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シェル王子の部屋⑦
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ちゃぷっ…長い浴槽に花を浮かべ入浴をする王様の側室であるヤスミン嬢が、三人のメイド達に身体を洗う姿があった。
「今日の花は良い香りだわ」
「入浴用の花で御座いますヤスミン様」
メイドの一人がヤスミン嬢の髪の毛を洗い、ヤスミン嬢は手に花を持ち匂いを楽しんでいた。
「王様も花がお好きだと聞きました。ヤスミン様のお身体に花の匂いがしまして、王様も喜ばれると思います」
「……王様はお忙しい方よ、今夜わたくしの所へ来る事は無いわ…」
手に持っていた花を離したヤスミン嬢は、浴槽から上がりメイド達の手伝いで寝服に着替え、化粧台の椅子に腰を下ろした。
「ヤスミン様、王様のお部屋にお伺いしてはどうでしょう?今までは王様をお待ちしておりましたが、此方から向かわれてはどうでしょうか?」
一人のメイドが衣服を持ち、化粧台の椅子に座るヤスミン嬢に声をかけた。
「はぁ…そうしたいけれどわたくしが王様の部屋に伺ったと王妃様方の耳に入ってしまうわ」
「ですが、ヤスミン様は王様の妃に成ります…」
「子を産んで本当の妃と認めて貰うの…今のわたくしは三人の側室の一人よ」
息を吐くヤスミン嬢にメイドは頭を下げた。
「も、申し訳御座いませんヤスミン様、私…」
「良いのよ。身仕度を終えて王様を待つのも馴れたわ…わたくしが就寝していました時に王様がお見えに成った事もあったけれど…いつもロラ様の後なのよわたくしは…」
「ヤスミン様、今夜は王様は一番にお見えに成ります。香水をお付けしていませんのにこんなに良い匂いがヤスミン様からするのです。お見えに成りません王様は後悔します」
「そうですよ、ヤスミン様王様をお待ちましょう」
メイド達はヤスミン嬢を励ますように声を出していた。
「ふふ、有り難う…そんなに良い匂いがするの?」
「はい、花の香水です」
「そう…」
ヤスミン嬢は目の前の鏡に映る自分の姿を見てメイド達に尋ねた
「…今のわたくしは魅力あるかしら…」
「え!?は、はい」
「この姿で部屋を出たいのだけど…」
「えっ?ヤスミン様王様の部屋へ向かわれるのですか?」
「いいえ、シェル王子の部屋へ行きたいの」
「「「!?」」」
バサバサ、ガタン、ピタッ…色んな音を出すメイド三人は驚いた顔でヤスミン嬢を見ていた。
「ふふふ、驚きすぎよ三人とも」
「…お、驚きますヤスミン様…何故シェル様のお部屋に…」
「お、王子様方のお部屋には王様の許可を…」
「あらっ、わたくしはシェル王子の義姉に成るのよ。弟に会いに行くのに許可は必要無いわ」
「……」
「……」
「……」
メイド三人はお互い顔を見て複雑な顔をしていた。
「お話しをするだけよ、わたくしは王様の側室よわたくしを信じなさい。」
ヤスミン嬢は笑顔をメイドに向け一人のメイドが声をかけた。
「…分かりました。シェル様の部屋にお供致します」
「え!ちょっ…」
「王様が部屋に来られましたら…どうするのですか…?」
「その時は、王様にシェル王子の部屋に居ますと伝えて」
「えっ!?よ、宜しいのですか…」
「ええっ、言ったでしょう?お話しをするだけと…なにも隠す事は無いわ。そうだわ!シェル王子はワインが好きだと聞いたわ。ワインを持ってシェル王子の部屋へ行きましょう」
笑顔を見せるヤスミン嬢を見ていた一人のメイドが、女性用のガウンをヤスミン嬢に被せていた。
「ガウンは要らないわ」
「シェル様は身なりに厳しいお方です…寝服のままでしたらお会いする事も出来ません…」
「はぁ…分かったわガウンは着て参りましょう」
ヤスミン嬢と付き添いをする事に成ったメイドは部屋を出て、シェル王子の部屋へと向かった。
「ランプだけの灯りで廊下を歩くのも良いわね」
「…ヤスミン様、お尋ねしても宜しいですか?」
「何かしら?」
「何故、シェル様にお会いしたいと思われたのですか?」
「…ふ、と…シェル王子の顔が浮かんできたの」
「……」
「貴女は知らないわね、今日シェル王子と会話を初めてしたわ…いつもお会いした時は、挨拶で終わる事が多かったの…偶然廊下で会い、騎士の試験があると聞いてわたくしもご一緒したわ。
一緒にお話しをして楽しいと思って、ただそれだけよ」
「…そうですか…」
メイドは聞きたい事もあったが、ヤスミン嬢は王様の側室でもあり身分も違う為何も言えず、ランプとワインを持ち何事もない事を祈り、シェル王子の部屋へ向かっていた。
「今日の花は良い香りだわ」
「入浴用の花で御座いますヤスミン様」
メイドの一人がヤスミン嬢の髪の毛を洗い、ヤスミン嬢は手に花を持ち匂いを楽しんでいた。
「王様も花がお好きだと聞きました。ヤスミン様のお身体に花の匂いがしまして、王様も喜ばれると思います」
「……王様はお忙しい方よ、今夜わたくしの所へ来る事は無いわ…」
手に持っていた花を離したヤスミン嬢は、浴槽から上がりメイド達の手伝いで寝服に着替え、化粧台の椅子に腰を下ろした。
「ヤスミン様、王様のお部屋にお伺いしてはどうでしょう?今までは王様をお待ちしておりましたが、此方から向かわれてはどうでしょうか?」
一人のメイドが衣服を持ち、化粧台の椅子に座るヤスミン嬢に声をかけた。
「はぁ…そうしたいけれどわたくしが王様の部屋に伺ったと王妃様方の耳に入ってしまうわ」
「ですが、ヤスミン様は王様の妃に成ります…」
「子を産んで本当の妃と認めて貰うの…今のわたくしは三人の側室の一人よ」
息を吐くヤスミン嬢にメイドは頭を下げた。
「も、申し訳御座いませんヤスミン様、私…」
「良いのよ。身仕度を終えて王様を待つのも馴れたわ…わたくしが就寝していました時に王様がお見えに成った事もあったけれど…いつもロラ様の後なのよわたくしは…」
「ヤスミン様、今夜は王様は一番にお見えに成ります。香水をお付けしていませんのにこんなに良い匂いがヤスミン様からするのです。お見えに成りません王様は後悔します」
「そうですよ、ヤスミン様王様をお待ちましょう」
メイド達はヤスミン嬢を励ますように声を出していた。
「ふふ、有り難う…そんなに良い匂いがするの?」
「はい、花の香水です」
「そう…」
ヤスミン嬢は目の前の鏡に映る自分の姿を見てメイド達に尋ねた
「…今のわたくしは魅力あるかしら…」
「え!?は、はい」
「この姿で部屋を出たいのだけど…」
「えっ?ヤスミン様王様の部屋へ向かわれるのですか?」
「いいえ、シェル王子の部屋へ行きたいの」
「「「!?」」」
バサバサ、ガタン、ピタッ…色んな音を出すメイド三人は驚いた顔でヤスミン嬢を見ていた。
「ふふふ、驚きすぎよ三人とも」
「…お、驚きますヤスミン様…何故シェル様のお部屋に…」
「お、王子様方のお部屋には王様の許可を…」
「あらっ、わたくしはシェル王子の義姉に成るのよ。弟に会いに行くのに許可は必要無いわ」
「……」
「……」
「……」
メイド三人はお互い顔を見て複雑な顔をしていた。
「お話しをするだけよ、わたくしは王様の側室よわたくしを信じなさい。」
ヤスミン嬢は笑顔をメイドに向け一人のメイドが声をかけた。
「…分かりました。シェル様の部屋にお供致します」
「え!ちょっ…」
「王様が部屋に来られましたら…どうするのですか…?」
「その時は、王様にシェル王子の部屋に居ますと伝えて」
「えっ!?よ、宜しいのですか…」
「ええっ、言ったでしょう?お話しをするだけと…なにも隠す事は無いわ。そうだわ!シェル王子はワインが好きだと聞いたわ。ワインを持ってシェル王子の部屋へ行きましょう」
笑顔を見せるヤスミン嬢を見ていた一人のメイドが、女性用のガウンをヤスミン嬢に被せていた。
「ガウンは要らないわ」
「シェル様は身なりに厳しいお方です…寝服のままでしたらお会いする事も出来ません…」
「はぁ…分かったわガウンは着て参りましょう」
ヤスミン嬢と付き添いをする事に成ったメイドは部屋を出て、シェル王子の部屋へと向かった。
「ランプだけの灯りで廊下を歩くのも良いわね」
「…ヤスミン様、お尋ねしても宜しいですか?」
「何かしら?」
「何故、シェル様にお会いしたいと思われたのですか?」
「…ふ、と…シェル王子の顔が浮かんできたの」
「……」
「貴女は知らないわね、今日シェル王子と会話を初めてしたわ…いつもお会いした時は、挨拶で終わる事が多かったの…偶然廊下で会い、騎士の試験があると聞いてわたくしもご一緒したわ。
一緒にお話しをして楽しいと思って、ただそれだけよ」
「…そうですか…」
メイドは聞きたい事もあったが、ヤスミン嬢は王様の側室でもあり身分も違う為何も言えず、ランプとワインを持ち何事もない事を祈り、シェル王子の部屋へ向かっていた。
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