89 / 226
番外編 冥界
悪霊退治を終えて
しおりを挟む
向井達が冥界に戻ると、
休憩室から賑やかな声が聞こえてきた。
「牧野君だね」
エハが笑うと、
「もう、みんな戻ってきてますよ」
セイが出てきて言った。
「魔境なのに、簡単に除去できたの? 」
トリアが驚く。
「なんかね~ハイパー弥生に変身したって、
エナト達が話してたよ」
「そうなんですか? 」
向井も驚くと笑った。
「それは面白い話がきけそう」
新田もトリアと顔を見合わせ笑った。
「佐久間さん達が北支部で、
高級肉と野菜を大量にもらったんだって。
向井さん達が帰ってきたら、
焼き肉にするって用意してるよ」
セイも楽しそうに話すと、
「美味しいお肉いいね~
食べよ食べよ」
ディッセも笑顔になると、
皆で休憩室に向かった。
休憩室に入ると、
「お帰り~」
皆で鞠突きをしている姿が飛び込んできた。
見ると端のフロアでチビ達がついている。
「鞠なんて珍しい~どうしたの? 」
トリアが言うと、
「真紀子さん達が買ってきたんですよ」
冥王がわらべ歌を歌いながら、
鞠をつく様子を見ながら言った。
「今日は商店街でのお仕事だったのよ。
そこにね、鞠工房さんがあって、
綺麗な手毬を見つけたの」
そういって真紀子が手のひらサイズの、
工芸品の鞠の飾り物を見せてくれた。
「可愛い~」
エハとトリアがじっと見つめた。
「一つ一つ手作りなんですって。
で、休憩室に飾ろうと思って買ったの。
その時に作家さんが、
最近の子は鞠突きしないからって、
子供が遊ぶための天然ゴムの鞠を、
置くようになったら、
これが売れるんですって。
だから買ってきた」
真紀子が夢中になって遊ぶ、
チビ達を見て笑顔になった。
「鞠をつくのはこんと三鬼が得意みたいですね」
向井も呉葉が苦労する姿に笑いながら見た。
「もっと優しく突かなきゃ」
アンが言うと、
「やさしくすると、
ボールがつけない! 」
呉葉の苛立つ様子に大人達が苦笑する。
「遊びは得意なはずなんだけど、
鞠突きは難しいみたい」
早紀もやってくると笑った。
「それでも大分進歩してますね。
前だったら癇癪おこして、
途中で止めてたでしょ」
向井が一生懸命な呉葉に驚きながら眺めていた。
「まぁ、ハクがいるからさ。
お姉ちゃんでいたいから、
忍耐力を付けてる途中なんだよ」
オクトも笑いながら近づいてきた。
「いい事じゃん。
で、ハクは突けてるの? 」
カトルセが聞く。
「突くのは無理だけど、
両手で下に落として、
一回転してボールを受け取れるんだよ」
「えっ? そのほうが凄くない? 」
「凄いよ。だから他の三人は、
それも練習してんの」
オクトが笑いながらトリアを見た。
「呉葉と牧野は似てるよね。
ボール相手にも力いっぱいだから、
体力に振り回されてる? 」
トリアが言い、皆で笑った。
その声に気が付いたのだろう。
チビ達が向井を見て走ってきた。
休憩室から賑やかな声が聞こえてきた。
「牧野君だね」
エハが笑うと、
「もう、みんな戻ってきてますよ」
セイが出てきて言った。
「魔境なのに、簡単に除去できたの? 」
トリアが驚く。
「なんかね~ハイパー弥生に変身したって、
エナト達が話してたよ」
「そうなんですか? 」
向井も驚くと笑った。
「それは面白い話がきけそう」
新田もトリアと顔を見合わせ笑った。
「佐久間さん達が北支部で、
高級肉と野菜を大量にもらったんだって。
向井さん達が帰ってきたら、
焼き肉にするって用意してるよ」
セイも楽しそうに話すと、
「美味しいお肉いいね~
食べよ食べよ」
ディッセも笑顔になると、
皆で休憩室に向かった。
休憩室に入ると、
「お帰り~」
皆で鞠突きをしている姿が飛び込んできた。
見ると端のフロアでチビ達がついている。
「鞠なんて珍しい~どうしたの? 」
トリアが言うと、
「真紀子さん達が買ってきたんですよ」
冥王がわらべ歌を歌いながら、
鞠をつく様子を見ながら言った。
「今日は商店街でのお仕事だったのよ。
そこにね、鞠工房さんがあって、
綺麗な手毬を見つけたの」
そういって真紀子が手のひらサイズの、
工芸品の鞠の飾り物を見せてくれた。
「可愛い~」
エハとトリアがじっと見つめた。
「一つ一つ手作りなんですって。
で、休憩室に飾ろうと思って買ったの。
その時に作家さんが、
最近の子は鞠突きしないからって、
子供が遊ぶための天然ゴムの鞠を、
置くようになったら、
