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番外編 冥界の逆襲

コンテストの打ち上げ

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今回も映像コンテストは大盛り上がりのなか、

幕を閉じた。

千鬼の言う通り、

「もう、弥生ちゃん可愛すぎだよ~

あの衣装で悪霊やっつけてる姿はもう神だよね。

文句なしで俺の中では一位! 」

通信を片付けに来ていた向井は、

黒谷の楽しそうな話を笑いながら聞いていた。

「黒谷君の一票のお陰で、

真紀子さんのチームに勝てました」

「真紀子さんの召喚魔法のハンターは、

ちびちゃん達が大喜びしてたもんね」

「安達君も夢中になって見てたので、

真紀子さんにやられたって感じです。

冥王も虎獅狼達も、

あぁいう物語大好きでしょう」

「確かに」

黒谷も笑うと珈琲を飲んだ。

「そうだ。これ、今日の夕食はおでんだったので、

セーズさんに保温機ごと渡されました。

夕食まだでしょう? 

一緒にビールで食べませんか? 」

「いいね~」

テーブルに保温機を置くと、

「昼の炊き込みご飯も残ってるから、

それも食べちゃおう」

黒谷がおにぎりにした五目御飯を、

キッチンから運んできた。

すると、

「ほら~やっぱりここにいた」

牧野と安達、アートンとディッセがやってきた。

「牧野君がうるさいから、

僕達も一緒に来た」

アートンは笑うと、

「これ、セーズが牧野君も行くならって、

味噌炒めの春雨とかに玉と揚げなすの煮浸し」

ディッセと持ってきた惣菜をそのままテーブルに置いた。

「おっ、豪勢~」

黒谷は笑うと、

「牧野君達も食べないで来たんだ」

とビールとコーラを持ってきた。

「一位をとれなかったから、

面白くなくてこっちに来たんだよな」

「それと安達君の必殺技に負けたからね」

ディッセとアートンは笑うと、

むくれる牧野を見ながらビールのプルトップを開けた。

「いいじゃん。三位だったんだから。

俺なんか田所さんの無茶ぶりで、

結果最下位だったんだからさ」

その声に、

「えっ? 」

突然現れた妖鬼に向井達が驚いた。

「なに? こっち来たの? 」

アートンが笑う。

「セーズも片付けたら来るってさ。

もうみんな酔いつぶれてんのよ」

妖鬼が笑って説明してると、

セーズが飛んできた。

「これ、余りの材料で海苔巻き作ってきた。

牧野君の腹には全然足りないでしょ」

そういうと大皿を置く。

「たまには男同士で飲むのもいいじゃん」

妖鬼は笑うとビールを開けた。

牧野と安達が美味しそうに食べる姿を見て、

「安達君はよく食べるようになったよね。

最初の頃はちょっと食が細いかなと思ったんだけど」

黒谷が笑顔で言った。

「前はあまり………美味しくない? から、

食べたくなかったけど、

今はどれも美味しいから食べるの楽しい」

安達の言葉に大人達は優しく微笑んだ。

「それに比べて、牧野君は何でもおいしそうに食べるね」

パクパク食べる牧野を見て、黒谷があきれ顔で笑った。

「これは雑食だから」

ディッセが言い、皆で笑った。

「明日は通常に店はオープンするの? 」

アートンが聞くと、

「いや、定休日だからのんびりしようと思って。

この所土日はキッチンカーだったし、

マルシェにも参加してたからね」

と黒谷はおでんを選んで皿に乗せた。

「そうだイベントね。来月に俺達出るんだけど、

黒谷君も参加する? 」

「どこでやるの? 」

黒谷が大根を食べながらディッセを見た。

「北の白の捨て地。

3DZOOがある場所の近くに公園ができてね。

そこでマルシェがあるんで参加することになったんだ。

異常気象で今年の冬は暑いくらいだろ。

だから公園でも問題ないかなと思ってさ。

チビが3DZOOに行きたがってるんで丁度いいし、

キッチンカーもOKだし、

冥界チームは大きなブースを確保してるから、

黒谷君も来るなら一緒に出来るよ」

「だったら最近人気が出てきたから、

うちのキャラグッズを売ろうかな」

黒谷が考えるようにうなずいた。
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