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9-(2)※(微残酷表現あり)
しおりを挟むつんと尖る突起を太い指先でくりくりとねじられる。悪戯に押しつぶされて引っ張られて、敏感になったそれは真っ赤に染まり腫れあがった。
「んぁっ」
強い刺激で思わず押し出された声とともに、薄い胸が激しくしなる。大粒の突起が出っ張るのが、反り返った拍子にルトの目にも見えた。
白い肌に熟れたチェリーが二つ乗せられているみたいだと、冷えた考えがよぎる。身体はこんなにも熱を感じるのに、高められるほどルトの心は冷めていく。
「あっ、い……、いた、いた…ぃ……っ」
部屋に入って早々に剥かれ、胸ばかりをさんざん責められてひりひりする。痛いから、もうそこを触るのをやめてほしい。でもいつだってルトの懇願は聞き入れられない。
太い二本の指先は赤い実を付け根から挟みこみ、突起の根元をぐんと引っ張った。
「あぁッ!」
「はは、すっげぇでけぇ。お前の乳首、アソコよりもだいぶん成長したんじゃねぇ。これ、他の奴だったら、ピアッシンングしてっかもな」
ぐりりと嬲る手で何気なく笑ったラシャドの台詞に、ルトの小さな身がびくりと身震いして硬直した。
「あっ――ぁひっ、ぃ、ぁ……ッ!」
見えないものを凝視するように、紫水の瞳が一点を見つめだす。うっすら赤みがかっていた頬から一気に血の気がなくなった。
まやかしの痛みを紛らしているとばかり、白い手が藻掻き、乱れるシーツをぐっと握り締める。ぶるぶる震え出したルトにラシャドが眉をあげた。
「なんだ? もしかしてもうここに、穴を開けられたか?」
「ぅ、く……っ」
がちがちに強張ったルトは小さく頷いた。敏感になった部分に穴を開けられたのが、いつだったかは思い出せない。けれど風穴が通った痛みは忘れられない。
たしか後宮の外だった。一緒に後宮へ訪れたらしい三人の相手をしていたときだ。エミルのところへ行こうとして捕まってしまった。
凌辱の限りを尽くされて反応が鈍くなったルトに、ひとりの獣人が刺激を与えてみようと言いだした。二人目が嬉しそうにはしゃぎ、三人目は面白そうと、いそいそと魔術師を呼んだ。
召喚された魔術師は、汚い土の上で素っ裸にされて組み敷かれ、血と精液でどろどろになったルトをちらと流し見た。そしてマントの隙間から平然と、用意した道具を獣人に手渡したのを覚えている。
魔術師がなにを持ってきたのか、獣人たちがルトをどうするのか。このときのルトにはわからなかった。
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