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メイドのマリアと騎士

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まだ外が薄明かるい中、一人の女性がベッドの中からゴソッと起き上がり習慣のようにいつもの同じ時間帯で目を覚まし起き出し
茶色い髪の毛が肩下まで伸び、寝癖で髪の毛がボサボサで暫くベッドの上でボ~ッとした後、ゴソッとベッドから立ち上がり器に水を入れ、バシャバシャと顔を洗い「ふ~っ」と息を吐いた後身支度をしていた。
茶色い髪の毛を二つ結びにして、黒いドレスが膝を隠し白いフリルのエプロンを着け、他の部屋とは違う良い部屋に一人で住み、自分の部屋をパタパタと掃除をするウィル王子付きのメイドのマリアが朝から動いていた。
「今日は何が起こるのか楽しみだわ~」
メイドのマリアはウィル王子の事を知る一人で、春人がウィル王子の中に入ってからの毎日が騒がしい為、離れて観察をする楽しみを見つけ今日も朝から気分の良いマリアだった。
コンコン!「おはようマリア、用意出来た!?」
「ええっおはよう、出来ているわ」
同じメイド仲間がマリアを呼びに部屋に入って来た。
「良いな~っ、マリア自分の部屋を持てて、それに最近何だか楽しそうだしウィル王子と一緒に居て楽しいの?」
「ええっ、毎日が充実してとても楽しいわよメイドが私だけなのが勿体無いくらいよ」
「私も昨日の突然のメイド長からウィル王子の着替えに参加した時は凄く楽しかったし、おまけに御褒美まで貰えて参加出来ないメイド仲間に申し訳無かったわ」
メイドのマリアとメイドは部屋を出て廊下を歩き食堂へと足を運んでいた。メイドの朝は早いため騎士達より早くから朝食を取る事が出来る、メイド達が普通に食事が出来るのは朝と夜で昼間は忙しいため食事を取ったり取らなかったりとしているのが多い。
食堂ではメイド達が大勢居るなか騎士も夜の仕事を終え数名の騎士達がチラホラとテーブルに座りメイド達と楽しむ騎士にメイド達を寄らせない雰囲気の騎士達…そんな女の巣のように沢山いるメイド達の中に隅っこにポッンと一人テーブルに座る騎士がいた
「うわ~っ、空いている席在るかなマリア」
「……騎士様も一緒でしたら空いている席が在るわよ」
「えっ!?騎士様?」
メイドのマリアは仲間のメイドと一緒に奥の席で座る騎士の方へ歩き、そして騎士が座るテーブルに近寄った。
「御早う御座いますレオン様、御一緒しても宜しいですか?」
「えっ!?……あ、君はウィル王子のメイドのマリアさん!?」
メイドのマリアが騎士の側に向かったのは今日からウィル王子の護衛騎士と成ったレオン・クライムだった。
「ああっ、私と一緒で良かったら……」
「有り難う御座いますレオン様、こちらは私のメイド仲間のコリンです」
「あ、お、御早う御座いますコリンと言います」
メイドのコリンは顔を真っ赤にしてレオン騎士に挨拶をしていたレオン騎士も容姿は彼女が居てもおかしくはない容姿をしているお互いに挨拶を交わしたマリア達は一緒のテーブルに座る事に成った。
「レオン様お早いのですね、護衛の御時間にはまだ早いかと…」
「えっ、ハハ…眠れなくて早く起きてしまったんだ、早めの朝食をと思って来たらメイド達で一杯で一席空いている席があったものだから座った所だったんだ」
「レオン様が居て下さいまして良かったですわ」
三人は持って来た朝食を食べ会話が弾んだ。
「レオン様、ウィル王子の護衛に決まるなんて凄いです」
「いや、一週間の護衛を務めるだけだよ」
(本当はこのままあの方の御側で、ずっと護衛をしていたいけど……)
「今日のウィル様の護衛はレオン様とトーマス様ですの?」
「はい、今日は私とトーマス騎士ですが明日からはどうなるのかまだ分かりませんが、今日私達の他に二名ウィル王子の護衛を決めるそうです…」
ふぅ……と小さく息を吐くレオン騎士は、メイド達がまだ多い食堂のテーブルで夜の仕事を終えた騎士達が入る姿を見ていた。その中で見た事がある騎士が他の騎士と一緒に食堂へ入る姿を見かけた……
「……ニック・ライナス…」
「ニック様?」
「えっ、誰か知っている騎士が居るの?マリア」
メイドのマリアはレオン騎士が見ている方へ顔を向け、騎士服が違い四人の騎士と一緒に食堂へ入るウィル王子の護衛騎士ニック・ライナスの姿を見た。








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