6 / 110
1章 死亡フラグを回避せよ
ナイアと次の作戦を練る
しおりを挟む
こんな敵地の近くで、激しくやりすぎたかな。
水を汲みに言ってくれたナイアが戻る前に先ほどのことを考える。
ナイアのちょうど子宮の当たりのお腹に浮かんだ紋様は淫紋だよな。
サキュバスが持っているもので効率よく精液を吸収するためだったはず。
まぁインキュバスは、女に付与して快楽を貪るんだっけ?
このゲームにも出ているがそういうシーンはない。
前も言ったがダクドラは王道のRPGゲームなのだ。
なら、ナイアに浮かんだアレはなんだ?
俺にインキュバスの力が与えられてるのか?
全く、普通異世界転生する前に神様とかが出てきて、能力とか教えてくれるものじゃないのか?
こんな行き当たりばったりで、どうやって?
ん?
待てよ。
俺を殺すナイアは俺の女になったということは、なーんだこれで、俺の死亡フラグは折れて、生存確定じゃないか。
考えているとナイアが水を汲んで戻ってきた。
「御主人様、お水をお持ちしました」
「ありがとうナイア」
「あぁん。御主人様が名前を呼んでくれただけで、幸せな気持ちが身体を支配してるぅぅぅぅ」
「はいはい。僕も嬉しいんだけど普通に話したいから、今はダメだよ」
「これが村の女性たちが話していた放置プレイ!!!!男に縁のなかった私が体感するなんて、幸せぇぇぇぇぇ」
反動がちと大きすぎやしないか?
まともに話ができる気がしないんだけど。
「ねぇナイア?」
「なんでしょうか御主人様?」
「ナイアは、僕の村を滅ぼすためにここに滞在してるんだよね?」
「御主人様の村?いえ、私たちがここに滞在しているのは、魔王様を倒す危険性のある武器を生み出そうとしているモノノフという鍛治師の命を奪うためです。ひょっとして、御主人様の村なのですか!?」
まぁ、ナイアはもう僕の女だから大丈夫かな。
でも魔王様って呼んでるよな。
どうなんだろう?
話して大丈夫なのかな?
でも、隠し事は嫌嫌だし、良し話そう。
「うん。実は僕モノノフさんの弟子なんだ。今日は休暇を貰ったからリフレッシュしに森に来たら偶然ナイアの湯浴みを覗き見してしまって」
「そうだったのですね。では、すぐに皆を説得してと言いたいところなのですが、その」
「どうしたの?ナイアが部隊長なんだよね?」
「私が部隊長だなんてとんでもない。私は1兵卒ですよ。このリザードマンの部隊を率いているのは、リザガイル様という歴戦の猛者で、全リザードマンの憧れの対象のようなお人です。かくいう私も彼の強さに憧れて、性別を偽って入隊したので。今は勿論、御主人様より素晴らしい人なんて居ませんけど。あぁん。言っちゃった。みんなを裏切って御主人様の雌になっちゃったのぉぉぉぉぉぉぉ」
嘘だろ。
ナイアをどうにかすれば死亡フラグはポッキリと折れると思っていたのに、この時のナイアは部隊長などではなく1兵卒らしい。
要は、モノノフの村を滅ぼした功績で中ボスにレベルアップしたってことだ。
でも、俺に籠絡されたナイアが中ボスになることはないだろう。
次の作戦を考えるべきだ。
オープニングでこの身体の持ち主は、どうなっていた。
よく思い出そう。
何処かからの帰りから始まり、偶然見つけたリザードマンの砦を見た少年は村へ報告しようと歩き出した。
その時、落ちていた枝を踏んでパキッと折ってしまった。
その結果、リザードマンに追いかけられることとなり少年は村へと逃げる。
その結果、村がバレて、追いかけてきたこのナイアに斬られるのだ。
なら、村の場所がバレなければ良い。
そうすれば時間は稼げるだろ。
いやいや、村の近くにこんな砦ができてるんだ。
そもそもバレるのは時間の問題だ。
この身体の持ち主は、ただのきっかけに過ぎない。
物語を暗くするための、そしてプレイヤーが魔王を許さないと感情移入するための単なるアクセントでしかない。
そうどこまで行こうが村が滅ぶのを避けることができないのと同じようにこの少年が死ぬことも回避できないのだ。
「御主人様、一緒に逃げましょう」
「えっ?」
