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「め!」

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ジェラルド皇子のおかげで皇女ソフィアはまた言葉が出るようになった。
「はははは、妹皇女から怒られたな」
「え?ソフィー、ジェラに怒ったの?」
ジェラルド皇子は何故妹が怒ったのかわからずにいた。
「ジェラの顔を貸して」
「え?顔?」
ムニュッ!
アルフォンス皇子は皇女ソフィアのような顔をジェラルド皇子の顔を使って再現していた。
「ジェラがソフィーにこんな事をしたから怒ってしまったんだ」
「ほへんはさい…」
(その尖った口で話すことが出来るなんて…ふふふ可愛いい)
「あう、あう」
皇女ソフィアは、アルフォンス皇子に止めてと手を振りそれに気がついたアルフォンス皇子はジェラルド皇子の顔を離し両手で擦っていた。
「ジェラ、ごめんね痛くなかった?」
「大丈夫だよ、ほらっ」
ムニュッ!とジェラルド皇子は自分の顔で遊び喜んでいた。
「ジェラルド皇子は遊びの天才だな」
陛下はジェラルド皇子の頭を撫で褒めていた。
「皇后」
「はい、陛下」
「皇女のお披露目は早くしたいと思っているが、皇后はどう思う?」
陛下は皇女ソフィアのお披露目を一年またずに行いたいと皇后に相談していた。
「そうですね…わたくしは陛下にお任せしたいと思いますが、大勢の人の前ですから驚いてしまうかもしれませんが…」
「そうだな、ジェラルド皇子が大変だったのを思い出した」
「ジェラがどうしたの?」
「ん?ははは、ソフィアくらいのジェラルド皇子はお披露目の時人の多さに驚いて大泣きをしたのだ」
「え?ジェラ覚えていないよ?」
首を傾げるジェラルド皇子はソフィアの頬を指でツンツンと触り陛下に話していた。
(赤ちゃんの頬は柔らかいから触りたいのも分かるわ…何かをしていないと落ち着かないのね…ジェラルド皇子様は)
「あうっ」
「え?もっと触っていいの?ソフィー」
「め!」
「ははは、あまりにもしつこいから怒られたな」
「え~っ、もっと触りたい、ダメ?」
「め!」
ソフィアは「め!」を何回も言う癖がついてしまわないか自分が心配だった。







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