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第十部
虎獅狼は幾つ?
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向井達も洗面所に行って戻ってくると、
妖鬼の姿があった。
牧野が、
「ねえ、死神課の入り口の所にも、
小さな手洗い場を作ってよ」
と妖鬼に言った。
「なんで? キッチンも洗面所も、
トレーニングルームにだってあるだろ」
「そうなんだけどさ。
帰ってすぐに手洗いして入ってこれたら、
楽じゃん」
「横着もんだな~」
そんな二人の会話を聞きながら、
「俺達や死神は病気の問題はないですけど、
チビはまだウィルスには弱いから、
玄関横の手洗いは合理的ではあるかな? 」
向井はキッチンに行くと、
「皆さんは珈琲でいいですか? 」
とカップを並べた。
トリアとシェデムもやってくると手伝う。
「な? 向井もそういってんじゃん」
牧野はランチボックスの蓋を開けて、
妖鬼を見た。
「まあ、俺達は大人だが、
こいつらはまだ赤ん坊みたいなもんだからな。
冥界暮らしだし、菌の免疫は少ないかもな」
虎獅狼が弥生とアンにエプロンを着せられ、
パンを食べている姿を見て言った。
「私から見たら、
虎獅狼達だって年は取っていますが、
子供のようなものですよ」
冥王が笑った。
「失礼な」
虎獅狼がむすっとした。
「ねえ? 虎獅狼達は幾つなの? 」
安達が不思議そうに聞いた。
「はて? 歳など考えたことはないな。
お前たちと会ったのだって、
つい先日の事だろう?
思い出すのは………
少し前の戦国の世か? 」
「そうね~百年くらい前? 」
「百年がどのくらいかわからん」
虎獅狼達の話に、
「それはもう、六百年近く前の話ですね」
向井が珈琲をテーブルに置きながら話した。
「六百年………六百年………? ふむ」
虎獅狼が首を傾げた。
「君達は毎日元気に楽しく過ごせれば、
それが一番なので、それでいいんですよ」
冥王が笑った。
「次はポップアップストアだから、
冥王はまた作らなきゃなりませんよ」
向井が言うと、
「そうよ。今はあのお守りが一番の売れ筋なんだから。
今度は冥王が寝る暇を惜しんで作らないとね~」
トリアがケラケラと笑った。
ディッセとシェデムが、
ポップアップストアに向けて動き出した。
既に口コミで話題になっていることもあり、
ショップのHPにも問い合わせがあった。
黒谷の「ディオ&ディオ・キッチン」での、
出店になっているので、
冥界はコラボとして参加する。
「三日間もやって人来る? 」
黒谷も一緒に見て回りながら言った。
「これはプロモーションだからね。
既にファンはいるし、
そのファンに向けて、
外部に宣伝してくれたら、
ガチャができるという特典を付ける。
ガチャの景品は陽だまりお茶をすする妖怪・神様」
ディッセはそういうと、
試作の小さなレジン人形を見せた。
妖鬼の姿があった。
牧野が、
「ねえ、死神課の入り口の所にも、
小さな手洗い場を作ってよ」
と妖鬼に言った。
「なんで? キッチンも洗面所も、
トレーニングルームにだってあるだろ」
「そうなんだけどさ。
帰ってすぐに手洗いして入ってこれたら、
楽じゃん」
「横着もんだな~」
そんな二人の会話を聞きながら、
「俺達や死神は病気の問題はないですけど、
チビはまだウィルスには弱いから、
玄関横の手洗いは合理的ではあるかな? 」
向井はキッチンに行くと、
「皆さんは珈琲でいいですか? 」
とカップを並べた。
トリアとシェデムもやってくると手伝う。
「な? 向井もそういってんじゃん」
牧野はランチボックスの蓋を開けて、
妖鬼を見た。
「まあ、俺達は大人だが、
こいつらはまだ赤ん坊みたいなもんだからな。
冥界暮らしだし、菌の免疫は少ないかもな」
虎獅狼が弥生とアンにエプロンを着せられ、
パンを食べている姿を見て言った。
「私から見たら、
虎獅狼達だって年は取っていますが、
子供のようなものですよ」
冥王が笑った。
「失礼な」
虎獅狼がむすっとした。
「ねえ? 虎獅狼達は幾つなの? 」
安達が不思議そうに聞いた。
「はて? 歳など考えたことはないな。
お前たちと会ったのだって、
つい先日の事だろう?
思い出すのは………
少し前の戦国の世か? 」
「そうね~百年くらい前? 」
「百年がどのくらいかわからん」
虎獅狼達の話に、
「それはもう、六百年近く前の話ですね」
向井が珈琲をテーブルに置きながら話した。
「六百年………六百年………? ふむ」
虎獅狼が首を傾げた。
「君達は毎日元気に楽しく過ごせれば、
それが一番なので、それでいいんですよ」
冥王が笑った。
「次はポップアップストアだから、
冥王はまた作らなきゃなりませんよ」
向井が言うと、
「そうよ。今はあのお守りが一番の売れ筋なんだから。
今度は冥王が寝る暇を惜しんで作らないとね~」
トリアがケラケラと笑った。
ディッセとシェデムが、
ポップアップストアに向けて動き出した。
既に口コミで話題になっていることもあり、
ショップのHPにも問い合わせがあった。
黒谷の「ディオ&ディオ・キッチン」での、
出店になっているので、
冥界はコラボとして参加する。
「三日間もやって人来る? 」
黒谷も一緒に見て回りながら言った。
「これはプロモーションだからね。
既にファンはいるし、
そのファンに向けて、
外部に宣伝してくれたら、
ガチャができるという特典を付ける。
ガチャの景品は陽だまりお茶をすする妖怪・神様」
ディッセはそういうと、
試作の小さなレジン人形を見せた。
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