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誰に似ている?
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コンコン!
「王様、カップをお持ちいたしました」
「ああ、入ってくれ」
「失礼します」
二人のメイドがポットとカップ、そしてお菓子みたいなのを編み籠の中に入れて持って来るのを俺達は見ていた。
テーブルの上に置いた一人のメイドが王様に声をかけていた。
「あの…ポットの中に入れます紅茶の葉は御座いませんが…」
「ああっ、必要ない。缶の中に葉が入っている」
チラッとテーブルの上に置いている缶を見たメイドは、納得したような顔で王様に頭を下げていた。
「すみません、この缶の中からスプーン二杯ぶんポットの中に入れてください」
「はい、分かりました…」
俺はメイドに茶の葉が入った缶を開けて渡してやると、メイドが驚いた顔で缶の中をガン見して、不安そうな顔で俺の方ではなく王様の方へ顔を向けていた。
「どうした?」
「…あ、あの…王様、こちらの葉で宜しいのでしょうか…」
「ああっ、その葉はウィル王子が持って来てくれた物だが?」
「……」
俺の方を見たメイドの顔から推測して『これの何処が紅茶なのよ?!どう見ても薬草じゃないの!』と言いたそうな顔で俺を見ているような…天使のウィルに向かってそんなイヤそうな顔をしなくてもな……
「何か言いたそうだな」
「えっ!?あ、い、いえ…わたくしは何も…」
ジル王子の声を聞いて、メイドはビクッと身体が動き慌てたように頭を下げ顔色が真っ青になっているのが見えた。
「えっと…説明していませんでした。これは『お茶』と言って見た目は薬草に見えるけど、けっして怪しい飲み物ではありませんから大丈夫です」
ニコッとウィルスマイルを見せた俺は完璧な説明をしたとウンウンと頷いた。
「…そのように、怪しい葉に見えるのか?」
「大丈夫です。父様、健康茶と思ってください」
「…健康茶…そんなに私は老けて見えるのか?」
「へ」
どんよりと落ち込む王様に俺は焦った。
「と、父様は老けていません!逆に若く見えて僕が目を覚まして父様を見た時は『本当に僕の父様?!』って、若いから驚きました~っ」
「そうか、そうか、私は若く見えるのか?!」
「は、はい!シェル兄様にそっくりです!!」
「…シェル王子に似ているのか?」
「えっ…親子だから…」
「そうだな、親子だな。では、ジル王子と私は似ているのか?」
「へ?!」
(め、めんどくさいんだけど、なんで親子で何処が似てる?みたいな会話になるんだよ!?)
「え…え~…っと……」
俺は王様とジル王子を見比べてみた。
(ジル王子はどっちかと言うとお母さん似かな?性格が何を考えているのか分からない所がシェル王子似か?う~~ん…)
「どうだ?ウィル」
(そんな何かを期待するような目で見られても困るんだけど…)
「……まだ、ジル兄様とはお話し始めたばかりだから…」
「フッ、今から私の事を知ると良いだろう」
「えっ…」
ジル王子からの予想外の事を聞いた俺は、驚きと笑みを見せるようになったジル王子に戸惑っていた…
「……あの…王様…」
「ん、おおっ!?すまないそなた達を忘れていた」
「……」
「……」
手に持つお茶の葉をポットに入れて良いのか分からずに待つていたメイド二人は、今か今かと王様から声をかけてもらうのを待つていただろう…王様から『忘れていた』と言われ、メイド達二人の胸の内の心情を聞くのが怖いと思うのは俺だけだろうな…
「王様、カップをお持ちいたしました」
「ああ、入ってくれ」
「失礼します」
二人のメイドがポットとカップ、そしてお菓子みたいなのを編み籠の中に入れて持って来るのを俺達は見ていた。
テーブルの上に置いた一人のメイドが王様に声をかけていた。
「あの…ポットの中に入れます紅茶の葉は御座いませんが…」
「ああっ、必要ない。缶の中に葉が入っている」
チラッとテーブルの上に置いている缶を見たメイドは、納得したような顔で王様に頭を下げていた。
「すみません、この缶の中からスプーン二杯ぶんポットの中に入れてください」
「はい、分かりました…」
俺はメイドに茶の葉が入った缶を開けて渡してやると、メイドが驚いた顔で缶の中をガン見して、不安そうな顔で俺の方ではなく王様の方へ顔を向けていた。
「どうした?」
「…あ、あの…王様、こちらの葉で宜しいのでしょうか…」
「ああっ、その葉はウィル王子が持って来てくれた物だが?」
「……」
俺の方を見たメイドの顔から推測して『これの何処が紅茶なのよ?!どう見ても薬草じゃないの!』と言いたそうな顔で俺を見ているような…天使のウィルに向かってそんなイヤそうな顔をしなくてもな……
「何か言いたそうだな」
「えっ!?あ、い、いえ…わたくしは何も…」
ジル王子の声を聞いて、メイドはビクッと身体が動き慌てたように頭を下げ顔色が真っ青になっているのが見えた。
「えっと…説明していませんでした。これは『お茶』と言って見た目は薬草に見えるけど、けっして怪しい飲み物ではありませんから大丈夫です」
ニコッとウィルスマイルを見せた俺は完璧な説明をしたとウンウンと頷いた。
「…そのように、怪しい葉に見えるのか?」
「大丈夫です。父様、健康茶と思ってください」
「…健康茶…そんなに私は老けて見えるのか?」
「へ」
どんよりと落ち込む王様に俺は焦った。
「と、父様は老けていません!逆に若く見えて僕が目を覚まして父様を見た時は『本当に僕の父様?!』って、若いから驚きました~っ」
「そうか、そうか、私は若く見えるのか?!」
「は、はい!シェル兄様にそっくりです!!」
「…シェル王子に似ているのか?」
「えっ…親子だから…」
「そうだな、親子だな。では、ジル王子と私は似ているのか?」
「へ?!」
(め、めんどくさいんだけど、なんで親子で何処が似てる?みたいな会話になるんだよ!?)
「え…え~…っと……」
俺は王様とジル王子を見比べてみた。
(ジル王子はどっちかと言うとお母さん似かな?性格が何を考えているのか分からない所がシェル王子似か?う~~ん…)
「どうだ?ウィル」
(そんな何かを期待するような目で見られても困るんだけど…)
「……まだ、ジル兄様とはお話し始めたばかりだから…」
「フッ、今から私の事を知ると良いだろう」
「えっ…」
ジル王子からの予想外の事を聞いた俺は、驚きと笑みを見せるようになったジル王子に戸惑っていた…
「……あの…王様…」
「ん、おおっ!?すまないそなた達を忘れていた」
「……」
「……」
手に持つお茶の葉をポットに入れて良いのか分からずに待つていたメイド二人は、今か今かと王様から声をかけてもらうのを待つていただろう…王様から『忘れていた』と言われ、メイド達二人の胸の内の心情を聞くのが怖いと思うのは俺だけだろうな…
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