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ウィル王子と食後のデザート⑥

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朝のワインに酔う事の無いシェル王子が酔ってしまい、隣の客室にシェル王子の護衛騎士エリック騎士とロベール騎士が、意識が朦朧としているシェル王子を支え、メイド二人と一緒に部屋の中に入って行った。
「早くシェル様をベッドに」
「「は、はい」」
メイド二人は慌ててベッドの掛け布団を捲り、シェル王子を支えていたエリック騎士がシェル王子を座らせ上着の白いジャケットを脱がそうとした。
「……ん、ウィル……」
意識がボ~ッとしているシェル王子は、目の前に居るエリック騎士の顔に手をやり顔を近付け、エリック騎士に口付けをしょうとした。その様子を見ていたロベール騎士は驚き、メイド二人も顔が真っ赤に成り手で口元を押さえ喜んでいるかのように笑顔でシェル王子がエリック騎士に口付けをすると思っていた。
「シェル様わたくしはウィル王子では在りませんお気を確かに……」
エリック騎士はシェル王子が顔に手を当てるその手を放し、「失礼します」と一言エリック騎士はシェル王子の白いジャケットを脱がし、ベッドの上に仰向けに寝かせ白いシャッの前開きのボタンを三~四個取り外し、シェル王子の乱れた前髪にそっと手をやりエリック騎士はベッドの上から腰を上げ、メイドに白いジャケットを渡し身体を被せる指示を出した。
メイドに指示を出したエリック騎士はロベール騎士の元へ歩いていた。
「どうしましたロベールさん」
「えっ、ああっ、いや……少し驚いたというか、今までシェル様がお酒に酔われる事がなかったからな……それにあのような行動を取られるとは、お前も驚いただろう」
「……そうですね、王様に御願いをしてウィル王子をシェル様の御側に御願いしたいと思います」
「ウィル王子をこの部屋に呼ぶのか?!」
「はい、今シェル様にはウィル王子が側に居ることで回復が早くなると思ったのです」
「……そうだな、先ほどもシェル様はウィル王子の名前を呼んで居たからな、初めてウィル王子を見たが噂とは違い良く話しをされる方で驚いたが、シェル様が驚き喜ばれるとは…ウィル王子の部屋にも毎日通われ御会いしていると言うのに……」
「御一緒に御食事がしたいと以前から申されて居ましたからその願いが叶い嬉しかったのでしょう」
エリック騎士とロベール騎士は、ベッドの上で眠るシェル王子を見たあとメイド二人と一緒に部屋を出た。







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