僕が悪魔に!?

百鬼夜行

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第2話!

今日は月が綺麗ですね(深い意味はねぇ)

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 六魔将会議の後、自分の部屋に戻ると1枚の手紙が置いてあった。差出人は書かれていない。筆跡も見覚えがなかった。



「なんだこれ?<親愛なる王>?なんのこっちゃ………」

「ラブレターじゃね?」

「うおわっ!?なんだよビックリさせるなよ!」

 自分の肩から【ヨシアキ】が顔を覗かせていた。いつの間に背後にいたのだろうか。

「そんなことより、開けてみたらどうだ?お前宛に届いてるんだし開けてみようぜ」

「わかったわかった」

 手紙を開くとそこに描かれていたのは……

〖親愛なる魔王様へ
    たくさんのプリンを用意して
    すきな果物
    ケーキと
    テーブルセットを用意して待っていてください。近々必ず会いに行きます!〗

 「「??」」

「強請り様が凄いな……」

「途中から文が変わって行ったことに驚きを隠せないな」

「いつ来るかもわからない、まともに信じろという方が馬鹿馬鹿しい。破り捨てるか……」

「でもよぉ……何かしらの意思があることも間違いじゃなさそうだぜ、ここ見てみろよ………」

 【ヨシアキ】が指をさしていた場所を見るするとそこに書いてあったのは………

 【た】くさんのプリン
 【す】きな果物
 【ケ】ーキと
 【テ】ーブルセット

「たすけて……だと?」

「要するにそういう事だ、監視の目をくぐり抜ける為にこんな回りくどい文面を作ることで精一杯だったんだろうな、それだけ辛い目にあっていると言っても過言じゃない。むしろそれ以上かもしれんな……
この子だけじゃなくて家族ごと捕まっている可能性もある。どうやってこの城に手紙を届けたかは知らねぇがな」

「どこにいるかもわからないと来ればどうしようもない………どうするべきか」

「ひとつだけ手がかりがあるぜ」

「どこにだ」

「その封筒の裏を炙って見てみるとわかるぜ、この手の技術を知ってるやつなんてそうそういないだろうに……」

 細かいことは気にせず暖炉の火で手紙を炙っていく。すると、だんだんと文字が浮かび上がってきた。

「【テルマ】…………なんだこれ。ヨシアキ知ってるか?」

「勿論だとも、大雑把に言うと北部の都市のひとつの区画を占める町だ。それなりに発展していてでかい街なんだが………」

【ヨシアキ】の表情が曇る。

「半年前くらいの任務で特務として調べているうちにタブーを知っちまったらしくてよ……」

「どういう事だ?」

「現代の言葉で通用するだろう【過剰労働】だ。オマケに、奴隷を扱っている上にそれを使役しているのは同じ悪魔だ。」

「人間の世界でも奴隷制度なんかはあったんだからそう珍しいことじゃないだろ?」

「そういう事じゃねぇんだよ。さっきも言ったろ?タブーにぶち当たったって。そのタブーの中身が、使使……」

「なに……!?」


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