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それぞれの朝の出来事⑦

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「……何故カイが一緒に居るのですか?」
騎士室には騎士から呼び出されたエリック騎士と一緒に着いて来たカイザック王子がニカッ!と白い歯を見せシェル王子の前に立っていた。
「俺が部屋から出てシェル兄の部屋を護衛していたロベール騎士とエリック騎士が居たんで声を掛けていた時騎士がシェル兄がエリック騎士を呼んで居るって言ってたからさ、俺もウィルの部屋へ行く前にシェル兄に会っておこうと思ってたんだ」
「……ウィルの部屋に行きましても今はウィルは部屋にはおりません」
「は?何でだ?!」
「ですから私はエリックを呼んだのです」
「……」
「?話しがサッパリ分かんないがシェル兄、何故ウィルが部屋に居ないんだ?何処へ行ったんだ?エリック騎士とウィルに何をさせようってんだ?!」
「少しは落ち着きなさいカイ、エリックにはウィルの様子を見に行って貰いたいのです」
「ウィル王子の様子ですか?」
「サッパリ分からんが……」
カイザック王子とエリック騎士はウィル王子の様子とは今何処に居るのか二人の騎士はシェル王子の声かけを待っていた。
「ウィル王子は今騎士学校に居るのです」
「騎士学校……ですか!?」
「はぁ?何でウィルが騎士学校に居るんだ?」
「……貴方達が驚くのも無理も在りません、私もレオン騎士から聞き驚いたのですから」
「レオン騎士が!?ウィルとは一緒じゃなかったのか?」
「ウィルは騎士学校で医師と一緒に居るようです。ウィルが部屋へ戻る途中に医師と会いまして騎士学校へ誘われたみたいなのです……」
「医師から誘われたのが騎士学校だとは…まあ、ウィルと同じ年代の子供が居るからウィルには良いのかもな」
カイザックは両腕を後ろ頭に当てウィル王子が今何処に居るのか分かった為安心している様子を見せていた。
「……シェル様ウィル王子が騎士学校に居ることが分かりましたのに私が様子を見に行かなくても良いのでは…」
「そうだな、レオン騎士も一緒何だろう!?」
「……そうですが…ウィルの勉強の事も考えていたのです。ウィルの体調も在りますが、騎士学校へ通わせるのかそれとも城内で家庭教師を着けるのか……ウィル本人にも聞いてみないと分かりませんが、今、騎士学校へ行きまして学校で皆と勉強をしたいとウィル本人が言いましたら考えなくては成らないと思って居たのです」
シェル王子は机の椅子に腰を掛け両手を机の上に重ねてカイザック王子とエリック騎士にウィル王子の先の事を話していた。
「ウィルの勉強の事も考えて居たんだなシェル兄は、だが、騎士学校は十五歳まで何だろう今のウィルでは騎士学校は難しいと思うが……」
「……そうですねウィルの学校の事は父上と相談してみましょう」
「……シェル様ウィル王子の様子を見に行けば宜しいのですね」
「え、ええっ、そうですが……知らない子達ばかりです。今日行きまして何かある訳では無いのですが、学校での様子を知る事が出来たらと思いまして貴方を呼んだのです」
「シェル兄何だったら俺が騎士学校へ行っても良いぜ」
「カイ、貴方には騎士達の指導が在りますので無理です」
「ちぇっ」
シェル王子は「はぁ…」と息を吐きエリック騎士に声を掛けた。
「エリック御願いしても宜しいですか?」
「はい、分かりましたシェル様」
「有り難う御座います…貴方も弟さんに会えると良いですね」
「……シェル様、私の弟は最近会いましたので別に会わなくても良いのですそれでは、私は騎士学校へ参ります」
「くすっ、そうでしたね、ウィル王子に会う事はしなくても良いので、見掛ける事が在りましたら私に報告をするだけで宜しいですから……」
「はい、分かりました」
エリック騎士は二人に頭を下げると部屋を後にした。
「シェル兄、エリック騎士に弟が居たのか?」
「ええっ、上級生で今度騎士学校を卒業するようです。」
「へえ~っ、弟も騎士に成ったら凄いだろうな」
「そうですね」
シェル王子とカイザック王子はエリック騎士の弟の話しをしている頃、騎士学校に向かう者がゾロゾロとウィル王子に会いに来るとはウィル本人もまだ知らない事だった。







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