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ジル王子のメイド達②
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「レオン様!?」
ジル王子付きのメイドの一人が手を上げようとした時、それを止めたのはメイドのコリンから知らせを受けたレオン騎士だった。
「何をしているのですか、貴女方は」
「え…あ……わたくし達は別に……」
ギリッと握られた手は逃げ出さないようにレオン騎士はキッとメイド達を睨むようにメイド達三人を見ていた。
(……レオン様もあの様な顔をする事があるのですね意外ですわ)
メイドのマリアは何事も無かったような顔でレオン騎士の意外な行動を見てじっとメイド達三人とレオン騎士を見ていた。
「この手で貴女はマリアさんに何をするつもりだったのですか?」
「……わたくしは……ただメイドの指導を……」
「メイドの指導はメイド長がするのでは?マリアさんどうですか?」
「そうですわね、メイドの指導はメイド長が行いますが手を上げます指導は受けてはおりませんわ」
「「「……」」」
メイド達三人は何も言えず、レオン騎士は手を握り締めていたメイドの手を放し、何があったのかメイドのマリアに尋ねていた。
「どうしてマリアさんがメイド達にこのような仕打ちをされるのですか?」
「わたくしも分かりませんわ、ただ女は嫉妬深いと言った方が分かりやすいかと思いますわ」
「は?言っています事が分かりませんが……」
クスッとメイドのマリアは笑い固まり黙ったまま立っているメイド達三人の前にマリアは話し掛けていた。
「ジル様は私に何か用でも在りましたの?」
「し、知らないわよ、わたくし達が知りたいわ」
「ジル総隊長?」
「はい、この人達の話しですとジル様が私に部屋に来るようにと言われまして、そしてこの人達の怒りが私に向けられたのですわ」
「……そんな事で?」
「ふふっ、レオン様先ほど言いましたわよ女は嫉妬深いと、少しの事でも気に障る事がありましたら…このように集団で問い詰めるのですわ」
ビクッ!?とメイドの三人達はメイドのマリアの不敵な笑みで身体が固まっていた。
「……では彼女達はジル総隊長の……」
「はい、そこの御二人はジル様のメイド付きですわ~」
「……何故マリアさんにこのような事をするのですか?」
「……わ、わたくしはジル様をお慕いしております…冷たい態度を御取りに成りましてもジル様の元を離れたくは御座いません…そんなジル様が庭園から御戻りに成りまして人が変わられました様に、今までお声を掛けて下さいました事が御座いませんでしたジル様が、わたくしにお声を掛けて下さいましてどんなに喜んだ事か……ジル様から頼み事があると初めて申されてわたくしは嬉しく思い、ですがジル様の頼み事がそちらに居ますメイドを連れて来る様にと申されまして……わたくしはマリアと名乗りますメイドを恨みました」
「……」
レオン騎士はジル王子付きのメイドの話しを聞き、部屋に呼ぶだけで何故恨む事に成るのだ?と「何故?」という言葉が頭から離れなかった。
「……だが、それはジル総隊長がマリアさんに用があっての事で恨む必要無いかと……」
「御言葉を返すようですが男性の貴方には分かりませんわ」
「……はぁ……」
いつの間にかレオン騎士とジル王子付きのメイドが入れ替わったような雰囲気に成り、メイドのマリアはクスッと笑っていた。
「何を笑って居るのですの?貴女みたいな平凡な女が、ジル様に巡回騎士の新人に、貴女を助けたそちらの騎士にそして騎士達に声を掛けられ、どんな手を使い惑わせたのですか?」
ジル王子付きのメイドの一人がキッと睨む様にメイドのマリアを責めていた。
「私にそんな凄い力が在りましたら毎日が大変ですわ、私は離れで見ています事が好きなのですよ、そのような事が出来ます方は御一人だけですわ」
「言っています事が分かりませんわ」
三人のメイドの内二人のメイド達も首を傾げていた。
「私も良く分から無いのですが、誰の事を言って居るのですか?マリアさん」
「レオン様、レオン様もその方を通じて私と話しをしているのですよ、ジル様もそうですわジル様が私に用がありますのは私ではありませんウィル様ですわ」
「ウィル王子!?……ですか?」
「ええっ、そうですわ」
ニコッと微笑むメイドのマリアにメイドの三人達はえ?といった顔を見せ、レオン騎士は(確かにウィル王子の護衛担当をしてマリアさんと話しをするようにもなり、ジル総隊長がマリアさんを部屋に呼ぶのはウィル王子の事で呼んだだけなのか)とレオン騎士は納得した様子を見せ、ジル王子付きのメイドはそういえばメイドのマリアがウィル王子のメイド付きの事を今思い出し、腰を抜かしその場で座り込んでいた。