「私に力が無いことは申し訳ありません。ですがリザガイル様に勝つことはできません。御主人様が死ぬなんて嫌です。逃げましょう」
それもアリかもしれない。
ナイアと共にどこか見知らぬ土地で過ごすのも悪くない気はする。
でも、それは村の人を見捨てるということだ。
昨日いきなり転生してきて、村の人に特別な思い入れがあるわけでもない。
だが、ゲームをプレイしている時は、定型文だったが、俺があった人は、違う。
この世界で生きてるんだ。
フッ。
見捨てて逃げれば助かったのにな。
「断固拒否する。僕は村の皆んなと最後まで抗うよ。ナイアは巻き込めない。ありがとう。短い間だったけど君と出会えて僕は幸せだったよ」
「何を言ってるのです御主人様?御主人様が戦うと決めたのなら私も戦いますよ。だって、私にとっての最優先事項は御主人様の命なんですから」
「そう言ってくれるのは有難いけど仲間と戦えるの?僕はナイアに辛い思いをして欲しいわけじゃない」
「私にとって1番辛いのは御主人様が死ぬことです」
まさか俺のために命を捧げるまでに堕ちるなんて、だが心を鬼にする。
「でもリザードマンを村に連れて帰ったらどう思われる?ナイアの言った通り、魔族と人間が相入れることはないんだ」
「そんなの、何か方法はないのですか?御主人様が死なず私も村に居られるそんな方法が」
「ない」
『ない』とは言ったが。
この世界には人が見ている姿を本来の姿から変えられる魔法のアイテムが存在する。
その名も変幻自在の玉だ。
この玉を掲げることによって、文字通り、姿を魔物だろうが動物だろうが機械だろうが何にでも変えられるアイテムだ。
それさえ手に入れれば、ナイアと過ごすことは可能だ。
だが、それをしたところで現状の打破には繋がらない。
だから『ない』と言った。
「そんな。どうしてこんなにすぐお別れすることになるのに私を御主人様の虜にしたんですか。こんなのあんまりじゃないですか。責任をとって一緒に逃げてください」
「村のみんなを見捨てることなんてできない」
僕とナイアの言葉は平行線だ。
一緒に逃げたいナイアと村のみんなを見捨てられない俺。
結論が出るわけがない。
どこまで行っても所詮行き当たりバッタリの作戦が上手いこと行くことはないということだ。
水を汲みに言ってくれたナイアが戻る前に先ほどのことを考える。
ナイアのちょうど子宮の当たりのお腹に浮かんだ紋様は淫紋だよな。
サキュバスが持っているもので効率よく精液を吸収するためだったはず。
まぁインキュバスは、女に付与して快楽を貪るんだっけ?
このゲームにも出ているがそういうシーンはない。
前も言ったがダクドラは王道のRPGゲームなのだ。
なら、ナイアに浮かんだアレはなんだ?
俺にインキュバスの力が与えられてるのか?
全く、普通異世界転生する前に神様とかが出てきて、能力とか教えてくれるものじゃないのか?
こんな行き当たりばったりで、どうやって?
ん?
待てよ。
俺を殺すナイアは俺の女になったということは、なーんだこれで、俺の死亡フラグは折れて、生存確定じゃないか。
考えているとナイアが水を汲んで戻ってきた。
「御主人様、お水をお持ちしました」
「ありがとうナイア」
「あぁん。御主人様が名前を呼んでくれただけで、幸せな気持ちが身体を支配してるぅぅぅぅ」
「はいはい。僕も嬉しいんだけど普通に話したいから、今はダメだよ」
「これが村の女性たちが話していた放置プレイ!!!!男に縁のなかった私が体感するなんて、幸せぇぇぇぇぇ」
反動がちと大きすぎやしないか?
まともに話ができる気がしないんだけど。
「ねぇナイア?」
「なんでしょうか御主人様?」
「ナイアは、僕の村を滅ぼすためにここに滞在してるんだよね?」
「御主人様の村?いえ、私たちがここに滞在しているのは、魔王様を倒す危険性のある武器を生み出そうとしているモノノフという鍛治師の命を奪うためです。ひょっとして、御主人様の村なのですか!?」
まぁ、ナイアはもう僕の女だから大丈夫かな。
でも魔王様って呼んでるよな。
どうなんだろう?
話して大丈夫なのかな?