これが売れるんですって。
だから買ってきた」
真紀子が夢中になって遊ぶ、
チビ達を見て笑顔になった。
「鞠をつくのはこんと三鬼が得意みたいですね」
向井も呉葉が苦労する姿に笑いながら見た。
「もっと優しく突かなきゃ」
アンが言うと、
「やさしくすると、
ボールがつけない! 」
呉葉の苛立つ様子に大人達が苦笑する。
「遊びは得意なはずなんだけど、
鞠突きは難しいみたい」
早紀もやってくると笑った。
「それでも大分進歩してますね。
前だったら癇癪おこして、
途中で止めてたでしょ」
向井が一生懸命な呉葉に驚きながら眺めていた。
「まぁ、ハクがいるからさ。
お姉ちゃんでいたいから、
忍耐力を付けてる途中なんだよ」
オクトも笑いながら近づいてきた。
「いい事じゃん。
で、ハクは突けてるの? 」
カトルセが聞く。
「突くのは無理だけど、
両手で下に落として、
一回転してボールを受け取れるんだよ」
「えっ? そのほうが凄くない? 」
「凄いよ。だから他の三人は、
それも練習してんの」
オクトが笑いながらトリアを見た。
「呉葉と牧野は似てるよね。
ボール相手にも力いっぱいだから、
体力に振り回されてる? 」
トリアが言い、皆で笑った。
その声に気が付いたのだろう。
チビ達が向井を見て走ってきた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
独り日和 ―春夏秋冬―
八雲翔
ライト文芸
主人公は櫻野冬という老女。
彼を取り巻く人と犬と猫の日常を書いたストーリーです。
仕事を探す四十代女性。
子供を一人で育てている未亡人。
元ヤクザ。
冬とひょんなことでの出会いから、
繋がる物語です。
春夏秋冬。
数ヶ月の出会いが一生の家族になる。
そんな冬と彼女を取り巻く人たちを見守ってください。
*この物語はフィクションです。
実在の人物や団体、地名などとは一切関係ありません。
八雲翔
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
やさしいキスの見つけ方
神室さち
恋愛
諸々の事情から、天涯孤独の高校一年生、完璧な優等生である渡辺夏清(わたなべかすみ)は日々の糧を得るために年齢を偽って某所風俗店でバイトをしながら暮らしていた。
そこへ、現れたのは、天敵に近い存在の数学教師にしてクラス担任、井名里礼良(いなりあきら)。
辞めろ辞めないの押し問答の末に、井名里が持ち出した賭けとは?果たして夏清は平穏な日常を取り戻すことができるのか!?
何て言ってても、どこかにある幸せの結末を求めて突っ走ります。
こちらは2001年初出の自サイトに掲載していた小説です。完結済み。サイト閉鎖に伴い移行。若干の加筆修正は入りますがほぼそのままにしようと思っています。20年近く前に書いた作品なのでいろいろ文明の利器が古かったり常識が若干、今と異なったりしています。
20年くらい前の女子高生はこんな感じだったのかー くらいの視点で見ていただければ幸いです。今はこんなの通用しない! と思われる点も多々あるとは思いますが、大筋の変更はしない予定です。
フィクションなので。
多少不愉快な表現等ありますが、ネタバレになる事前の注意は行いません。この表現ついていけない…と思ったらそっとタグを閉じていただけると幸いです。
当時、だいぶ未来の話として書いていた部分がすでに現代なんで…そのあたりはもしかしたら現代に即した感じになるかもしれない。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタの村に招かれて勇気をもらうお話
Akitoです。
ライト文芸
「どうすれば友達ができるでしょうか……?」
12月23日の放課後、日直として学級日誌を書いていた山梨あかりはサンタへの切なる願いを無意識に日誌へ書きとめてしまう。
直後、チャイムの音が鳴り、我に返ったあかりは急いで日誌を書き直し日直の役目を終える。
日誌を提出して自宅へと帰ったあかりは、ベッドの上にプレゼントの箱が置かれていることに気がついて……。
◇◇◇
友達のいない寂しい学生生活を送る女子高生の山梨あかりが、クリスマスの日にサンタクロースの村に招待され、勇気を受け取る物語です。
クリスマスの暇つぶしにでもどうぞ。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる