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第三章 ウスト遺跡編
第三十九話 予知夢
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「……という夢を見たのです」
ラルドは、いつもの部屋で昨日見た夢の内容を一行に話していた。ラルドが喋り終えると、レイフはうなった。
「うーん、他人の夢に意図的に入り込めて、しかも忠告をしていったと。それが本物かどうかだな……」
「本物でも偽物でも、俺たちのやることは変わらねぇ。その程度の脅しに屈していれば、魔王討伐隊だった俺たちのメンツは丸潰れだ」
「……私の結界が通用すれば良いけど。ニキス君の翼を貫いたあの光線を、私ごときの結界で防げるかしら」
「そういえばニキス、そうぞうしんにあいつらの対処法を聞いたかな。ちょっと呼び出して聞いてみよう」
ラルドはニキスを人間の姿で呼び出した。
「ニキス、あれ以降どうだ? 何か情報は手に入ったか?」
「創造神にあの番人への対処法を聞いた。どうやら、最近あそこに近づいた黒い人間どもは、番人に攻撃されることなくウスト遺跡を走り回れているらしい」
「情報屋、やるな……」
「どうやってあいつらに気づかれずに探索しているんだ?」
「物陰に隠れてやり過ごしているようだ。四方八方に番人がいる中央部には近づけていないようだがな」
「結局中央は僕たちが行くべきなのかな」
「もっと情報が集まるまでやめておいた方が良いぞ? 無策で突っ込んでも痛い目を見るだけだ」
「無策じゃない。ジシャン様が結界を張ってくれているところで、どんどん奥に進むんだ。そうして、中央をしっかりと調べる」
「ラルド君、私の結界呪文を過大評価しちゃダメよ。危なくなったらすぐに引き返すからね」
「まあ、行けると思うなら行けば良いんじゃないか。私が遺跡まで送ってやろう」
「本当か! それはありがたい」
「遺跡についたら、私は再びこの姿になろう。あんなデカい身体でいたら、的になってしまうからな」
「よし、それじゃあみんな、外に出よう」
レイフは立ち上がると、玄関の方へ向かおうとした。ラルドはそれを止める。
「レイフ様、待ってください。裏口から出ましょう」
「え、どうしてだ?」
「あ、えぇっと……表から出るより裏から出た方が外が近いと思うので」
「確かにそうだな。ツカイ村方面よりも、シリョウ村方面の方が出口が近いな。よし、裏口から出よう」
(ラルド君、昨日から隠し事が多いわね……)
一行は裏口から出て、シリョウ村方面の出口へ向かった。途中、ラルドは何度も振り返る。
「ラルド君、どうしたんだ? そんなに後ろを気にして」
「あ、いや、なんでもないです(カタラたち、追いかけてきてないよな……)」
後ろからカタラたちにつけられている様子はない。それでもラルドは気になってしまい、何度も振り返る。やがて出口の門が見えてくると、ラルドは後ろを確認することをやめた。門番にレイフは話しかけ、門を開けてもらった。
しばらく歩いたところで、ニキスは立ち止まった。
「ここまでで十分だ。さて、本来の姿に一度戻るとするか」
ニキスはバンザイをすると、晴れなのに雷が落ちた。煙が晴れると、ニキスは竜の姿になっていた。
「なんだ今のちょっとかっこいい変身の仕方」
「気分だな。今回はこうやって変身したかった。さあ、私の背中に乗るが良い」
一行はニキスの背中に続々と乗った。全員乗ったのを確認したニキスは、空へ飛び上がり、ウスト遺跡目指して進み始めた。
一方、レイフの家の前で待っていたカタラは、いつまでも玄関から出てこないレイフたちにイライラしていた。
「全然出てこないじゃないか。まさかラルド、バラしたのか?」
「カタラ、あれ!」
ザメが空を指差す。その先には、空を飛んでいる竜がいた。
「もしかして、ラルドがテイムしてる竜か? 急いでワイバーンに乗って、確かめなくちゃな」
「でも、レイフたちにバレたらまずいことになるわよ。行く場所はわかってるから、地上から大人しく近づいた方が良いわ」
「そうだな。こっそり行って、あいつに一発でも技をぶち込んでやる」
怒りに燃えるカタラに、ホーネが話しかける。
「あのなぁカタラ、レイフが手を出したって大袈裟に言うが、あの状況だったら誰でもああすると思うぞ。だからそんなに怒らなくても良いんじゃないか?」
「うるさい。お前たちは黙って俺についてくれば良いんだ」
