上 下
13 / 22

夏休み その8

しおりを挟む
そういえば、今日の晩御飯……あるかしら。

そう思いながら冷蔵庫を開けて私は大声をあげてしまった。


「無い!!!」


「どうした、さやか殿」


「食材が………無いの……」

「つまり、晩御飯が無い……」


時刻は6時、近くの店は7時までタイムリミットは1時間……。

家にあった自転車で急いで行くしかないか


「賀川さん!!ちょっと待っててくれるかしら!買いに行ってくるわ!」


ここ最近で1番早く自転車をこいだ日かもしれない。

少し離れた店には30分で着き、何とか食材を手に入れることが出来た。


「ただいま……疲れたわ」


「おかえり!」

「さっきさやか殿の家に居た人達が来てたくさんの食材持ってきてくれたぞ」


「え………」


開いた口が塞がらなかった。

私は脱力したかのようにその場で座り込んだ。


「持ってくるなら言ってくれ……」


「それからバーベキューセット持ってきてくれたが子供だけで火を作るのは危険だって言ってそのまま火まで仕掛けていってくれたぞ。あとは焼きながら炭を足していくだけだってさ」 


お手伝いさんのおかげですぐにご飯にすることが出来た。

ただ、ひとつ言うとするならばもう少し早く教えて欲しかったかな……

私達は今日いっぱい動いたからかお手伝いさんの持ってきた食材をほぼ食べきっていた。


「お腹も落ち着いたし、さて勉強に…」


「お腹もいっぱいだし風呂いって寝るぞ!」


「だから!勉強は!!」


「明日!!」


外に設置されていたシャワーは浴びていたものの、その後に行ったバーベキューで次は炭の匂いが凄くなっていたのも事実だったので、お風呂は先に入ることにした。


涼しい顔して入っていたが実は日焼けすると赤くなるタイプで痛みに耐えながら湯船につかっていた。


今日を振り返れば案外今しか出来ない楽しみ方ができている気がした。

それにしても勉強会はしないと……。

今回は2泊3日……とはいえしっかりと勉強会が出来るのは恐らく2日目のみ……つまりは明日にかかっている。

なんとしてでもやらないと。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

ロリっ子がおじさんに種付けされる話

オニオン太郎
大衆娯楽
なろうにも投稿した奴です

友達と間違ってヤンキーを叩いてしまった。〜後悔してももう遅い。ボコボコにされて七針縫います〜

夜桜紅葉
大衆娯楽
タイトルの通り! 小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+、ツギクルでも掲載してます。

親戚のおじさんに犯された!嫌がる私の姿を見ながら胸を揉み・・・

マッキーの世界
大衆娯楽
親戚のおじさんの家に住み、大学に通うことになった。 「おじさん、卒業するまで、どうぞよろしくお願いします」 「ああ、たっぷりとかわいがってあげるよ・・・」 「・・・?は、はい」 いやらしく私の目を見ながらニヤつく・・・ その夜。

〖完結〗では、婚約解消いたしましょう。

藍川みいな
恋愛
三年婚約しているオリバー殿下は、最近別の女性とばかり一緒にいる。 学園で行われる年に一度のダンスパーティーにも、私ではなくセシリー様を誘っていた。まるで二人が婚約者同士のように思える。 そのダンスパーティーで、オリバー殿下は私を責め、婚約を考え直すと言い出した。 それなら、婚約を解消いたしましょう。 そしてすぐに、婚約者に立候補したいという人が現れて……!? 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話しです。

美しいお母さんだ…担任の教師が家庭訪問に来て私を見つめる…手を握られたその後に

マッキーの世界
大衆娯楽
小学校2年生になる息子の担任の教師が家庭訪問にくることになった。 「はい、では16日の午後13時ですね。了解しました」 電話を切った後、ドキドキする気持ちを静めるために、私は計算した。 息子の担任の教師は、俳優の吉○亮に激似。 そんな教師が

妻がエロくて死にそうです

菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。 美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。 こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。 それは…… 限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

処理中です...