ジル王子付きのメイドの一人が手を上げようとした時、それを止めたのはメイドのコリンから知らせを受けたレオン騎士だった。
「何をしているのですか、貴女方は」
「え…あ……わたくし達は別に……」
ギリッと握られた手は逃げ出さないようにレオン騎士はキッとメイド達を睨むようにメイド達三人を見ていた。
(……レオン様もあの様な顔をする事があるのですね意外ですわ)
メイドのマリアは何事も無かったような顔でレオン騎士の意外な行動を見てじっとメイド達三人とレオン騎士を見ていた。
「この手で貴女はマリアさんに何をするつもりだったのですか?」
「……わたくしは……ただメイドの指導を……」
「メイドの指導はメイド長がするのでは?マリアさんどうですか?」
「そうですわね、メイドの指導はメイド長が行いますが手を上げます指導は受けてはおりませんわ」
「「「……」」」
メイド達三人は何も言えず、レオン騎士は手を握り締めていたメイドの手を放し、何があったのかメイドのマリアに尋ねていた。
「どうしてマリアさんがメイド達にこのような仕打ちをされるのですか?」
「わたくしも分かりませんわ、ただ女は嫉妬深いと言った方が分かりやすいかと思いますわ」
「は?言っています事が分かりませんが……」
クスッとメイドのマリアは笑い固まり黙ったまま立っているメイド達三人の前にマリアは話し掛けていた。
「ジル様は私に何か用でも在りましたの?」
「し、知らないわよ、わたくし達が知りたいわ」
「ジル総隊長?」
「はい、この人達の話しですとジル様が私に部屋に来るようにと言われまして、そしてこの人達の怒りが私に向けられたのですわ」
「……そんな事で?」
「ふふっ、レオン様先ほど言いましたわよ女は嫉妬深いと、少しの事でも気に障る事がありましたら…このように集団で問い詰めるのですわ」
ビクッ!?とメイドの三人達はメイドのマリアの不敵な笑みで身体が固まっていた。
「……では彼女達はジル総隊長の……」
「はい、そこの御二人はジル様のメイド付きですわ~」
「……何故マリアさんにこのような事をするのですか?」
「……わ、わたくしはジル様をお慕いしております…冷たい態度を御取りに成りましてもジル様の元を離れたくは御座いません…そんなジル様が庭園から御戻りに成りまして人が変わられました様に、今までお声を掛けて下さいました事が御座いませんでしたジル様が、わたくしにお声を掛けて下さいましてどんなに喜んだ事か……ジル様から頼み事があると初めて申されてわたくしは嬉しく思い、ですがジル様の頼み事がそちらに居ますメイドを連れて来る様にと申されまして……わたくしはマリアと名乗りますメイドを恨みました」
「……」
レオン騎士はジル王子付きのメイドの話しを聞き、部屋に呼ぶだけで何故恨む事に成るのだ?と「何故?」という言葉が頭から離れなかった。
「……だが、それはジル総隊長がマリアさんに用があっての事で恨む必要無いかと……」
「御言葉を返すようですが男性の貴方には分かりませんわ」
「……はぁ……」
いつの間にかレオン騎士とジル王子付きのメイドが入れ替わったような雰囲気に成り、メイドのマリアはクスッと笑っていた。
「何を笑って居るのですの?貴女みたいな平凡な女が、ジル様に巡回騎士の新人に、貴女を助けたそちらの騎士にそして騎士達に声を掛けられ、どんな手を使い惑わせたのですか?」
ジル王子付きのメイドの一人がキッと睨む様にメイドのマリアを責めていた。
「私にそんな凄い力が在りましたら毎日が大変ですわ、私は離れで見ています事が好きなのですよ、そのような事が出来ます方は御一人だけですわ」
「言っています事が分かりませんわ」
三人のメイドの内二人のメイド達も首を傾げていた。
「私も良く分から無いのですが、誰の事を言って居るのですか?マリアさん」
「レオン様、レオン様もその方を通じて私と話しをしているのですよ、ジル様もそうですわジル様が私に用がありますのは私ではありませんウィル様ですわ」
「ウィル王子!?……ですか?」
「ええっ、そうですわ」
ニコッと微笑むメイドのマリアにメイドの三人達はえ?といった顔を見せ、レオン騎士は(確かにウィル王子の護衛担当をしてマリアさんと話しをするようにもなり、ジル総隊長がマリアさんを部屋に呼ぶのはウィル王子の事で呼んだだけなのか)とレオン騎士は納得した様子を見せ、ジル王子付きのメイドはそういえばメイドのマリアがウィル王子のメイド付きの事を今思い出し、腰を抜かしその場で座り込んでいた。
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