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2章 ゴブリン共の脅威から防衛せよ!
4度目の王都
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これで王都に行くのも4度目か、2週間何もしないとはいえ、村で過ごして、何かないかと周りを注意深く観察はしていた。
その結果、親父との意見の一致で、此度は村が主ではなく王都が主なのだという話となり、こうしてまたやってきたのだが、ナイアとペコラは、俺にベッタリ、リーシアは、後ろから抱きついてきて、ナイアとペコラから助けようとするので、とにかく動きにくい。
なんで、こうなったのは、親父の言葉である。
「トモカズ、何を悩んでおる?」
「また王都に行くとしてもナイアとペコラにまた奴隷の首輪を付けるのは忍びなくてさ。何か手はないか考えてるんだけど思いつかなくてさ」
親父は考えるそぶりをすると直ぐに1つの代案を出す。
「それなら2人は、向こうから寝返って保護してるってことにすりゃええ。そうだな。2人がやけに親しげにベッタリしてるのをリーシア嬢が止めるみたいな感じで親密さを出せば、周りも怪訝に思うだけで済むじゃろう」
「そんなに上手くいくか?」
「やって無理なら別の方法を考えりゃええ」
「まぁ、そうだな。手をこまねいてる時間があったら未来を変える方に時間を使いたいしな」
「そのいきじゃ。村のことはワシに任せとけばええ」
「あぁ、頼んだぜ親父」
「任されたわいトモカズ」
こうして、向かったのだが王都の門で止められた。
「おい、貴様!魔物を連れて、この王都に入ろうなどとは、何を考えている!」
「御主人様~♡私、もう御主人様のおちんちんに夢中なんです~♡」
「僕ちゃん♡今日も私のこと愛して♡」
2人の言葉を聞いて、兵士が俺に剣を抜き近付いてくるので、俺は慌てて訳を話す。
「き、き、き、貴様、魔物とできてるのか?この人類の面汚しが、この俺が叩き切ってやろう!」
「すいません。なんか殴り飛ばしたら懐かれてしまいまして、そんな能力があるなんて聞いたこともないんで、ギルドの方で、何かわからないかと思いまして」
「そういうことか。お前も魔物に好かれるなんて災難だな。協力してやりたいのだが得体の知れない魔物を入れるわけにもな」
ダメかと諦めようとした時、リーシアが一歩前へ出て、話しかける。
「お久しぶりですわね。ライル様」
「その声はリーシア様、こんな一般兵に天馬騎士団の隊長が様付けは」
「この2人の安全性は私が保証致しますの。村に魔物が襲ってきた時もトモカ、ゴホン、トモ様の指示に従い魔物を迎撃したのですわ。そのことについて、王様とお話ししたいことがありまして、防衛に関することで、撃退した魔物がよからぬことを企んでいる可能性があるんですのよ」
「そういうことならここを通さないわけに行きませんな。では、まず城へ先に、その後、王より通行証を発行してもらうのが良いかと。それまで、残念ながら2人は入れませんが御理解いただけると」
「こちらこそ急なことで御迷惑をおかけ致しましたことをお詫びしますの。そういうことでしたら2人には、外で待っていてもらうしかありませんわ」
「ごめん2人とも。すぐに王様から貰ってくるから。森の方で待っていてもらっても良いかな?」
「御主人様の御命令とあれば喜んで♡」
「僕ちゃん、ずっと待ってるからね♡」
「すぐに戻ってくるよ」
リーシアがライルと呼んでいた兵士が怪訝そうに見つめてくる。
「本当に魔物に好かれてるのだな。こんなことは俺も全くわからん」
「俺もどうしたら良いか。まぁ顔も身体も好みですし、捨てるのも違うかなと」