でも、隠し事は嫌嫌だし、良し話そう。
「うん。実は僕モノノフさんの弟子なんだ。今日は休暇を貰ったからリフレッシュしに森に来たら偶然ナイアの湯浴みを覗き見してしまって」
「そうだったのですね。では、すぐに皆を説得してと言いたいところなのですが、その」
「どうしたの?ナイアが部隊長なんだよね?」
「私が部隊長だなんてとんでもない。私は1兵卒ですよ。このリザードマンの部隊を率いているのは、リザガイル様という歴戦の猛者で、全リザードマンの憧れの対象のようなお人です。かくいう私も彼の強さに憧れて、性別を偽って入隊したので。今は勿論、御主人様より素晴らしい人なんて居ませんけど。あぁん。言っちゃった。みんなを裏切って御主人様の雌になっちゃったのぉぉぉぉぉぉぉ」
嘘だろ。
ナイアをどうにかすれば死亡フラグはポッキリと折れると思っていたのに、この時のナイアは部隊長などではなく1兵卒らしい。
要は、モノノフの村を滅ぼした功績で中ボスにレベルアップしたってことだ。
でも、俺に籠絡されたナイアが中ボスになることはないだろう。
次の作戦を考えるべきだ。
オープニングでこの身体の持ち主は、どうなっていた。
よく思い出そう。
何処かからの帰りから始まり、偶然見つけたリザードマンの砦を見た少年は村へ報告しようと歩き出した。
その時、落ちていた枝を踏んでパキッと折ってしまった。
その結果、リザードマンに追いかけられることとなり少年は村へと逃げる。
その結果、村がバレて、追いかけてきたこのナイアに斬られるのだ。
なら、村の場所がバレなければ良い。
そうすれば時間は稼げるだろ。
いやいや、村の近くにこんな砦ができてるんだ。
そもそもバレるのは時間の問題だ。
この身体の持ち主は、ただのきっかけに過ぎない。
物語を暗くするための、そしてプレイヤーが魔王を許さないと感情移入するための単なるアクセントでしかない。
そうどこまで行こうが村が滅ぶのを避けることができないのと同じようにこの少年が死ぬことも回避できないのだ。
「御主人様、一緒に逃げましょう」
「えっ?」
「私に力が無いことは申し訳ありません。ですがリザガイル様に勝つことはできません。御主人様が死ぬなんて嫌です。逃げましょう」
それもアリかもしれない。
ナイアと共にどこか見知らぬ土地で過ごすのも悪くない気はする。
でも、それは村の人を見捨てるということだ。
昨日いきなり転生してきて、村の人に特別な思い入れがあるわけでもない。
だが、ゲームをプレイしている時は、定型文だったが、俺があった人は、違う。
この世界で生きてるんだ。
フッ。
見捨てて逃げれば助かったのにな。
「断固拒否する。僕は村の皆んなと最後まで抗うよ。ナイアは巻き込めない。ありがとう。短い間だったけど君と出会えて僕は幸せだったよ」
「何を言ってるのです御主人様?御主人様が戦うと決めたのなら私も戦いますよ。だって、私にとっての最優先事項は御主人様の命なんですから」
「そう言ってくれるのは有難いけど仲間と戦えるの?僕はナイアに辛い思いをして欲しいわけじゃない」
「私にとって1番辛いのは御主人様が死ぬことです」
まさか俺のために命を捧げるまでに堕ちるなんて、だが心を鬼にする。
「でもリザードマンを村に連れて帰ったらどう思われる?ナイアの言った通り、魔族と人間が相入れることはないんだ」
「そんなの、何か方法はないのですか?御主人様が死なず私も村に居られるそんな方法が」
「ない」
『ない』とは言ったが。
この世界には人が見ている姿を本来の姿から変えられる魔法のアイテムが存在する。
その名も変幻自在の玉だ。
この玉を掲げることによって、文字通り、姿を魔物だろうが動物だろうが機械だろうが何にでも変えられるアイテムだ。
それさえ手に入れれば、ナイアと過ごすことは可能だ。
だが、それをしたところで現状の打破には繋がらない。
だから『ない』と言った。
「そんな。どうしてこんなにすぐお別れすることになるのに私を御主人様の虜にしたんですか。こんなのあんまりじゃないですか。責任をとって一緒に逃げてください」
「村のみんなを見捨てることなんてできない」
僕とナイアの言葉は平行線だ。
一緒に逃げたいナイアと村のみんなを見捨てられない俺。
結論が出るわけがない。
どこまで行っても所詮行き当たりバッタリの作戦が上手いこと行くことはないということだ。
12
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説
Look like? オークそっくりだと言われる少女は女神の生まれ変わりだった
優陽 yûhi
ファンタジー
頭脳明晰、剣を持てば、学園はじまって以来の天才。
しかし魔法が使えずオークそっくりと言われる容姿で、周りから疎まれ、居ない者扱いされている少女エルフィナ。
しかしその容姿は悪神の呪いで、本当は醜いどころか王国中探しても、肩を並べる者がいない位、美しい少女だった。
魔法が使えないはずのエルフィナが妹の危機に無意識で放つ規格外の魔法。
エルフィナの前世は女神だった。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
俺、貞操逆転世界へイケメン転生
やまいし
ファンタジー
俺はモテなかった…。
勉強や運動は人並み以上に出来るのに…。じゃあ何故かって?――――顔が悪かったからだ。
――そんなのどうしようも無いだろう。そう思ってた。
――しかし俺は、男女比1:30の貞操が逆転した世界にイケメンとなって転生した。
これは、そんな俺が今度こそモテるために頑張る。そんな話。
########
この作品は「小説家になろう様 カクヨム様」にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる