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第十七部
派遣霊 河原
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「この果実はケーキにするんですか? 」
「どうしようか悩んでるの。
これ、向井さんも一粒食べてみて」
優香にいわれるままに一粒口に入れた。
「!! これはまた蜜実と違って、
甘酸っぱくて香りは甘さが漂って、
何とも言えない美味しさですね」
「でしょう~」
河原が笑顔で向井を見た。
「私はシフォンみたいな、
ふんわりしたケーキで食べたいんだよね~」
河原が言うのを笑いながら聞いていたセーズが、
「これ肉と合わせても美味しいと思うけど、
河原さん達が美味しく食べるには、
スイーツが一番だからね」
と向井を見た。
「そうですね。この間は蜜実のソフトクリームが、
評判がよかったじゃないですか。
その時に安達君がプリンかブランマンジェ? でも、
食べてみたいって言ってたんですよね」
「ブランマンジェか…」
優香が考え込むように顎に手を置いた。
「ブランマンジェって何? 」
河原とセーズが同時に聞いた。
「ん? 」
優香が二人を見ると、
「基本は砂糖、牛乳、アーモンドのスイーツなんだけどね。
確かにこのフルーツだとソースにしたら合うかもね」
そう説明した。
「でも、私はケーキが食べたい~」
河原がカウンターに頬杖をついた。
「そうか。河原さんは、
ふんわりしたケーキ食べたいんだもんね」
優香の言葉にうんうんと首を振る。
「量もあるし、この果実を入れたシフォンに、
果実を入れたクリームをトッピングしようか」
優香が言った。
「それ美味しそう~」
河原がいい、セーズと顔を見合わせ笑った。
「それより河原さんは、
執筆の方は進んでるんですか? 」
向井が聞くと、
「イベント用の五巻はもう出来てるし、
未完の長編は十四巻の原稿をフンフに渡しておいた。
アートンとエナトが続きは? ってうるさくてさ。
そんなに書けないっての」
河原がむくれた。
「新作を書いてるのに、
また新しい作品を冥王と作ってるでしょう。
だから続きが書けないんじゃないですか? 」
「なに? 冥王とこそこそ、
図書室でやってると思ったら、
新たな作品を書いてるの? 」
優香が驚くように声をあげた。
「だってさ。新しいのが作りたくなって書いてたら、
冥王がこうして欲しい、ああして欲しいって、
茶々入れてくるから、
だったら一緒に作ったほうが早いじゃん」
「冥王はどうしようもないなぁ~」
「だよね~私は悪くないよね~」
セーズの言葉に河原は頷くと、
向井を見た。
「まぁ二人が楽しいならいいですけど、
冥界には続きを楽しみにしているファンもいますから、
ちゃんと書いてください」
「OK~」
河原が言うと優香たちも一緒になって笑った。
「どうしようか悩んでるの。
これ、向井さんも一粒食べてみて」
優香にいわれるままに一粒口に入れた。
「!! これはまた蜜実と違って、
甘酸っぱくて香りは甘さが漂って、
何とも言えない美味しさですね」
「でしょう~」
河原が笑顔で向井を見た。
「私はシフォンみたいな、
ふんわりしたケーキで食べたいんだよね~」
河原が言うのを笑いながら聞いていたセーズが、
「これ肉と合わせても美味しいと思うけど、
河原さん達が美味しく食べるには、
スイーツが一番だからね」
と向井を見た。
「そうですね。この間は蜜実のソフトクリームが、
評判がよかったじゃないですか。
その時に安達君がプリンかブランマンジェ? でも、
食べてみたいって言ってたんですよね」
「ブランマンジェか…」
優香が考え込むように顎に手を置いた。
「ブランマンジェって何? 」
河原とセーズが同時に聞いた。
「ん? 」
優香が二人を見ると、
「基本は砂糖、牛乳、アーモンドのスイーツなんだけどね。
確かにこのフルーツだとソースにしたら合うかもね」
そう説明した。
「でも、私はケーキが食べたい~」
河原がカウンターに頬杖をついた。
「そうか。河原さんは、
ふんわりしたケーキ食べたいんだもんね」
優香の言葉にうんうんと首を振る。
「量もあるし、この果実を入れたシフォンに、
果実を入れたクリームをトッピングしようか」
優香が言った。
「それ美味しそう~」
河原がいい、セーズと顔を見合わせ笑った。
「それより河原さんは、
執筆の方は進んでるんですか? 」
向井が聞くと、
「イベント用の五巻はもう出来てるし、
未完の長編は十四巻の原稿をフンフに渡しておいた。
アートンとエナトが続きは? ってうるさくてさ。
そんなに書けないっての」
河原がむくれた。
「新作を書いてるのに、
また新しい作品を冥王と作ってるでしょう。
だから続きが書けないんじゃないですか? 」
「なに? 冥王とこそこそ、
図書室でやってると思ったら、
新たな作品を書いてるの? 」
優香が驚くように声をあげた。
「だってさ。新しいのが作りたくなって書いてたら、
冥王がこうして欲しい、ああして欲しいって、
茶々入れてくるから、
だったら一緒に作ったほうが早いじゃん」
「冥王はどうしようもないなぁ~」
「だよね~私は悪くないよね~」
セーズの言葉に河原は頷くと、
向井を見た。
「まぁ二人が楽しいならいいですけど、
冥界には続きを楽しみにしているファンもいますから、
ちゃんと書いてください」
「OK~」
河原が言うと優香たちも一緒になって笑った。
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