないから、ひとりで行くなよっ」
すっかり少年の顔に戻った二人は、エリザベスの善き兄の顔をしていた。
俺を責め尽くしたふたりとは思えないくらい、普通の少年の顔をしている。
おかげで少し寝不足になってしまったが、俺の体はしばらく遠出の必要がないくらいすっきりしていた。
こみあげるあくびを噛み殺しながら、子どもたちの後をついていく。
彼らとの付き合いがどれくらいのものになるかはわからない。
だが、いつかは離れていくだろう。
その時は、またどこかの『壁穴屋』で俺を見つけてくれればいい。
まあ、普通に二人はもてるだろうから、適当に嫁でももらって真っ当に生きるだろう。
そんなことを考えて、まるで本当の父親みたいだな、とひとりごちた。
さて、とりあえずは、我が家に帰るとしようか。
新しい家族と一緒に。
次に目覚めた時には、ユリウスとマルコに上から顔をのぞきこまれていた。
「あ、ワンちゃん。目が覚めた?」
「ちょうど、いまから片づけをするところだったんだ」
俺の手足は、ベッドの支柱からのびる鎖に繋がれていた。
腰の下に枕を入れられているのか、ケツが浮き上がっているのに辛くはない。
右手右足左手左足と左右の支柱に、それぞれ繋がれた俺のケツがふたりの目の前に差し出されている格好だ。
「……かた、づけ……?」
「このままにしとくとよくないんだろ? いま、全部出させてやるからな」
「せっかくだから、しっかり起きてたのしんでね?」
ぬるりとケツ穴を、油で濡れた指がなぞる。
左右から差し出されたふたりの手が、肘までぬらりと濡れているのが目に入り、ぼんやりしていた意識がはっきりしてくる。
「……っ、まっ」
制止の声は間に合わず、いや間に合っていても結果は変わらなかっただろう。
ぐぷっとケツ穴に、左右から何本もの指が入り込んでいた。
「や……っ、まって、まっ、だっ、だめだっ、そんなのむりだっ、やめろっ、やめてくれっ」
拡げられていくケツ穴を、油で濡れた指がぬるぬるとなぞっていく。
ねっとりと油で濡らされた穴は、咥えこまされた指がくぷくぷと出入りを繰り返すのにひくひくと震えている。
あ、だめだ、ばらばらに動く指が、気持ちいい。
「そうかな? ワンちゃんのおまんこは、ダメって思ってないみたいだけど? こんなに気持ちよさそうにひくひくしてるのに、本当にやめてほしいの?」
ぐりぐりぐりっと左右から入り込んだ指が、しこりを挟み込んで押し潰す。
「あ゛あ゛あ゛あ゛っ、ら゛め゛ら゛め゛ら゛め゛っ、い゛ぐい゛ぐい゛ぐい゛ぐぅう゛う゛う゛っ」
ちんぽに突き刺さったままのチューブから、ミルクを吹き出しながら絶頂した。
抵抗なんてする余裕もない。
快感をふたりがかりで捩じ込まれて、逃げ場もなくイかされ続ける。
こんなのすごすぎて頭がおかしくなりそうだ。
「ほら、気持ちいいでしょ?」
「おまえは、自分のミルクでも飲んでろよ。すぐに全部かき出してやるから」
「ワンちゃんなら、ないて悦んじゃうかもね」
口にチューブを入れられ、その言葉通りすぐに俺は悲鳴をあげることになった。
ふたりの手が左右から同時に、俺のケツ穴へと入ってくる。
「はぎぃい゛い゛っ、む゛っ、む゛り゛っ、に゛っ、に゛ほん゛っ、む゛り゛ぃい゛ぃい゛い゛い゛っ、あ゛ぎぃっ、ん゛い゛い゛っ、さける゛っ、けぢゅあ゛な゛っ、けぢゅあ゛な゛、さける゛ぅう゛う゛っ」
「大丈夫だよ。切れてないから、安心して」
「ら゛め゛っ、な゛がっ、な゛がぁあ゛あ゛あ゛っ、い゛ぐっ、い゛っぢゃう゛っ」
「ちょっと撫でただけだろ。それに、むりとかいってたけど、気持ちいいんだろ? ちょっときつくなってやりにくいけど、ちゃんと気持ちよくしてやるよ」
「ぼくも、ちゃんと気持ちよくしてあげるからね」
合計十本の指がめちゃくちゃに肉襞を撫でまわし、徐々に太くなる腕がケツ穴をめりめりと押し開いていく。
がちゃがちゃと鎖が擦れる音がするが、固定された体はどうすることもできずに腕を飲み込まされていた。
「おっさんのまんこ、ざーめんでぬるぬるだ。せまいけど、かんたんに入るな」
「ねえ、ちょっとずぼずぼしてみる? ワンちゃんのおまんこ、びくびくして気持ちよさそうだから、いじめてあげたくなっちゃった」
「ん? そうだな。やってみるか」
ふたりのちんぽに比べれば細い腕でも、並のちんぽよりはやや太い。
その二本の腕が中に入り込むだけでなく、ちょっとしたいたずらの延長のような思い付きとはいえ、ずぼずぼとピストンを開始すればどうなるか。
「ふぎぃっ、ん゛ほっ、お゛っ、お゛あ゛っ、あ゛ぐっ、ん゛ひっ、ふはっ、あ゛ぁ、ひっ、お゛ぎぃっ、ん゛ぐっ、ん゛っ、ほっ、ん゛お゛、ぅお゛お゛お゛っ」
おおよそ、人間らしからぬ悲鳴をあげながら、絶頂地獄へ堕ちるしかない。
これまでに何度も、ちんぽ二本をケツ穴へ捩じ込まれたことはあったが、二本の腕を入れられるのは初めてだった。
