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マッサージ再開⑨
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「…ジル兄様…」
「……なんだ」
「…いぇ、なんでもありません…」
(部屋の中がやけにし~んとしているから何か話さなきゃと声を出したんだけど…何も言えなかった…沈黙が変に意識して気まずいんだよな…足の脹ら脛をモミモミしているから、くすぐったい
ような気持ち良いような…痛いと思っていたからな…)
俺はジル王子の姿が見えるように首を傾け、長袖の白いシャツの腕の袖を捲り上げ、少し日焼けした筋肉が付いている腕を見ていた。
(着痩せしているから服を着ても分かんないんだよな…脱いだら筋肉モリモリだったら…ジル王子はメイドに身体洗って貰っているのだろうか…?シェル王子もメイドに身体洗って貰っていたからな…現代っ子の俺としては信じらんない事で王様がいる国ではそれが当たり前なんだろうな…考えただけでも頭がクラクラしてきた一人が楽なんだけど)
「ウィル」
「え!何?」
(いきなり声かけてくるからビックリした)
「…そのままお前に返そう、何か言いたい事でもありそうだから声をかけたが…」
「あ…ご、ごめんなさい…ジル兄様の腕を見ていました」
「腕?私の腕がどうした?」
ジル王子がマッサージを途中で止めて右腕を見て触っていた。
「えっと…僕の腕とは全然違うんだな~っと思って見ていました。えへへ」
「……」
眉間にシワを寄せて『何を寝惚けた事を言い出すんだ?』と言いそうな顔で俺の方を見ていた…
(俺も自分で言って何を言ってんだ~と後悔してんだけど)
「…お前が剣の道を進めば私のような腕になるだろう…」
「剣稽古でジル兄様の腕の様になるのですか?」
「ふっ、稽古しだいだが…剣に興味があるのか?」
「はい!身体の自由を取り戻したら剣を持ちたいと思います」
「……そうか」
口元が笑っているように見えたジル王子を見て、剣稽古をして良いのかな?!とじっと見ていたら意外な言葉が返ってきた。
「お前が剣の道に進むなら私が直接指導をしょう」
「……へ?」
俺は聞き間違いかもと思い首を傾げた。
「あの…ジル兄様誰を指導するのですか?」
「お前の事だが、ウィル王子」
「え…ええ~~っ!??」
俺は驚き両手を祈るように握り締めジル王子に向かって声を出した。
「…何故その様な嫌な顔を向ける」
「ひぅっ!…うう~~…ご、ごめんなさい……で、でも、ジル兄様僕はまだ…」
「時間は掛かると思うがお前の足は動けない事は無い、まずは一日でも早く歩く練習と残さず食事を取る事が先だな」
「…はい…」
(俺に剣の稽古とか…冗談で言った事にしておこう、何年か経って今日話した事は忘れているかもしれないし聞き流しておこう、うんうん、そうしょう)
止めていた手をまたマッサージを始めたジル王子だった。
「……なんだ」
「…いぇ、なんでもありません…」
(部屋の中がやけにし~んとしているから何か話さなきゃと声を出したんだけど…何も言えなかった…沈黙が変に意識して気まずいんだよな…足の脹ら脛をモミモミしているから、くすぐったい
ような気持ち良いような…痛いと思っていたからな…)
俺はジル王子の姿が見えるように首を傾け、長袖の白いシャツの腕の袖を捲り上げ、少し日焼けした筋肉が付いている腕を見ていた。
(着痩せしているから服を着ても分かんないんだよな…脱いだら筋肉モリモリだったら…ジル王子はメイドに身体洗って貰っているのだろうか…?シェル王子もメイドに身体洗って貰っていたからな…現代っ子の俺としては信じらんない事で王様がいる国ではそれが当たり前なんだろうな…考えただけでも頭がクラクラしてきた一人が楽なんだけど)
「ウィル」
「え!何?」
(いきなり声かけてくるからビックリした)
「…そのままお前に返そう、何か言いたい事でもありそうだから声をかけたが…」
「あ…ご、ごめんなさい…ジル兄様の腕を見ていました」
「腕?私の腕がどうした?」
ジル王子がマッサージを途中で止めて右腕を見て触っていた。
「えっと…僕の腕とは全然違うんだな~っと思って見ていました。えへへ」
「……」
眉間にシワを寄せて『何を寝惚けた事を言い出すんだ?』と言いそうな顔で俺の方を見ていた…
(俺も自分で言って何を言ってんだ~と後悔してんだけど)
「…お前が剣の道を進めば私のような腕になるだろう…」
「剣稽古でジル兄様の腕の様になるのですか?」
「ふっ、稽古しだいだが…剣に興味があるのか?」
「はい!身体の自由を取り戻したら剣を持ちたいと思います」
「……そうか」
口元が笑っているように見えたジル王子を見て、剣稽古をして良いのかな?!とじっと見ていたら意外な言葉が返ってきた。
「お前が剣の道に進むなら私が直接指導をしょう」
「……へ?」
俺は聞き間違いかもと思い首を傾げた。
「あの…ジル兄様誰を指導するのですか?」
「お前の事だが、ウィル王子」
「え…ええ~~っ!??」
俺は驚き両手を祈るように握り締めジル王子に向かって声を出した。
「…何故その様な嫌な顔を向ける」
「ひぅっ!…うう~~…ご、ごめんなさい……で、でも、ジル兄様僕はまだ…」
「時間は掛かると思うがお前の足は動けない事は無い、まずは一日でも早く歩く練習と残さず食事を取る事が先だな」
「…はい…」
(俺に剣の稽古とか…冗談で言った事にしておこう、何年か経って今日話した事は忘れているかもしれないし聞き流しておこう、うんうん、そうしょう)
止めていた手をまたマッサージを始めたジル王子だった。
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