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エミリーの婚約者⑤
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エミリーはアレックと話し終え自分の方へ来るポールに脅えていた。
「僕を見てそんなに怖がるなんて…まるで、僕が悪いみたいじゃないか…」
「…ポ…ポール…ごめんなさい…私…」
「君のお姉さんにも自分は悪くないみたいに謝ったのかな?」
「!」
笑顔を見せないポールを見たエミリーは、許してもらえないんだと思うと…隣にどうすればいいのか不安な顔を見せる医師に手を伸ばした。
「…い、医師様…お腹が…赤ちゃんが…」
「え!?お腹が痛むのですか!?」
「…」
頷くエミリーを医師は体を支えポールの方へ声をかけた。
「お話の途中すみません…エミリー様をお連れいたします」
「……」
ポールはエミリーの涙目になり、医師にすがり付く姿を見てため息をはいた。
「もう、僕の前には姿を見せないでくれ」
「え…」
エミリーは歩く足を止めポールを見た。
「婚約破棄は僕の方で勧めるけど、僕の両親には謝罪に来て欲しい。式の費用とか色々話さないといけないから…婚約者となる侯爵と一緒に来てくれるかな?」
「…え…それは…」
「さっきみたいに逃げないように…侯爵と一緒に謝ってくれたら僕達は何も言わないから」
「……」
笑顔を見せたポールは、エミリーに話し終え両親の元へと歩きだし、エミリーは腰が抜け地面に座り込み泣いていた。
「エ、エミリー様…」
ギュッと手を握りしめポールはエミリーの両親の側に来た。
「……すまない…このとおりだ…君にはすまない事をした…」
「…うう…ごめんなさい…ポール君…」
「……お義父さん…お義母さん…すみません、今だけ名前を呼ばせてください…次にお会いする時は呼べませんから…」
涙を流すポールに両親は謝り続けるしかなかった。
「…婚約破棄の後はエミリーさんと侯爵と色々話があると思います…噂が広まるかもしれませんが、エミリーさんをよろしくお願いします…」
「…ポール君…」
エミリーの両親に頭を下げたポールは最後までエミリーを気遣っていた。
ポールは両親から離れ、エミリーの方へ顔を向けた。
自分を裏切ったエミリーでも一緒にいた思い出が多く、憎めなかった…
「……元気な赤ちゃんを産んでくれ…君のこれからの人生を幸せに……」
地面に座り泣くエミリーの姿を見た後、 ポールは結婚式の教会へ戻って行った。
結婚式が終わり、ポールは賑わう友人達の側へと向かった。
「お!ポール、お前何処に行っていたんだ?捜したぞ」
「…悪い…少し歩いて来たんだ…」
「なんだ?お前泣いてんのか?」
「なんでもないないんだ…急用ができたから先に帰るよ…」
「あ、おい?」
協会を離れたポールは歩きながら涙が流れ落ちていた。
「僕を見てそんなに怖がるなんて…まるで、僕が悪いみたいじゃないか…」
「…ポ…ポール…ごめんなさい…私…」
「君のお姉さんにも自分は悪くないみたいに謝ったのかな?」
「!」
笑顔を見せないポールを見たエミリーは、許してもらえないんだと思うと…隣にどうすればいいのか不安な顔を見せる医師に手を伸ばした。
「…い、医師様…お腹が…赤ちゃんが…」
「え!?お腹が痛むのですか!?」
「…」
頷くエミリーを医師は体を支えポールの方へ声をかけた。
「お話の途中すみません…エミリー様をお連れいたします」
「……」
ポールはエミリーの涙目になり、医師にすがり付く姿を見てため息をはいた。
「もう、僕の前には姿を見せないでくれ」
「え…」
エミリーは歩く足を止めポールを見た。
「婚約破棄は僕の方で勧めるけど、僕の両親には謝罪に来て欲しい。式の費用とか色々話さないといけないから…婚約者となる侯爵と一緒に来てくれるかな?」
「…え…それは…」
「さっきみたいに逃げないように…侯爵と一緒に謝ってくれたら僕達は何も言わないから」
「……」
笑顔を見せたポールは、エミリーに話し終え両親の元へと歩きだし、エミリーは腰が抜け地面に座り込み泣いていた。
「エ、エミリー様…」
ギュッと手を握りしめポールはエミリーの両親の側に来た。
「……すまない…このとおりだ…君にはすまない事をした…」
「…うう…ごめんなさい…ポール君…」
「……お義父さん…お義母さん…すみません、今だけ名前を呼ばせてください…次にお会いする時は呼べませんから…」
涙を流すポールに両親は謝り続けるしかなかった。
「…婚約破棄の後はエミリーさんと侯爵と色々話があると思います…噂が広まるかもしれませんが、エミリーさんをよろしくお願いします…」
「…ポール君…」
エミリーの両親に頭を下げたポールは最後までエミリーを気遣っていた。
ポールは両親から離れ、エミリーの方へ顔を向けた。
自分を裏切ったエミリーでも一緒にいた思い出が多く、憎めなかった…
「……元気な赤ちゃんを産んでくれ…君のこれからの人生を幸せに……」
地面に座り泣くエミリーの姿を見た後、 ポールは結婚式の教会へ戻って行った。
結婚式が終わり、ポールは賑わう友人達の側へと向かった。
「お!ポール、お前何処に行っていたんだ?捜したぞ」
「…悪い…少し歩いて来たんだ…」
「なんだ?お前泣いてんのか?」
「なんでもないないんだ…急用ができたから先に帰るよ…」
「あ、おい?」
協会を離れたポールは歩きながら涙が流れ落ちていた。
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