兄たちが弟を可愛がりすぎです～短編集家族でケーキ屋さんに行こう～

家族全員の訪問

「さて、そろそろ行くとしようかシェル兄とウィル」
ザック兄がベッドで座っている俺を抱き抱えウィルの部屋を後にした。
廊下を歩いていると、騎士達やメイドにお偉いさん達だろうかすれ違う度に頭を下げてくるからやっぱ馴れないな…シェル王子やザック兄は堂々とした顔で歩いているから王子としての自覚があるんだろうな…二人の王子を眺めながら俺達は廊下を進んでいた
今日はニックはいっもの夜の護衛だから今部屋で寝ているだろう夜になる前には帰って来るだろうから言わなくても大丈夫だろう
俺は何気無くシェル王子に目が行きシェル王子も俺の顔を見ていたんだろうお互い「何？」見たいな顔をして見ていたから俺が先に笑い出していた
「ぶ…っ！」
「うおっ！？どうしたウィル突然笑い出して」
ザック兄が驚いて抱っこしている俺を見て、そしてシェル王子を見た
「ふふふふ……！」
「ええっ？シェル兄もどうした？いっもの笑い顔が不気味だぞ、って言うか、シェル兄もウィルも突然笑い出して何が合ったのか知らないのは俺だけか？」
ザック兄は「俺だけ除け者なのか？」と一人で騒いでいた。俺も別に何もなかったけど何故かシェル王子と目が合ったらいっの間にか笑っていたって言うか…まさかシェル王子まで笑うとは思っても居なかった…相変わらずの不敵な笑い方だったけど…
俺達三人は長い渡り廊下を歩いて行った
「ザック兄様フィン兄様の家がお店をしていた事は知っていたのですか？」
「ああ、フィンの母親がケーキの店を出している事は知っていたフィンも多分手伝いはしていると思うが俺達はフィンの店に行くのは初めて何だ！城下町に行った事も無いんだ。」
「え？初めて行くのですか！？」
「中々城から出る機会がなく城下町の偵察には他の騎士達が行っているからね、フィンの家にも行った事が無いんだ。今回は兄弟全員で行くと言うことで多分フィンには知らせてないと思うよ、突然の父上の思い付きだからね」
突然の訪問…そしてフィン王子が苦手なジル王子が一緒に行く事になる家族皆でフィン王子に会いに行ってフィン王子が喜ぶのかそれとも……俺はジル王子がフィン王子を恐がらせない事をただ祈るしかなかった。