「人は魔物とは仲良くできぬと思っていた。だが貴様を見ていると可能なのかもしれないとは、ならんな。ハハハ」
そこは認めろよと心でツッコミながら愛想笑いをしつつ、城下町に入り、城へと向かう。
「此度は何用か?」
「王様に感謝を伝えに参りました」
「ん?ワシに感謝?身に覚えはないが聞いてやろう」
何かおかしい。
リーシアを見ても何も言わないし、あの時送り出してくれた王様と今目の前にいる王様は明らかに何かが違うのだが、今は兎に角、話を進めよう。
「王様が貸してくださいました天馬騎士団のお陰で、村に襲いかかってきたリザードマンを追い返すことに成功したのです」
「ワシが天馬騎士団を貸した?何を言っておる?ルカよ。この者の話は本当か?」
「いえ、私も存じ上げません。勝手に奪ったのではないかと。それに天馬騎士団は偵察が主な仕事。今も魔王城の付近を偵察しているはずです。ここにリーシアがいるのもおかしな話です」
「ふむぅ。やはりワシの見間違いではなかったか後ろの者がリーシアに見えてはいたのだがそんなことはあるわけがないと。ということはコイツは曲者ということじゃな?」
「はい、恐らく」
「では、衛兵よ。この者を捕らえよ」
大人しく話を聞いていたリーシアも異変に気付き声を上げる。
「王様、お待ちくださいませ。まさか覚えておられませんの?」
「何をだ?」
「天馬騎士団を解雇したことをですわ」
「ワシが天馬騎士団を解雇する?何を言っている。魔王の動きが活発化してきているのにどうして偵察のお前たちを解雇するのだ。馬鹿馬鹿しい」
「王よ。どうやらリーシアも何か術にかけられたのやもしれません。この男は入り口で魔物を連れていたそうですので」
「ますます怪しい。この者を地下牢へ連れてゆけ!」
「お待ちください。トモ様、トモ様ーーーー」
衛兵に捕えられた俺が連れ去られるのを見て、涙を流しながら手を伸ばすリーシアの腕を確保し、止める兵士。
ほくそ笑むクソメガネ大臣と虚な王。
まさか、何か術をかけたのはあのクソメガネ大臣か?
こうして、俺は地下牢へと幽閉されるのだった。
その結果、親父との意見の一致で、此度は村が主ではなく王都が主なのだという話となり、こうしてまたやってきたのだが、ナイアとペコラは、俺にベッタリ、リーシアは、後ろから抱きついてきて、ナイアとペコラから助けようとするので、とにかく動きにくい。
なんで、こうなったのは、親父の言葉である。
「トモカズ、何を悩んでおる?」
「また王都に行くとしてもナイアとペコラにまた奴隷の首輪を付けるのは忍びなくてさ。何か手はないか考えてるんだけど思いつかなくてさ」
親父は考えるそぶりをすると直ぐに1つの代案を出す。
「それなら2人は、向こうから寝返って保護してるってことにすりゃええ。そうだな。2人がやけに親しげにベッタリしてるのをリーシア嬢が止めるみたいな感じで親密さを出せば、周りも怪訝に思うだけで済むじゃろう」
「そんなに上手くいくか?」
「やって無理なら別の方法を考えりゃええ」
「まぁ、そうだな。手をこまねいてる時間があったら未来を変える方に時間を使いたいしな」
「そのいきじゃ。村のことはワシに任せとけばええ」
「あぁ、頼んだぜ親父」
「任されたわいトモカズ」
こうして、向かったのだが王都の門で止められた。
「おい、貴様!魔物を連れて、この王都に入ろうなどとは、何を考えている!」
「御主人様~♡私、もう御主人様のおちんちんに夢中なんです~♡」
「僕ちゃん♡今日も私のこと愛して♡」
2人の言葉を聞いて、兵士が俺に剣を抜き近付いてくるので、俺は慌てて訳を話す。
「き、き、き、貴様、魔物とできてるのか?この人類の面汚しが、この俺が叩き切ってやろう!」
「すいません。なんか殴り飛ばしたら懐かれてしまいまして、そんな能力があるなんて聞いたこともないんで、ギルドの方で、何かわからないかと思いまして」
