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シェル王子とヤスミン嬢⑥
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「ウィル王子」
ウィルの名前を呼ぶ王様の側室の奥さんが、ゆっくりと俺とシェル王子の側に歩く姿が見えた。
「御食事の部屋でお会いしましたわねウィル王子」
「あ、はい…」
「わたくしの事は御存知でしょうか?」
「……はい、父様の……」
(こう言う場合なんて言うんだ?『父様の側室の方ですか?』と言うか『父様の奥様ですか?』って言うのか?)
俺は王様の奥さんを見て、シェル王子の肩をトントンと叩き助けを求めた。
「……シェル兄様なんと呼べばいいのですか?」
シェル王子は近い顔で笑顔を見せ王様の奥さんに顔を向けた。
(顔が近いから余計に眩しい……)
「ヤスミン様、ウィル王子が困っているようです」
「困っているとはどうしてですの?」
「どの様にお呼びすればよいのか困っているようなのです」
笑顔を見せるシェル王子にヤスミンさんの頬が赤く染まるのが見えた。
(王様の奥さんでもシェル王子の笑顔には惚れるよな…)
「……ウィル王子のお好きな名で宜しいですわ…わたくしとしては『お姉様』と呼んで下さいました方が嬉しいですわ」
(笑顔を見せるヤスミンさんは俺に『姉ちゃん』と呼ばれたいようだ。俺としてはそっちの方が助かる)
「あの…『姉様』と呼んでも良いですか?」
「ええ、ウィル王子」
「ありがとうございます姉様!」
俺は満面の笑顔をヤスミンさんに向けた。
「ね…わ、悪くありませんわ……」
頬を赤く染めて目を逸らすヤスミンさんもウィルの笑顔を見て赤くなるんだと思った。
(子供のウィルの笑顔を見て赤くなるんだな…大人に成っても天使の笑顔が続いたらどうなるんだろう?笑顔禁止な~んてなったりして)
「ウィル、騎士学校はどうでした?」
「え、あっ…ごめんなさいシェル兄様黙って城を抜け出して…」
(そうだった、俺シェル王子に何も言わずに学校に行ったんだ)
「……そうですね…貴方が居ないと聞きました時は心配しました。ですが、レオン護衛騎士とマリアが教えてくれましたので安心はしました」
シェル王子が少し離れているレオンさんの方に顔を向け、それに気づいたレオンさんは軽く頭を下げていた。
「…ごめんなさいシェル兄様、お詫びにシェル兄様に最初に飲んで頂きたい飲み物があります」
「飲み物ですか?」
「はい、学校の医務室の先生から頂きました」
「医務室の先生…ですか…ふふっ、分かりましたウィルからの頂き物を飲みましょう…何時が良いですか?」
「早い方が良いです。」
「……そうですね…今夜私の部屋で飲みましょう」
「「え!?」」
レオンさんとヤスミンさんが同時に声を出し何故か驚いた顔をしていた。
「あ…も、申し訳御座いませんシェル騎士団長…」
レオンさんが慌てたように頭を下げた顔を見ると真っ青に成っているようで、俺はレオンさんに声をかけた。
「レオンさん…具合いが悪いのですか?」
「あっ!い、いえ…なんでも御座いません……」
「?」
(なんでも無いと言って、なんでそんな嫌な顔をしているんだろう?)
「……あの…シェル様宜しいでしょうか?」
「はい、ヤスミン様」
「ウィル王子を…夜に御部屋へお越しに成りましたらシェル様が困るのではありませんか…?」
「……何故そう思われるのですか?」
「あっ……い、いえ…なんでも御座いません…」
「……」
シェル王子がヤスミンさんをじっと見ている姿を見て、俺はお茶を一緒に飲むタイミングが悪かったのか?と思い、今さら『今度でも良いです』とは言えずらくなった…
ウィルの名前を呼ぶ王様の側室の奥さんが、ゆっくりと俺とシェル王子の側に歩く姿が見えた。
「御食事の部屋でお会いしましたわねウィル王子」
「あ、はい…」
「わたくしの事は御存知でしょうか?」
「……はい、父様の……」
(こう言う場合なんて言うんだ?『父様の側室の方ですか?』と言うか『父様の奥様ですか?』って言うのか?)
俺は王様の奥さんを見て、シェル王子の肩をトントンと叩き助けを求めた。
「……シェル兄様なんと呼べばいいのですか?」
シェル王子は近い顔で笑顔を見せ王様の奥さんに顔を向けた。
(顔が近いから余計に眩しい……)
「ヤスミン様、ウィル王子が困っているようです」
「困っているとはどうしてですの?」
「どの様にお呼びすればよいのか困っているようなのです」
笑顔を見せるシェル王子にヤスミンさんの頬が赤く染まるのが見えた。
(王様の奥さんでもシェル王子の笑顔には惚れるよな…)
「……ウィル王子のお好きな名で宜しいですわ…わたくしとしては『お姉様』と呼んで下さいました方が嬉しいですわ」
(笑顔を見せるヤスミンさんは俺に『姉ちゃん』と呼ばれたいようだ。俺としてはそっちの方が助かる)
「あの…『姉様』と呼んでも良いですか?」
「ええ、ウィル王子」
「ありがとうございます姉様!」
俺は満面の笑顔をヤスミンさんに向けた。
「ね…わ、悪くありませんわ……」
頬を赤く染めて目を逸らすヤスミンさんもウィルの笑顔を見て赤くなるんだと思った。
(子供のウィルの笑顔を見て赤くなるんだな…大人に成っても天使の笑顔が続いたらどうなるんだろう?笑顔禁止な~んてなったりして)
「ウィル、騎士学校はどうでした?」
「え、あっ…ごめんなさいシェル兄様黙って城を抜け出して…」
(そうだった、俺シェル王子に何も言わずに学校に行ったんだ)
「……そうですね…貴方が居ないと聞きました時は心配しました。ですが、レオン護衛騎士とマリアが教えてくれましたので安心はしました」
シェル王子が少し離れているレオンさんの方に顔を向け、それに気づいたレオンさんは軽く頭を下げていた。
「…ごめんなさいシェル兄様、お詫びにシェル兄様に最初に飲んで頂きたい飲み物があります」
「飲み物ですか?」
「はい、学校の医務室の先生から頂きました」
「医務室の先生…ですか…ふふっ、分かりましたウィルからの頂き物を飲みましょう…何時が良いですか?」
「早い方が良いです。」
「……そうですね…今夜私の部屋で飲みましょう」
「「え!?」」
レオンさんとヤスミンさんが同時に声を出し何故か驚いた顔をしていた。
「あ…も、申し訳御座いませんシェル騎士団長…」
レオンさんが慌てたように頭を下げた顔を見ると真っ青に成っているようで、俺はレオンさんに声をかけた。
「レオンさん…具合いが悪いのですか?」
「あっ!い、いえ…なんでも御座いません……」
「?」
(なんでも無いと言って、なんでそんな嫌な顔をしているんだろう?)
「……あの…シェル様宜しいでしょうか?」
「はい、ヤスミン様」
「ウィル王子を…夜に御部屋へお越しに成りましたらシェル様が困るのではありませんか…?」
「……何故そう思われるのですか?」
「あっ……い、いえ…なんでも御座いません…」
「……」
シェル王子がヤスミンさんをじっと見ている姿を見て、俺はお茶を一緒に飲むタイミングが悪かったのか?と思い、今さら『今度でも良いです』とは言えずらくなった…
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