「はぁ……こんなことなら手伝うんじゃなかったな。トホホ……」
「ハッチ、そんなに落ち込むな。誰も悪くない」
「優しいアピールも見飽きた。とにかく急いであの竜の後を追うぞ」
「あ、カタラ待てよ!」
カタラたちは空を見ながら竜の後を追いかけた。しかし、竜の速度は相当速く、すぐに見えなくなってしまった。視界から竜が消えると、空を見ることをやめ、前を向いて走り始めた。
一方ラルドたちは、ウスト遺跡にたどり着いていた。
「着いた着いた。さあ、早く降りるんだ」
一行はニキスから降りた。全員降りたのを確認すると、ニキスは人間の姿に化けた。
ウスト遺跡入り口。何人もの黒い者が集まっていた。
「あいつら、情報屋だ。何か良い知らせがないか、聞いてくるか」
ウォリアは情報屋たちに駆け寄る。足音に気がついたのか、情報屋たちはウォリアの方を見る。
「ウォリア様、なぜここに?」
「いやー、流石に早くても一週間はかかるってのはちょっとせっかちな俺には我慢できなくてな。それでどうだ? 何か情報はつかめたか?」
「いえ、我々が慎重に行きすぎて、なかなかあいつらの弱点をつかめません。力不足、ここでお詫びします」
情報屋たちは全員ウォリアに向かって頭を下げた。
「大丈夫だ。今から俺たちがここの探索をする。お前たちに頼りきりなのも嫌だからな」
「お言葉ですが、やめといた方が良いですよ。あいつらの光線はこの遺跡の石でしか防げないので」
「結界は効かないのか?」
「結界は試したことがないですね。もしかして、今からそれをしようと?」
「当たりだ。それじゃあ俺たちが中央へ寄るから、お前たちはここで待っていてくれ。あんまり人数が多いんじゃ、結界を薄く広げなくちゃならないからな」
「しかし、我々の仕事は情報を集めることです。はいそうですかと手を引くわけにはいきません」
「それじゃあ、反対側から行ってくれないか? それなら良いだろう?」
「わかりました。我々は反対から行きます。ウォリア様、無理だけはしないようお願いしますよ」
「オッケー」
情報屋たちは、跳んで反対側に行った。その後、ウォリアは一行の場所へ戻った。
「どうやら、遺跡の石でしか奴らの光線は防げないらしい。しかし、結界は試したことがないとのことだ」
「じゃあ、私が先に行ってくるわ。もし結界が通用したら、あなたたちもついてきてもらうわ」
「ジシャン、やばそうになったら叫べ。俺たちが助けにいく」
「私は子供じゃないわよ。一人で逃げ切ることくらい出来るわ」
「そうか。じゃあ、行ってきてくれ」
ジシャンは単身ウスト遺跡の中へ入っていった。
「いたぞ、レイフだ」
「見つけたは良いけど、どうするつもりなの? もしも殺してしまったら、私たちが罪に問われることになるわよ」
「なぁに、ちょっとしたいたずらで済ましてやる。それくらいなら、罪に問われないだろう」
「中途半端ね。やるなら盛大にやれば良いのに、ビビっちゃって大事は起こせないのね」
「……なら、やめとく。あいつらがウスト遺跡に入ってから追いかけながら考えよう」
カタラたちは、木々の隙間からラルドたちを見ていた。そこに、ジシャンが走りながら帰ってきた。
「走ってきたってことは、ダメだったってことか」
「いえ、効いたわ。ただ、長くは持たなかった。一発目でひびが入って、二発目で割れた。
「たった二発で、しかも最大に濃いジシャンの結界を……クシーの爆発呪文が可愛く見えるな」
話し合うレイフとジシャンに、ニキスが割って入る。
「これで実質無策になったわけだ。ラルド、大人しく帰るぞ」
「……いや、まだ試していないことがある」
「は?」
「メジスだ。あいつの速さなら、光線を避けて高速で中央に行けるはずだ」
「でも、メジスはデカいだろ? 的になるぞ。それに、遺跡ってくらいだから悪路だろうし」
「でも、もうそれくらいしか思い浮かばない……やっぱり大人しく帰るべき、か」
「そうだ。今日はもう帰ろう、な?」
「ラルド君、俺も今日は帰った方が良いと思う。家に帰ったら、みんなで書斎に行って、何かについて情報がないか探そう」
「レイフ様の家の書斎に、何かについて記した本があるんですか?」
「わからない。だけど、出来ることからやってくしかない」
「話は終わりか? それじゃあ、私の背中に乗れ」
いつの間にか竜の姿に戻ったニキスは、一行を背中に乗せ、シリョウ村方面の道路に飛んでいった。
「おい、追いかけるぞ。ベッサの入り口で待ち構えるんだ」
カタラたちはシリョウ村方面の門に行くため、急いで走り始めた。
ラルドは、いつもの部屋で昨日見た夢の内容を一行に話していた。ラルドが喋り終えると、レイフはうなった。
「うーん、他人の夢に意図的に入り込めて、しかも忠告をしていったと。それが本物かどうかだな……」
「本物でも偽物でも、俺たちのやることは変わらねぇ。その程度の脅しに屈していれば、魔王討伐隊だった俺たちのメンツは丸潰れだ」
「……私の結界が通用すれば良いけど。ニキス君の翼を貫いたあの光線を、私ごときの結界で防げるかしら」
「そういえばニキス、そうぞうしんにあいつらの対処法を聞いたかな。ちょっと呼び出して聞いてみよう」
ラルドはニキスを人間の姿で呼び出した。
「ニキス、あれ以降どうだ? 何か情報は手に入ったか?」
「創造神にあの番人への対処法を聞いた。どうやら、最近あそこに近づいた黒い人間どもは、番人に攻撃されることなくウスト遺跡を走り回れているらしい」
「情報屋、やるな……」
「どうやってあいつらに気づかれずに探索しているんだ?」
「物陰に隠れてやり過ごしているようだ。四方八方に番人がいる中央部には近づけていないようだがな」
「結局中央は僕たちが行くべきなのかな」
「もっと情報が集まるまでやめておいた方が良いぞ? 無策で突っ込んでも痛い目を見るだけだ」
「無策じゃない。ジシャン様が結界を張ってくれているところで、どんどん奥に進むんだ。そうして、中央をしっかりと調べる」
「ラルド君、私の結界呪文を過大評価しちゃダメよ。危なくなったらすぐに引き返すからね」
「まあ、行けると思うなら行けば良いんじゃないか。私が遺跡まで送ってやろう」
「本当か! それはありがたい」
「遺跡についたら、私は再びこの姿になろう。あんなデカい身体でいたら、的になってしまうからな」
「よし、それじゃあみんな、外に出よう」
レイフは立ち上がると、玄関の方へ向かおうとした。ラルドはそれを止める。
「レイフ様、待ってください。裏口から出ましょう」
「え、どうしてだ?」
「あ、えぇっと……表から出るより裏から出た方が外が近いと思うので」
「確かにそうだな。ツカイ村方面よりも、シリョウ村方面の方が出口が近いな。よし、裏口から出よう」
(ラルド君、昨日から隠し事が多いわね……)
一行は裏口から出て、シリョウ村方面の出口へ向かった。途中、ラルドは何度も振り返る。
「ラルド君、どうしたんだ? そんなに後ろを気にして」
「あ、いや、なんでもないです(カタラたち、追いかけてきてないよな……)」
後ろからカタラたちにつけられている様子はない。それでもラルドは気になってしまい、何度も振り返る。やがて出口の門が見えてくると、ラルドは後ろを確認することをやめた。門番にレイフは話しかけ、門を開けてもらった。
しばらく歩いたところで、ニキスは立ち止まった。
「ここまでで十分だ。さて、本来の姿に一度戻るとするか」
ニキスはバンザイをすると、晴れなのに雷が落ちた。煙が晴れると、ニキスは竜の姿になっていた。
「なんだ今のちょっとかっこいい変身の仕方」
「気分だな。今回はこうやって変身したかった。さあ、私の背中に乗るが良い」
一行はニキスの背中に続々と乗った。全員乗ったのを確認したニキスは、空へ飛び上がり、ウスト遺跡目指して進み始めた。
一方、レイフの家の前で待っていたカタラは、いつまでも玄関から出てこないレイフたちにイライラしていた。
「全然出てこないじゃないか。まさかラルド、バラしたのか?」
「カタラ、あれ!」
ザメが空を指差す。その先には、空を飛んでいる竜がいた。
「もしかして、ラルドがテイムしてる竜か? 急いでワイバーンに乗って、確かめなくちゃな」
「でも、レイフたちにバレたらまずいことになるわよ。行く場所はわかってるから、地上から大人しく近づいた方が良いわ」
「そうだな。こっそり行って、あいつに一発でも技をぶち込んでやる」
怒りに燃えるカタラに、ホーネが話しかける。
「あのなぁカタラ、レイフが手を出したって大袈裟に言うが、あの状況だったら誰でもああすると思うぞ。だからそんなに怒らなくても良いんじゃないか?」
「うるさい。お前たちは黙って俺についてくれば良いんだ」
「はぁ……こんなことなら手伝うんじゃなかったな。トホホ……」
「ハッチ、そんなに落ち込むな。誰も悪くない」
「優しいアピールも見飽きた。とにかく急いであの竜の後を追うぞ」
「あ、カタラ待てよ!」
カタラたちは空を見ながら竜の後を追いかけた。しかし、竜の速度は相当速く、すぐに見えなくなってしまった。視界から竜が消えると、空を見ることをやめ、前を向いて走り始めた。
一方ラルドたちは、ウスト遺跡にたどり着いていた。
「着いた着いた。さあ、早く降りるんだ」
一行はニキスから降りた。全員降りたのを確認すると、ニキスは人間の姿に化けた。
ウスト遺跡入り口。何人もの黒い者が集まっていた。
「あいつら、情報屋だ。何か良い知らせがないか、聞いてくるか」
ウォリアは情報屋たちに駆け寄る。足音に気がついたのか、情報屋たちはウォリアの方を見る。
「ウォリア様、なぜここに?」
「いやー、流石に早くても一週間はかかるってのはちょっとせっかちな俺には我慢できなくてな。それでどうだ? 何か情報はつかめたか?」
「いえ、我々が慎重に行きすぎて、なかなかあいつらの弱点をつかめません。力不足、ここでお詫びします」
情報屋たちは全員ウォリアに向かって頭を下げた。
「大丈夫だ。今から俺たちがここの探索をする。お前たちに頼りきりなのも嫌だからな」
「お言葉ですが、やめといた方が良いですよ。あいつらの光線はこの遺跡の石でしか防げないので」
「結界は効かないのか?」
「結界は試したことがないですね。もしかして、今からそれをしようと?」
「当たりだ。それじゃあ俺たちが中央へ寄るから、お前たちはここで待っていてくれ。あんまり人数が多いんじゃ、結界を薄く広げなくちゃならないからな」
「しかし、我々の仕事は情報を集めることです。はいそうですかと手を引くわけにはいきません」
「それじゃあ、反対側から行ってくれないか? それなら良いだろう?」
「わかりました。我々は反対から行きます。ウォリア様、無理だけはしないようお願いしますよ」
「オッケー」
情報屋たちは、跳んで反対側に行った。その後、ウォリアは一行の場所へ戻った。
「どうやら、遺跡の石でしか奴らの光線は防げないらしい。しかし、結界は試したことがないとのことだ」
「じゃあ、私が先に行ってくるわ。もし結界が通用したら、あなたたちもついてきてもらうわ」
「ジシャン、やばそうになったら叫べ。俺たちが助けにいく」
「私は子供じゃないわよ。一人で逃げ切ることくらい出来るわ」
「そうか。じゃあ、行ってきてくれ」
ジシャンは単身ウスト遺跡の中へ入っていった。
「いたぞ、レイフだ」
「見つけたは良いけど、どうするつもりなの? もしも殺してしまったら、私たちが罪に問われることになるわよ」
「なぁに、ちょっとしたいたずらで済ましてやる。それくらいなら、罪に問われないだろう」
「中途半端ね。やるなら盛大にやれば良いのに、ビビっちゃって大事は起こせないのね」
「……なら、やめとく。あいつらがウスト遺跡に入ってから追いかけながら考えよう」
カタラたちは、木々の隙間からラルドたちを見ていた。そこに、ジシャンが走りながら帰ってきた。
「走ってきたってことは、ダメだったってことか」
「いえ、効いたわ。ただ、長くは持たなかった。一発目でひびが入って、二発目で割れた。
「たった二発で、しかも最大に濃いジシャンの結界を……クシーの爆発呪文が可愛く見えるな」
話し合うレイフとジシャンに、ニキスが割って入る。
「これで実質無策になったわけだ。ラルド、大人しく帰るぞ」
「……いや、まだ試していないことがある」
「は?」
「メジスだ。あいつの速さなら、光線を避けて高速で中央に行けるはずだ」
「でも、メジスはデカいだろ? 的になるぞ。それに、遺跡ってくらいだから悪路だろうし」
「でも、もうそれくらいしか思い浮かばない……やっぱり大人しく帰るべき、か」
「そうだ。今日はもう帰ろう、な?」
「ラルド君、俺も今日は帰った方が良いと思う。家に帰ったら、みんなで書斎に行って、何かについて情報がないか探そう」
「レイフ様の家の書斎に、何かについて記した本があるんですか?」
「わからない。だけど、出来ることからやってくしかない」
「話は終わりか? それじゃあ、私の背中に乗れ」
いつの間にか竜の姿に戻ったニキスは、一行を背中に乗せ、シリョウ村方面の道路に飛んでいった。
「おい、追いかけるぞ。ベッサの入り口で待ち構えるんだ」
カタラたちはシリョウ村方面の門に行くため、急いで走り始めた。
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