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第十三部
クリアファイルを狙うもの
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「これはフルーツが乗っているんですね」
源じいが店員に話しかけると、
「甘いのが得意じゃない方には、
ブリュッセルワッフルは喜ばれますね」
「では、もう一つはこちらにして、
食べ比べしましょう」
源じいも楽しそうに、
クランベリーなどが乗ったものを選んだ。
「俺もこれがいいな」
「私も」
新田やシェデムも真剣に見ながら言う姿に、
店員も笑顔で、
「個数はどうします? 」
と向井に聞いた。
「苺とチョコとキャラメルと…メープル、くるみを、
それぞれ八個ずつと、
ブリュッセルのベリー系を六個と、
バナナとキウイを六個入れてもらえますか」
「はい。
生クリームは別添えでお入れしますので、
かけて召し上がってくださいね」
店員が箱に詰めている間に、
チビ達がウトウトし始めたので、
向井達が抱き上げた。
「安達君はワッフル持てますか? 」
「これくらい持てるよ」
ムッとして言う姿に店員は笑うと、
箱の入った袋を渡し、
シェデムと分けて持つと店を出た。
「じゃあ、安達君にゲートを開けてもらって、
冥界に戻るか」
「究鬼にも早く、
どこからでも自由に行き来できる、
冥界ゲートの道具を開発して欲しい所ね」
呉葉を抱きかかえる妖鬼に、
シェデムはそういうと、
彼らは冥界へと帰っていった。
冥界に帰ると、
不貞腐れた牧野と冥王がやってきた。
「ずっとブーブー文句言ってましたよ」
セイが式神課のカウンターで、
笑いながら話した。
「どこ行ってたんだよ。
目が覚めたらいねぇんだもん」
「私も休憩室に行ったら誰もいなくて、
驚きました。ね~」
牧野と冥王は文句を言いながら、
顔を見合わせた。
「あっ、ファミレス行ってきたんですね。
はい、下さい」
冥王が安達が持っているクリアファイルを見て、
目を輝かせて手を出した。
「チビ達をだしにして、
欲しいものを手にしようとは、
冥王は姑息な大人ですね」
向井は笑うとクリアファイルを渡した。
「えっ? 何これ。俺も欲しい」
牧野が向井を見るので、
「冥王と牧野君の分は、俺と源じいからですからね」
とクリアファイルを渡した。
「俺達は自分で使うからあげませんよ~」
新田と妖鬼が笑いながら言う。
「シェデムも使うの? 」
セイが欲しそうに見てるので、
「仕方がないな~
はい、あげる」
と言って渡すと笑った。
「ありがとう~」
セイが嬉しそうにカウンターから出てきた。
「チビ達は寝ちゃったんですね」
向井達に抱かれてぐっすりな姿に、
冥王が笑った。
「そうだ。ワッフル買ってきたよ」
安達が言うと、
「おっ、食べようぜ~」
と一緒に休憩室に歩いていった。
その姿を見ながら向井が冥王を見る。
「牧野君はずいぶんすっきりしたみたいですね」
「毒素が抜けてるのかな? 」
妖鬼も笑った。
源じいが店員に話しかけると、
「甘いのが得意じゃない方には、
ブリュッセルワッフルは喜ばれますね」
「では、もう一つはこちらにして、
食べ比べしましょう」
源じいも楽しそうに、
クランベリーなどが乗ったものを選んだ。
「俺もこれがいいな」
「私も」
新田やシェデムも真剣に見ながら言う姿に、
店員も笑顔で、
「個数はどうします? 」
と向井に聞いた。
「苺とチョコとキャラメルと…メープル、くるみを、
それぞれ八個ずつと、
ブリュッセルのベリー系を六個と、
バナナとキウイを六個入れてもらえますか」
「はい。
生クリームは別添えでお入れしますので、
かけて召し上がってくださいね」
店員が箱に詰めている間に、
チビ達がウトウトし始めたので、
向井達が抱き上げた。
「安達君はワッフル持てますか? 」
「これくらい持てるよ」
ムッとして言う姿に店員は笑うと、
箱の入った袋を渡し、
シェデムと分けて持つと店を出た。
「じゃあ、安達君にゲートを開けてもらって、
冥界に戻るか」
「究鬼にも早く、
どこからでも自由に行き来できる、
冥界ゲートの道具を開発して欲しい所ね」
呉葉を抱きかかえる妖鬼に、
シェデムはそういうと、
彼らは冥界へと帰っていった。
冥界に帰ると、
不貞腐れた牧野と冥王がやってきた。
「ずっとブーブー文句言ってましたよ」
セイが式神課のカウンターで、
笑いながら話した。
「どこ行ってたんだよ。
目が覚めたらいねぇんだもん」
「私も休憩室に行ったら誰もいなくて、
驚きました。ね~」
牧野と冥王は文句を言いながら、
顔を見合わせた。
「あっ、ファミレス行ってきたんですね。
はい、下さい」
冥王が安達が持っているクリアファイルを見て、
目を輝かせて手を出した。
「チビ達をだしにして、
欲しいものを手にしようとは、
冥王は姑息な大人ですね」
向井は笑うとクリアファイルを渡した。
「えっ? 何これ。俺も欲しい」
牧野が向井を見るので、
「冥王と牧野君の分は、俺と源じいからですからね」
とクリアファイルを渡した。
「俺達は自分で使うからあげませんよ~」
新田と妖鬼が笑いながら言う。
「シェデムも使うの? 」
セイが欲しそうに見てるので、
「仕方がないな~
はい、あげる」
と言って渡すと笑った。
「ありがとう~」
セイが嬉しそうにカウンターから出てきた。
「チビ達は寝ちゃったんですね」
向井達に抱かれてぐっすりな姿に、
冥王が笑った。
「そうだ。ワッフル買ってきたよ」
安達が言うと、
「おっ、食べようぜ~」
と一緒に休憩室に歩いていった。
その姿を見ながら向井が冥王を見る。
「牧野君はずいぶんすっきりしたみたいですね」
「毒素が抜けてるのかな? 」
妖鬼も笑った。
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