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シェル王子の護衛騎士⑩

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城の中に入ったシモン騎士は自分の部屋に向かう為廊下を歩いていた。
王子付きの護衛騎士は、各自部屋を持っ事が出来る為他の騎士達と会う事は無かった。ウィル王子の護衛騎士ニック・ライナスはウィル王子の護衛騎士に成り日がまだ浅いため元々騎士寮に居る事で騎士寮の小部屋を借りて居る状態で、護衛騎士として月日が経てばシモン騎士達のような大部屋を用意されるのだ。
廊下を歩くシモン騎士はすれ違う騎士達から「誰だ?」見たいな顔を向けてくる騎士達が多くシモン騎士は今騎士達からピリピリとした視線を浴びせられている所だった。
暫く歩くとメイド達の姿が見えない事に気付きメイド達は仕事を終え居ないと分かりシモン騎士はメイドの二人を思い出していた
(……そう言えばあの子達はメイド長に話しをしたのだろうか?別にメイド長に言わなくても良かったかな…それにしても今日はメイドの二人に捕まり奢る事に成るとは思わなかったな、初めて見るメイドの二人だったがまさか初めて会うメイドに奢らされるとは……先週会ったメイド達は城下町をグルグルと歩き回され店に寄っては「良いなこれ欲しいな」と話している事は分かったが買う事無く帰った記憶はあった。
何故か毎週のように違うメイド達に会うが城下町が好きな子が多いのかな?!)
シモン騎士は毎週のように城下町に姉と会っている為メイド達は彼女が居ても良いから一緒に歩きたいと思うメイド達が多くいずれは彼女と別れてくれる事を願い隙があればシモン騎士と城下町を歩くチャンスを狙うメイド達が多いようだ。
すれ違う騎士達を通り過ぎようとした時今日の出来事を話しをする騎士達がいた。
「なぁ、あの女の子はウィル王子だと知っていたか?」
「ああっ、その事なら知っているジル総隊長と一緒に庭園に出掛けたと聞いた、メイドとして働いている俺の彼女が言っていたんだ…何でも王様がその計画を立てたと言っていた」
「そっか、お前彼女がメイドだったな羨ましいなコイツ」
「ハハハ、妬かない妬かない何ならお前もメイドを彼女にしたら良いぞ」
「えっ、まあそれも考えたけどさ一緒の場所で働いて居ると他のメイドと話しをしているだけで見られ後から色々と言われたくないからな……」
「あーっ、そうだな俺何かしょっちゅう彼女から聞かれるしな」
騎士達の雑談を聞きながらシモン騎士は今日はそんな事が城内であったのか?と騎士達の話しを信じていない部分があった。
(あの…ジル様がウィル王子と庭園へ出掛けた?それに女の子とはどういう事何だ?)
今日は自分が休みを貰っている間にいったい何があったのか…とシモン騎士は首を傾げながら部屋へと向かった。
部屋に戻り護衛の騎士服に着替えたシモン騎士はシェル王子と変わらないくらいの品格を見せていた。
「あ~っ、やっと来たっすシモンさん」
「城下町でまた女性と会って居たのか?シモン、城下町へ行くなら街の様子の見回りをしてくれれば良いものを…」
「彼女と一緒ならそんな余裕無いっしょ、シモンさん間違っても彼女さんと一緒に娼婦の街に行っては駄目っすよ、俺彼女と一緒に城下町を歩いてつい癖で娼婦の街へ彼女と一緒に行ってしまったんすよ、そんで運悪く浮気相手だった娼婦の女に見つかって大変だったんすから!」
「お前浮気相手は娼婦だったのか?!」
「ハハハ、そうっすシモンさんも気をつけて下さいよ」
「……」
シモン騎士は、ロベール騎士とディオン騎士の話しを聞きため息を吐いていた所をエリック騎士がシモン騎士の側に寄り声を掛けていた。
「……シモンさん頑張って下さい…」
「……」
エリック騎士は真顔で言った言葉が皆が誤解でシモン騎士が女性と会って居ると噂に成っている為その事で噂に負けないように頑張れと言って居るのか、それともディオン騎士が言ったように間違っても娼婦の街へ彼女が居てもその場所には行かないようにと頑張れと言ったのか……シモン騎士はいつもと変わらない騎士達の誤解を受けたまま、今日は声が出ない天使のような男の子に会えた事で(お菓子は何が良いかな?また窓から入れば良いのか?)と思いながら今夜の護衛の仕事を頑張ろうと胸に手を当て
ふと窓に鍵が掛かって居ない事に今更気付き、心配に成り頭の中は窓の鍵が開いたままが気になり、今夜の護衛の仕事は鍵の事で頭の中はいっぱいに成っていた。








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