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護衛が決まる数時間前

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アルベルトをシリウス王子の護衛騎士として決まる数時間前、
シリウス王子は王妃の部屋でまだ目覚めないままアルベルトは総隊長と一緒に王妃の部屋を後にした。
「……総隊長、わたくしにシリウス王子様の護衛は勤まるでしょうか、勢いでお受け致しましたが今頃になり不安で御座います」
俺が小さく息をはくと総隊長が話し出した
「すまない…私も勢いでシリウス様の護衛の話しをアルベルトに任せる事にしてしまったが、まさかシリウス様があの様に泣かれるとは思ってはいなかったからな…だがお前ならシリウス様の護衛は任せてもいいと私は思った…護衛の話は決まってはいないが、覚悟はしておいてくれ」
総隊長は歩いていた足を止め俺の肩に手を置いた
「アベル様と同じように接してあげて欲しい…悪かったなアベル様の報告をする事だけだったが…私も出来る限り協力をする」
総隊長は困った顔をし、俺は「決まりましたら頑張ります」と総隊長に話しお互いため息をはきまた歩き出した。
歩く足を進めると騎士達の姿が何人か見え始めると、見慣れた騎士廊下にやって来た。騎士見習いの時でも護衛騎士になった時でも慣れ親しんだ廊下を騎士時代を思い出しながら、アルベルトは懐かしむように辺りを見回しながら歩いていた。
「アルベルト今日から暫くの間だが騎士寮に個室が空いている後で騎士の者に案内をさせるから使うといい」
「有り難う御座います、総隊長」
俺は総隊長に礼をしたとき一人の騎士が総隊長の側に来て礼をした。
「失礼します総隊長、王様が御呼びです王室に御伺いするようにとの事です」
「わかった……すまないが彼を騎士寮の個室が空いている部屋に案内を頼んでもいいか?」
「はい、わかりました。」
「アルベルト行ってくる…後に連絡をする」
「はい、わかりました総隊長」
俺は総隊長に礼をし、騎士と一緒に寮に続く…暫く黙ったまま歩いていた騎士が話し出した。
「見かけない顔だね、騎士服からすると護衛騎士だと分かるけど護衛になったばかりなのか?」
騎士が見慣れない俺の顔をジロジロ見ながら話した
「…ああ、暫く城を離れていたから、久しぶりでわからないことばかりなんだ、良かったら色々教えて貰えたら助かるが」
「そうか、いいよ俺で分かる事なら…名前言ってなかったな俺は、ハンク・ルハブルだ、ハンクと呼んでくれ第一護衛騎士を勤めている」
ハンクはニッと歯を見せて笑った
「俺はアルベルト・ホルビス以前護衛騎士を勤めていた…暫く此処に居ると思うが宜しく頼むハンク」

お互いに自己紹介が終わり俺とハンクは騎士寮に向かった

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