捨てられた侯爵夫人の二度目の人生は皇帝の末の娘でした。

クロユキ

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皇帝の末の娘②

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アレックの店には、他国からの品物を取り寄せ城内の街中の商店街に店を出していた。珍しい品物が多く客の出は多かった。
ソフィアも店に出向き従業員と一緒に働く事もあった。
『…何かお探しの物でもございますか?…』
『ああ…実は三人目の子が産まれるのだが何を贈ればいいのか迷っているんだ…皇子が産まれるのか皇女が産まれるのか、性別が分かればいいんだが…』
『音が出ますおもちゃでもよろしいでしょうか…お子様がお生まれになりましたご家族にはお持ちですが…』
『そうか、音が出るおもちゃか…侯爵頼んでもいいか?』
『はい、ご用意いたします…』
『侯爵も頼んではどうだ?子供が産まれると必要ではないのか?』
ソフィアは、陛下がアレックに子供が産まれた時にあやすおもちゃを勧め、それを聞いたソフィアは頬を染めて(今度お店に行った時にでも見てみようかしら)と笑みをみせていた。
『…わたくし達は子を持つ事は考えてはおりません…』
『…ぇ…』
ソフィアは、アレックが子供はいらないと聞こえた気がして顔を上げる事ができなかった。
『そうなのか?結婚したばかりだ焦る事はない…夫人』
『は、はい!』
『子が生まれたら私にも知らせてくれないか?』
『…あ…はい、わかりました…』
ソフィアは陛下と約束をしたが、叶う事はなかった。
その陛下が今、赤ちゃんとなってしまったソフィアをじっと見ている…
「抱き上げてもいいか?」
(え!?抱き上げるって誰を?…まさか私!?)
「はい、首がすわっておりますので大丈夫です」
(え!?もう首がすわっていたの?私どれほど眠っていたの~って…きゃあ~っ、いきなり抱き上げないで~~っ!)
ソフィアは、心臓がドキドキと鳴って小さな両手は陛下の胸の服を握りしめ、身長が高い陛下に落とされないように必死で握りしめていた。
「そんなに握りしめて皇女は可愛いいな…」
(…え…私、本当に陛下の子供なの?!でも…どうして私が…私は普通の死…ではなかったのに…)
チュッ!
(え?頬に柔らかいモノが…)
「頬がまるでケーキのように柔らかいな」
(え?え!?陛下待ってください!私、旦那様にも触れた事がないのです!)
ソフィアの声が届かない陛下は、皇女の頬に沢山のキスをして意識を持ったまま陛下の娘として生まれたソフィアは、小さな手で陛下の胸を叩いたが、数十分で力を使い果たし眠ってしまった。













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