「そういうことか。お前も魔物に好かれるなんて災難だな。協力してやりたいのだが得体の知れない魔物を入れるわけにもな」
ダメかと諦めようとした時、リーシアが一歩前へ出て、話しかける。
「お久しぶりですわね。ライル様」
「その声はリーシア様、こんな一般兵に天馬騎士団の隊長が様付けは」
「この2人の安全性は私が保証致しますの。村に魔物が襲ってきた時もトモカ、ゴホン、トモ様の指示に従い魔物を迎撃したのですわ。そのことについて、王様とお話ししたいことがありまして、防衛に関することで、撃退した魔物がよからぬことを企んでいる可能性があるんですのよ」
「そういうことならここを通さないわけに行きませんな。では、まず城へ先に、その後、王より通行証を発行してもらうのが良いかと。それまで、残念ながら2人は入れませんが御理解いただけると」
「こちらこそ急なことで御迷惑をおかけ致しましたことをお詫びしますの。そういうことでしたら2人には、外で待っていてもらうしかありませんわ」
「ごめん2人とも。すぐに王様から貰ってくるから。森の方で待っていてもらっても良いかな?」
「御主人様の御命令とあれば喜んで♡」
「僕ちゃん、ずっと待ってるからね♡」
「すぐに戻ってくるよ」
リーシアがライルと呼んでいた兵士が怪訝そうに見つめてくる。
「本当に魔物に好かれてるのだな。こんなことは俺も全くわからん」
「俺もどうしたら良いか。まぁ顔も身体も好みですし、捨てるのも違うかなと」
「人は魔物とは仲良くできぬと思っていた。だが貴様を見ていると可能なのかもしれないとは、ならんな。ハハハ」
そこは認めろよと心でツッコミながら愛想笑いをしつつ、城下町に入り、城へと向かう。
「此度は何用か?」
「王様に感謝を伝えに参りました」
「ん?ワシに感謝?身に覚えはないが聞いてやろう」
何かおかしい。
リーシアを見ても何も言わないし、あの時送り出してくれた王様と今目の前にいる王様は明らかに何かが違うのだが、今は兎に角、話を進めよう。
「王様が貸してくださいました天馬騎士団のお陰で、村に襲いかかってきたリザードマンを追い返すことに成功したのです」
「ワシが天馬騎士団を貸した?何を言っておる?ルカよ。この者の話は本当か?」
「いえ、私も存じ上げません。勝手に奪ったのではないかと。それに天馬騎士団は偵察が主な仕事。今も魔王城の付近を偵察しているはずです。ここにリーシアがいるのもおかしな話です」
「ふむぅ。やはりワシの見間違いではなかったか後ろの者がリーシアに見えてはいたのだがそんなことはあるわけがないと。ということはコイツは曲者ということじゃな?」
「はい、恐らく」
「では、衛兵よ。この者を捕らえよ」
大人しく話を聞いていたリーシアも異変に気付き声を上げる。
「王様、お待ちくださいませ。まさか覚えておられませんの?」
「何をだ?」
「天馬騎士団を解雇したことをですわ」
「ワシが天馬騎士団を解雇する?何を言っている。魔王の動きが活発化してきているのにどうして偵察のお前たちを解雇するのだ。馬鹿馬鹿しい」
「王よ。どうやらリーシアも何か術にかけられたのやもしれません。この男は入り口で魔物を連れていたそうですので」
「ますます怪しい。この者を地下牢へ連れてゆけ!」
「お待ちください。トモ様、トモ様ーーーー」
衛兵に捕えられた俺が連れ去られるのを見て、涙を流しながら手を伸ばすリーシアの腕を確保し、止める兵士。
ほくそ笑むクソメガネ大臣と虚な王。
まさか、何か術をかけたのはあのクソメガネ大臣か?
こうして、俺は地下牢へと幽閉されるのだった。
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