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第七部

悪霊ハンター試写

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そんな様子を見ながらオクトが言った。

「妖怪と言えども冥界暮らしだからさ。

人間の子供と反抗の仕方も似てるんだよね。

毎朝着るもの一つとっても、

鏡の前であーだのこーだのやってるよ」

「それで、すっぽんぽん事件か」

新田が言い、向井も笑った。

カップにコーヒーを入れると、

三人はトレイを持って運んでいった。

「恐竜はどうだった? 」

ティンが聞くと、

「凄かったよ。本物かと思ったもん。

三鬼と安達は怖がってたけどね~」

牧野は笑いながら卵に入ったクッキーを取り出し、

口に入れた。

「別に怖くなかったよ。ちょっとびっくりしただけ」

安達がムッとして牧野を睨んだ。

「そんなに凄かったんだ」

エナトが恐竜チョコを食べながら言う。

「すっげ~デカいの。それがさ~目の前まで来て、

口開けて鳴いたり、しゃべったりするの」

牧野が手を広げて説明する。

「へえ~」

新田も珈琲を飲みながら笑って聞いていた。

「仕事が溜まってなければ、俺も見たかったな」

そんな話をしていると、

セイが思い出したようにカメラを持ってきた。

「編集が終わったから、

この前の悪霊ハンター勇者編見てみない? 」

と大画面に繫げてセットした。

「ほお~この前の勇者牧野が、

出来上がったんですね」

冥王も恐竜最中を食べながら楽しそうに言った。

「なに? 勇者牧野って」

安達が聞く。

「この前ね、悪霊退治に出た時に、

冥王が撮影してきてっていうから、

映像にしたんだよ」

セイはそういうと再生をした。

ドキュメンタリーのような感じで物語が進み、

牧野の後ろにはイケメン従者、

新田とティンとセーズが控えている。

向井が彼らの前に立つと、

霊玉を剣に変え、

それを牧野に手渡した。

「カッコイイ………」

安達が夢中になって画面に前のめりになる。

字幕でセリフが入り、

『魔物を封印する剣です。

勇者様にお渡しいたします。

どうか魔王を滅ぼしてください』

「魔王というのが、

なんか私をやっつけようとしているみたいで、

ちょっと嫌ですけど………………」

冥王がぼやきながらセイを見る。

「もう、うるさいな~

この後いいシーンなんですから」

セイが言ったところで、

牧野が剣に弾き飛ばされる場面が映し出された。

「えっ? 」

フェムトンが驚き、

「特撮みたい」

弥生も口に手を当て笑う。

冥王も、

「なんで飛ばされたの? で、なんで佐久間君は避けたの」

と言った。

「佐久間さんは自ら怪我をしないように、

危険を察知したんだよ」

オクトが言い、皆が笑った。

そして登場したのが真紀子だ。

「おや? 真紀子さんじゃないですか」

冥王がビックリした顔で笑った。
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