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第十部
七夕イベント
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「でも、いい子でいないとダメよ。
七夕の神様はちゃんと見てるんだから」
トリアがいい、
アートンは三人を連れて、
短冊コーナーに歩いていった。
「向井君は冥界から離れられないよ~」
トリアがニヤリとするのを、
向井は渋い顔で笑った。
手作り個展はアーケードの中央広場に、
数十店出店していた。
周りは七夕飾りがされ、
賑やかな印象で作られていた。
雑居ビルの前には特設ステージが作られ、
ヒーローショーが行われており、
子供達が真剣に見ていた。
ベンチは埋まっていたが、
後ろからでもステージは見られるので、
チビ達も立ち止まった。
真剣に見ている姿に、
向井達も笑うと、
「俺も子供の頃はヒーローに憧れてましたね。
これだけは時代が進んでも、
変わらないのが不思議です」
興奮して飛び跳ねてるチビを見た。
「子供の頃は誰でも、
悪から皆を守るヒーローになりたいって、
思ってるのよね。
大人になると穢れすぎてダメね」
トリアも笑った。
「悪の基準が変わるだけで、
みんな思いはヒーローなんだろう?
大人になると忖度が働くからね~」
アートンも笑うと二人を見た。
「なるほど」
向井達も笑いながら頷いた。
ヒーローショーが終わると、
向井達は安達達のブースへ向かった。
歩いてくる姿が見えたのだろう。
弥生が手を振った。
向井は中に入る前に、
アーケード全体に結界をはったので、
負が入ってくることもなく、
人々も楽しそうに買い物を楽しんでいた。
チビ達は走って行くと、
アンが向井を見て言った。
「向こうにお星様ゲームやってるから、
チビ達を連れて行ったら? 」
「お星様ゲーム? 」
トリアが聞くと、
「ゴムボールが入ったプールの中から、
お星様を探すの。
一分間で何個見つけられるかで、
景品もらえるって」
「やりたい」
「じゃあ行くか」
チビの声にアートンが言い、
向井とトリアもついていった。
見ると子供達がプールの中で、
きゃあきゃあ言いながらボール集めをしている。
三人も列に並ぶと順番を待った。
「ああやってると、
人間の子にしか見えないんだけどね」
アートンがチビを見ながら言った。
「子供は基本、人間も妖怪も犬猫も、
変わらないんじゃないですか」
向井が腕を組んでチビ達を見た。
「あの子たちは、
かなり気持ちも優しいし、
お行儀もいいと思います。
これはひいき目じゃなくてね」
「そういえば学生時代、
ベビーシッターしてたって言ってたもんね」
「まあそれもあるんですけど、
あの子たちは冥界育ちなので、
アートンさんやトリアさん達、
冥界人がきちんとされているからだと思いますよ」
向井はそういうと二人を見て微笑んだ。
七夕の神様はちゃんと見てるんだから」
トリアがいい、
アートンは三人を連れて、
短冊コーナーに歩いていった。
「向井君は冥界から離れられないよ~」
トリアがニヤリとするのを、
向井は渋い顔で笑った。
手作り個展はアーケードの中央広場に、
数十店出店していた。
周りは七夕飾りがされ、
賑やかな印象で作られていた。
雑居ビルの前には特設ステージが作られ、
ヒーローショーが行われており、
子供達が真剣に見ていた。
ベンチは埋まっていたが、
後ろからでもステージは見られるので、
チビ達も立ち止まった。
真剣に見ている姿に、
向井達も笑うと、
「俺も子供の頃はヒーローに憧れてましたね。
これだけは時代が進んでも、
変わらないのが不思議です」
興奮して飛び跳ねてるチビを見た。
「子供の頃は誰でも、
悪から皆を守るヒーローになりたいって、
思ってるのよね。
大人になると穢れすぎてダメね」
トリアも笑った。
「悪の基準が変わるだけで、
みんな思いはヒーローなんだろう?
大人になると忖度が働くからね~」
アートンも笑うと二人を見た。
「なるほど」
向井達も笑いながら頷いた。
ヒーローショーが終わると、
向井達は安達達のブースへ向かった。
歩いてくる姿が見えたのだろう。
弥生が手を振った。
向井は中に入る前に、
アーケード全体に結界をはったので、
負が入ってくることもなく、
人々も楽しそうに買い物を楽しんでいた。
チビ達は走って行くと、
アンが向井を見て言った。
「向こうにお星様ゲームやってるから、
チビ達を連れて行ったら? 」
「お星様ゲーム? 」
トリアが聞くと、
「ゴムボールが入ったプールの中から、
お星様を探すの。
一分間で何個見つけられるかで、
景品もらえるって」
「やりたい」
「じゃあ行くか」
チビの声にアートンが言い、
向井とトリアもついていった。
見ると子供達がプールの中で、
きゃあきゃあ言いながらボール集めをしている。
三人も列に並ぶと順番を待った。
「ああやってると、
人間の子にしか見えないんだけどね」
アートンがチビを見ながら言った。
「子供は基本、人間も妖怪も犬猫も、
変わらないんじゃないですか」
向井が腕を組んでチビ達を見た。
「あの子たちは、
かなり気持ちも優しいし、
お行儀もいいと思います。
これはひいき目じゃなくてね」
「そういえば学生時代、
ベビーシッターしてたって言ってたもんね」
「まあそれもあるんですけど、
あの子たちは冥界育ちなので、
アートンさんやトリアさん達、
冥界人がきちんとされているからだと思いますよ」
向井はそういうと二人を見て微笑んだ。
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