上 下
100 / 126

兄たちがいないトロン村

しおりを挟む
アルお兄ちゃんとジンお兄ちゃんがお城へ行ってしまって何日経ってしまったのか覚えていない…お兄ちゃん達が居なく成ってもトロン村は賑やかで笑顔が溢れていた。
「アベル今夜何が食べたい?」
僕は今お母さんと一緒に買い物について行き、メアリーお姉ちゃんはマルクが昼寝をしているから動けないんだ。
お父さんは仕事で忙しいけど、お母さんが買い物に行くと言った時お父さんが『一緒に行こうか?』と言ってくれたけどお母さんが『アベルと一緒に行くから大丈夫、お父さんは仕事をして』と言われ、なんだかお父さんがしゅん…と寂しそうな……今度はお父さんとお母さん二人で行って欲しい。
「ぐ~きゅるる…」
「あらあら、良い匂いが沢山並んでいるからお腹が空いたわね」
「へへへ…僕串焼き肉が食べたい」
僕は串焼き肉のお店に指をさしお母さんにお店のある場所へと手を繋ぎ案内をした。
「そうね、今夜のご飯は串焼き肉と何か作りましょう」
色んなお店と沢山の人達の中へ歩き時々声を掛けてくれる人達に僕は忙しい。
「あら~っ、アベル、お母さんと買い物かい?」
「うん」
「おっ!アベルじゃないか暫く見ない内に綺麗に成ったな」
「ベヘットおじさん、僕男だよ何度も言ってるけど…それに綺麗は大人の人に言う事だよ」
「おおっ、そうだったか?じゃあ可愛いと言った方が良いのか?」
「可愛…僕カッコ良いって言って欲しいけど」
「アーハハハ、そうか、アベルが10年後にカッコ良いと言ってやろう」
「10年…」
10年後の僕はアルお兄ちゃんの隣で立っていると良いな…
僕はお母さんの手を繋ぎ、串焼き肉を焼いているおばさんのお店の前に立ち、僕達の前にはお兄ちゃんとお姉ちゃんが一緒にいるのが多かった。
サムお兄ちゃんが見たら羨ましく思うかな?
「あら…結構並んで居るのね、他に買い物があるけどね……」
お母さんが困ったような顔でお店の周りを見て「ふぅ」と息を吐く姿を見て僕はお母さんに言った。
「他何を買うの?」
「果物が欲しいと思っていたけど」
「隣の果物屋さん?」
「そうだけどね先に果物を買った方が良いかしら」
「じゃあ、僕此処で並んでるね」
「えっ、アベル一人で大丈夫?」
「うん、果物屋さん隣だから僕の姿も見えるでしょう」
「そうね、じゃあお母さん果物買ってくるから何かあった時は叫んでね」
「うん」
お母さんは僕に言った後果物屋さんに行き僕は串焼き肉の列に並んでいた。
「……結構並んでいるようだが、アイツは何処に居るんだ?」
僕の後ろに声が聞こえ誰かと待って居るのかな?とそんな事を考えながら少しずつ進んでいる前を見ていた。
「あっ!お……グレンこっちこっち!」
ブンブンと腕を振る焦げ茶色の短い髪の毛のお兄ちゃんが笑顔で大きな声で誰かを呼んでいるようで
「あの、バカ声が大きすぎだ」
僕は後ろに並んでいる男の人の方へチラッと後ろを見上げて見た
身体全部被さった服を着ている男の人みたいで、タタタと前から走る焦げ茶色のお兄ちゃんが、袋に入った串焼き肉を笑顔で僕の後ろに並んでいた男の人に声を掛けていた。
「王子こんなに買っちゃいました」
「えっ!?」
僕は驚き後ろにいる男の人を見上げて見ていた。





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

お兄ちゃんと僕のラブラブおっぱいライフ

宗形オリヴァー
BL
優太は年の離れたお兄ちゃんと二人暮し。 頑張ってお仕事してくれてるお兄ちゃんのために出来ることは、炊事洗濯家事おっぱいなのです...! 仲良し兄弟のほのぼのアットホームエロ! ☀️弟溺愛スケベお兄ちゃん × お兄ちゃん大好きピュア弟☀️

侯爵令息セドリックの憂鬱な日

めちゅう
BL
 第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける——— ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。

膀胱を虐められる男の子の話

煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ 男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話 膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)

【本編完結】義弟を愛でていたらみんなの様子がおかしい

ちゃちゃ
BL
幼い頃に馬車の事故で両親が亡くなったレイフォードは父の従兄弟に当たるフィールディング侯爵家に引き取られることになる。 実の子のように愛され育てられたレイフォードに弟(クロード)が出来る。 クロードが産まれたその瞬間からレイフォードは超絶ブラコンへと変貌してしまう。 「クロードは僕が守るからね!」 「うんお兄様、大好き!(はぁ〜今日もオレのお兄様は可愛い)」 ブラコン過ぎて弟の前でだけは様子がおかしくなるレイフォードと、そんなレイフォードを見守るたまに様子のおかしい周りの人たち。 知らぬは主人公のみ。 本編は21話で完結です。 その後の話や番外編を投稿します。

主人公の兄になったなんて知らない

さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を レインは知らない自分が神に愛されている事を 表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346

目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。 燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。 そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。 チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。 不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で! 独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

僕が玩具になった理由

Me-ya
BL
🈲R指定🈯 「俺のペットにしてやるよ」 眞司は僕を見下ろしながらそう言った。 🈲R指定🔞 ※この作品はフィクションです。 実在の人物、団体等とは一切関係ありません。 ※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨 ので、ここで新しく書き直します…。 (他の場所でも、1カ所書いていますが…)

愛などもう求めない

白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。 「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」 「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」 目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。 本当に自分を愛してくれる人と生きたい。 ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。  ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。 最後まで読んでいただけると嬉しいです。

処理中です...