兄たちが弟を可愛がりすぎです

クロユキ

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メイド達の一日

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シモン騎士と別れたメイドの二人は今日ウィル王子の手伝いが出来なかった事もありメイド達の喜ぶ姿を羨ましそうに眺めている中、一人のメイドに訪ねていた。
「ねえ、メイド達全員がお手伝いをしたの?」
「メイド全員ではないわよ、メイド長から呼ばれたメイドだけウィル様のお手伝いをする事になったの、選ばれなかったメイド達は自分達の仕事が残っていたから選ばれなかったみたいよ」
「カーラ行くわよ!」
「あっ、ちょっと待って!じゃあね二人共今日はシモン様とお出掛け出来たから良いと思わないと、待って~っ皆!」
「……」
「……」
メイドの二人は他のメイド達に駆け寄って行ったメイドの姿を見て後ろ姿を見ただけでもメイド達の笑い声と喜ぶ声が聞こえる程だった。
「何よ見せびらかして、私達もウィル様のお手伝いが出来たのにメイド長から仕事が残っている人は呼べませんと言われたから私達は行けなかったのよ」
「そうよ、まさか王様が皆に御褒美を渡すなんて知らなかったわ」
「皆ウィル王子の衣装選びにお化粧にとても楽しかったと言ってそれで御褒美まで貰うなんて狡いわ」
数名のメイド達がウィル王子の手伝いに行けない事に愚痴を溢していた時パンパン!と手を叩くメイド長の姿が見えた。
「皆さん、今日はお疲れ様でした王様が大変御喜びに成りました今回手伝いが出来なかったメイド達もおりましたが、仕事をためずに作業をする事でまた今回のように王様からの頼み事があるかも知れません、皆さん御疲れ様でした」
メイド長の挨拶が終わりメイド達は各自ランプを手に持ち渡り廊下を歩き出していた。
メイド達が歩いて居るなか一人のメイドが側を歩いているメイドのマリアに声を掛けていた。
「ねぇ、ねぇ、マリア貴女もウィル王子の手伝いをしたでしょう王子付きの貴女なら結構貰ったんじゃないかしら!?」
メイドの問いかけに周りのメイド達はマリアが貰ったお金を気にして居るようでマリアはお金の事でメイドに応えていた。
「皆と同じ数のお金が入っていたわよ~っ」
「えっ?嘘、私達と同じ数のお金だったの?王子付きの貴女なら結構貰ったと思ったけど……」
メイドのマリアの側にいた数名のメイド達は自分達と同じ数のお金だと聞いて意外な顔を見せていたメイド達に、マリアは渡り廊下を歩いて居るとフッと上から視線を感じ見上げ歩いていた足を止め、建物の窓から見ている男性がマリアに気付き微笑み手を振る姿を見ていた。
マリアは建物に向かい頭を下げているのをメイド達が気付きマリアに声を掛けていた。
「ちょっとどうしたの?急に立ち止まって頭を下げるなんて、誰かいるの?」
メイドのマリアの側にいた数名のメイド達がマリアが頭を下げた方へ顔を向けると建物の窓の中で手を振る男性の姿が見えた。
寝服姿の男性は金色の髪の毛を伸ばした容姿の姿でメイド達は騒ぎそしてマリアに訪ねていた。
「ねえねえ、マリアあの人は誰なの?何処かの国の王子様か騎士の方かしら!?」
マリアはメイドの問いかけに「何を言って居るの?」と言った顔を見せ応えていた。
「……皆、目が悪いの?シェル様だけど……」
「ええ~~っ!?」と驚いたメイド達の顔が笑顔で真っ赤な顔になり騒いでいた所を前を歩いていたメイド長が「何事ですか?」と駆け寄り数名のメイド達に注意をしていた。
その様子を見ていたメイドのマリアはチラッとシェル王子の顔を見ていた。
「明日はシェル様の噂話でメイド達が煩くなりますわ~」
ボソッと呟きメイドのマリアは渡り廊下を歩き部屋に向かっていた。










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