兄たちが弟を可愛がりすぎです

城の騎士学校②

「レオンさん学校の中は変わらないんですか？」
「はい、私が卒業してまだ三年ですから変わらない所ばかりです」
俺はレオンさんに色々学校の事を聞き興味もあった。
「勉強は読み書きとか計算とか在るのですか？」
「はい、騎士には必要に成りますので上級生に成りますと他国の勉強をするように成ります」
「他国の勉強？」
「ベルスタ王国では他の国からの品物を仕入れに他国の人間も来ますので、他の国の言葉の勉強を習うのです。特に城の門番に巡回騎士は他国の国を話せるように成らないといけないのです」
「ええっ、それって凄い事ですよね……」
「そうですね、私も幾つかの国の言葉は覚えて居ましたが会話をしていないと忘れてしまうんです。ですから巡回と門番は無理だと思います」
「……」
俺はレオンさんの話しを聞き『俺騎士無理かも』と思ってしまった。
勉強苦手な俺に外国語何て話せる分けないじゃんと思い、やっぱ俺はマリアさんが言ったように花を愛でる生活に成るんだろうか？と考え今巡回の任務に行って居るニックは凄いと誇りに思い俺の護衛騎士は凄いな……と笑顔に成ってしまう
「ウィル王子どうしました？顔が……」
「えっ、ははは何でも在りません」
「ほっ、ほっ、ほっ、ウィル様にレオン様本当に仲が宜しいようでウィル様も良き騎士に恵まれましたな」
「はい、レオンさんを決めてくれましたシェル兄様に感謝しています」
「……ウ、ウィル王子……ですが私は仮の護衛騎士です」
「仮は関係無いと思います。レオンさんは僕の護衛騎士ですから」
ニコッと満面の笑顔を見せた俺はレオンさんの固まる顔を見てしまい、いつもの反応とは違うように見えたけど気のせいかな？
「あっ、レオンさん生徒達が居ます！」
「……えっ、あっ、はいそうですね……」
（……今頃気付きました私は……御側に仕えるだけでも嬉しいのですが……）
スン……と頭に息が掛かるような触れるのを感じた俺は顔を見上げるとレオンさんの顔が近くにある事に驚きレオンさんも驚いていた。
「あっ、すみませんウィル王子…何でも在りませんので……」
「えっ、あ、うん…？」
レオンさんは顔を剃らし俺は（ずうっと抱っこだから疲れてんだろうなごめんなさい）とレオンさんに心の中で謝り医師じぃさんは短い髭を指で触り「ほっ、ほっ、ほっ」と言うだけで俺は運動場で走る生徒達を眺めていた。
渡り廊下から見える運動場で、上級生だろうと思う生徒達五十人は居るだろうか…運動場コースを走り俺が知る体操服を着て居るからなんか親近感を感じるって言うか……髪の色と目の色を除けば俺のいた世界と一緒で今中学生が走ってるような感じだな
「お前達あと三周だぞーっ、頑張れ～っ！」
「ええ～～っ！！」
「後三周～～ぅう？！」
「じぬ～～っ！」
「ハハハハ！頑張れ、頑張れ！」
俺は良いな～っと思い生徒と先生を見ていた…春人の俺は運動だけが得意だったからな……
俺達が足を止めて見ていた時体育の先生が気付き声を掛けてきた
「誰かと思いましたらベルナール先生では在りませんか」
「ベルナール先生？って誰ですか？」
俺達の他誰も居ないけどな…と周りを見回し医師じぃさんが声を掛け俺は驚いた。
「ほっ、ほっ、ほっ、ベルナールは私の名前ですぞウィル様」
「えっ？は？！医師様名前があったのですか！？」
「ウィル様私にもちゃんとした名前は御座いますが……」
「プッ！」
パッと俺は笑う声を聞き顔を見上げるとレオンさんが笑いを堪えて居るのが見え「笑いましたね」「い、いえ、笑ってはおりません」とレオンさんと話しをしていると先生が俺達の側に寄り声を掛けていた。
「御早う御座いますベルナール先生今日は学校の医務室に通われる日でしたか？」
体育の先生はチラッと俺を見て医師じぃさんに声を掛けていた。
「御早う御座います。はい、医務室に向かいます途中先生の元気な声が聞こえましての、ほっ、ほっ、ほっ」
「ハハハハ元気が取り柄の私ですから…それでこの子はどなたですか？……見たところあの子達と変わらない年代に見えますが…」
じっと俺を見る先生は最初から俺に目が行ったらしく気に成って居たようだ……
「お久し振りです。リアム先生……私ですレオン・クライムです」
体育の先生は俺を抱っこしているレオンさんに顔を向けるとじっと何かを思い出すよう見ていた。