ほとんどまっすぐ入ってくるしかないちんぽに比べて、腕というものはかなり自由度が高く、激しくケツ穴を掻きまわされながら、中をぐいぐいと拡げられた。
左右の腕は交互に俺のケツ穴へずぶずぶと入り込み、弱いところばかりを狙い撃ちにしてくる。
突きこまれる快感と、引きずり出される快感を同時に味わい、決して萎えることのないちんぽよりも硬いもので開かれる悦びに啼き叫ぶ。
「そろそろ、奥もきれいにしないとね」
「どっちが開ける?」
「どっちかじゃなくて、ふたりでやろう。ワンちゃんだって、きっとその方が悦んでくれるから」
「それもそうか。ここまででも、こんなに気持ちよさそうだもんな」
「ワンちゃん、きれいになるまで、がんばろうね?」
俺が悲鳴をあげている間にすべては決まり、俺のケツ穴はふたりの手で奥まで拡げられてしまった。
くすくすと楽しそうに笑うふたりの腕を咥えこみ、ケツ穴を拡げてイき続ける。
たっぷりと注ぎ込まれたふたりのちんぽミルクを、奥の穴を拡げながら掻き出され、狂いそうなほど気持ちいい後始末をしてもらう。
「すげー、ざーめん。この腹ん中、どれだけ入ってんだよ」
「ふふ、ワンちゃんのおまんこから、ザーメンが止まらないね。すっごくいやらしい」
ぼとぼととケツ穴から、ちんぽミルクが掻き出されていく。
ケツの下に桶でも置いてあるのだろう。
ふたりの腕が、引きずり出される度に何かが落ちる音が聞こえてくる。
ああ、帰りたくない。
いっそ、このまま、ふたりに責め殺されてしまいたい。
そんな願いは叶えられるわけもなかったが、膨れていた腹が元の筋肉質なものに戻るまで、ふたりの腕は止まらなかった。
常にどちらかの腕が、中に入り込んでちんぽミルクを掻き出し続けてくれた。
「最後の仕上げをするね。おしっこで、洗ってあげる」
「おっぱいのお返しだ。飲みすぎたから、いっぱい出るぞ」
そうして、ほとんど空っぽになったケツ穴には、マルコとユリウスが順番にちんぽを入れ、小便を注ぎ込んだ。
俺は痙攣するだけになった体で、それをただただ受け止めるだけだった。
小便をしたあと、しっかりと中を洗うためにと、じゅぽじゅぽと掻き混ぜてもくれた。
俺のおっぱいからミルクをたっぷり飲んだふたりの小便はかなり多くて、我慢できずに少し漏らしてしまうと、栓としてケツ穴には尻尾を捩じ込まれた。
「うん、これでよし。もう少ししたら、ださせてあげるからね。それまで、ぼくの汚れちゃったチンポを、きれいにしてくれるかな?」
「……ぁうんっ」
「おれのも、なめて」
左右から小便臭いちんぽを突きつけられて、舌を突き出して奉仕をはじめる。
ケツ穴に入れられた尻尾は、またばっさばっさと揺れている。
今夜だけで、どれだけ気持ちよくさせてもらっただろう。
最高のちんぽたちだった。
二本まとめて味わえるなんて、たまらねえ。
小便を注ぎ込まれた腹が、ぐるぐると限界を訴えていたが、そんなものは後回しだ。
俺は、気持ちよくしてくれた二本のちんぽを、精一杯ねぎらいたかった。
最後に、大きく口を開け、そこにふたりのちんぽミルクをぶっかけてもらった。
出しすぎて薄くなったちんぽミルクは、さらさらですっかり飲みやすくなっていた。
「……ごちひょうひゃま」
ちんぽミルクまみれの唇を舐めながら、うっとりと呟く。
こうして、長かったエルデラの夜は、ようやく終わりを迎えた。
膨らんだ乳房も腹も、幻のように消え、あとには何も残らない。
しかし、俺の荷物の奥底には、あの『聖母の秘蜜』が入っている。
秘密のコレクションが、また増えてしまった。
見つからないように、気を付けなくては。
◆◆◆
「ユリにぃ、マルにぃ、オっちゃんも、はやくはやくっ! こっちこっち、すごいよ、おうまさんが、いっぱいだよっ」
集まった馬車の間を、きゃっきゃとはしゃぐエリザベスはとても元気だ。
兄と慕う二人が抜け出したことにも気付かないくらい、深い眠りの中にいたからだろうか。
エリザベスが目覚める前に二人は宿へと戻っており、後始末の後始末分だけ遅れた俺も彼女の目覚めに間に合った。
「そんなに走ると危ないよ。エリー、ちゃんと前を見て」
「危ないから、ひとりで行くなよっ」
すっかり少年の顔に戻った二人は、エリザベスの善き兄の顔をしていた。
俺を責め尽くしたふたりとは思えないくらい、普通の少年の顔をしている。
おかげで少し寝不足になってしまったが、俺の体はしばらく遠出の必要がないくらいすっきりしていた。
こみあげるあくびを噛み殺しながら、子どもたちの後をついていく。
彼らとの付き合いがどれくらいのものになるかはわからない。
だが、いつかは離れていくだろう。
その時は、またどこかの『壁穴屋』で俺を見つけてくれればいい。
まあ、普通に二人はもてるだろうから、適当に嫁でももらって真っ当に生きるだろう。
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