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第六部
式神課
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「これって、ずっとここに置くの? 」
三鬼が聞いた。
「お雛祭りが終わったら来年まで、
保管室でお人形さん達には眠ってもらうの」
エハが笑顔で説明した。
「綺麗なのに何でじゃ」
「呉葉とこんがお嫁さんになれるように、
お雛様はしまっておかないといけないの」
「お嫁さん? 」
二人は顔を見合わせてきゃあきゃあ騒ぐ。
「女の子だね~」
アートンがギャラリーに入ってくると笑った。
「でも、うちの女の子はお雛様関係ないね。
みんな独身だから」
「失礼ね」
エハがムッとするとカトルセがケラケラ笑った。
アートンは向井の横に立つと、
「あの霊はカウンセリングしてから、
再生か派遣か決めるそうだよ」
「そうですか」
向井が頷いたところに冥王がやってきた。
「という事で、こういう案件に向けて、
式神課を増やしました」
「式神課? 」
唐突な発言に、
向井とアートンが聞き返す。
「そうです。
式神使いのエハとヴァン。
霊銃使いの新田君と真紀子さんは、
ヘルプハンターなので、
兼業で登録されます。
そしてその課の大ボスは………」
「大ボスなんてラスボスみたいですね」
向井が笑うと、
「向井君、君ですよ」
「えっ? 」
向井が目を見開いて冥王を見た。
「だって、派遣の仕事も少なくなって、
悪霊退治してるでしょ。
兼業で大ボスになれるんですよ。
大出世~♪」
「だったら平のままでいいです」
「いいじゃないですか。
陰陽師仕事人なんてカッコいいです。
それなのにお金にもなって一石二鳥~♪」
向井の話も聞かずに一人浮かれている冥王に、
「私、その話初耳ですけど? 」
エハが驚いて言った。
「えっと、これから話そうと思ってました」
「ヴァンは知ってるの? 」
エハが聞くと、
「………これから話します」
「じゃあ、新田君と真紀子さんも知らないんだ」
「それもこれから言います」
アートンはやれやれと言った感じに、
大きなため息をつくと、
「貧乏に慣れていない冥王の為に、
僕たちは朝から働かされてるのに、
冥王はのんきでいいですね」
と言った。
「私だって色々忙しいんですよ」
冥王はツーンと横を向くと、
「そうだ。黒谷君のお弁当の方はどうでしたか? 」
「一応、チビ達にはお子様ランチ風の、
お雛様弁当にするって言ってました」
「お雛様のお弁当? 」
三鬼がトコトコやってくると、
大人達を見上げた。
「もうすぐ桃の節句ですからね。
お雛様も飾ったし、
お弁当を食べて、
雛祭りをしましょう」
冥王が笑顔で話した。
「雛祭りとはなんじゃ? 」
呉葉が聞く。
「女の子のお祭りです。
呉葉とこんが元気でいられますようにと、
お祝いするんです」
向井がほほ笑んだ。
「僕は? 男だよ」
「三鬼は端午の節句だから、
もう少し後になりますね。
男の子のお祭りがありますよ」
「お雛様は女の子のお祭りですけど、
みんなでお祝いして、
呉葉もこんも三鬼も特別なお着物で、
パーティーです」
「パーティー? いつ? 」
こんが嬉しそうに飛び跳ねた。
「あと何日かしたらね」
向井がチビ達の顔を屈んで覗くと笑った。
「楽しみですね~」
うんうんと頷き騒ぐチビ達に、
大人達も笑顔になった。
三鬼が聞いた。
「お雛祭りが終わったら来年まで、
保管室でお人形さん達には眠ってもらうの」
エハが笑顔で説明した。
「綺麗なのに何でじゃ」
「呉葉とこんがお嫁さんになれるように、
お雛様はしまっておかないといけないの」
「お嫁さん? 」
二人は顔を見合わせてきゃあきゃあ騒ぐ。
「女の子だね~」
アートンがギャラリーに入ってくると笑った。
「でも、うちの女の子はお雛様関係ないね。
みんな独身だから」
「失礼ね」
エハがムッとするとカトルセがケラケラ笑った。
アートンは向井の横に立つと、
「あの霊はカウンセリングしてから、
再生か派遣か決めるそうだよ」
「そうですか」
向井が頷いたところに冥王がやってきた。
「という事で、こういう案件に向けて、
式神課を増やしました」
「式神課? 」
唐突な発言に、
向井とアートンが聞き返す。
「そうです。
式神使いのエハとヴァン。
霊銃使いの新田君と真紀子さんは、
ヘルプハンターなので、
兼業で登録されます。
そしてその課の大ボスは………」
「大ボスなんてラスボスみたいですね」
向井が笑うと、
「向井君、君ですよ」
「えっ? 」
向井が目を見開いて冥王を見た。
「だって、派遣の仕事も少なくなって、
悪霊退治してるでしょ。
兼業で大ボスになれるんですよ。
大出世~♪」
「だったら平のままでいいです」
「いいじゃないですか。
陰陽師仕事人なんてカッコいいです。
それなのにお金にもなって一石二鳥~♪」
向井の話も聞かずに一人浮かれている冥王に、
「私、その話初耳ですけど? 」
エハが驚いて言った。
「えっと、これから話そうと思ってました」
「ヴァンは知ってるの? 」
エハが聞くと、
「………これから話します」
「じゃあ、新田君と真紀子さんも知らないんだ」
「それもこれから言います」
アートンはやれやれと言った感じに、
大きなため息をつくと、
「貧乏に慣れていない冥王の為に、
僕たちは朝から働かされてるのに、
冥王はのんきでいいですね」
と言った。
「私だって色々忙しいんですよ」
冥王はツーンと横を向くと、
「そうだ。黒谷君のお弁当の方はどうでしたか? 」
「一応、チビ達にはお子様ランチ風の、
お雛様弁当にするって言ってました」
「お雛様のお弁当? 」
三鬼がトコトコやってくると、
大人達を見上げた。
「もうすぐ桃の節句ですからね。
お雛様も飾ったし、
お弁当を食べて、
雛祭りをしましょう」
冥王が笑顔で話した。
「雛祭りとはなんじゃ? 」
呉葉が聞く。
「女の子のお祭りです。
呉葉とこんが元気でいられますようにと、
お祝いするんです」
向井がほほ笑んだ。
「僕は? 男だよ」
「三鬼は端午の節句だから、
もう少し後になりますね。
男の子のお祭りがありますよ」
「お雛様は女の子のお祭りですけど、
みんなでお祝いして、
呉葉もこんも三鬼も特別なお着物で、
パーティーです」
「パーティー? いつ? 」
こんが嬉しそうに飛び跳ねた。
「あと何日かしたらね」
向井がチビ達の顔を屈んで覗くと笑った。
「楽しみですね~」
うんうんと頷き騒ぐチビ達に、
大人達も笑顔になった。
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