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最終章 第二幕
第11話 人魔戦争(ドラグーン飛空挺団)
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ドンドン産まれでる邪竜族にデュラハムとドラミストが戦慄を覚えるも負けるわけにはいかないと奮い立たせていた。
「マジかよ。どんだけの聖龍を邪竜に変えたってんだ」
「そうですか。お前は聖龍の谷の男共ですら女に変えたのだな」
「ご明察だ。ローズのやつがよ。面白い薬を作ってよ。聖龍の谷で死んだのはお前の親父だけ。見せしめにな。カカカ」
「外道が」
「ククク。だが見てみろよ。男から女になって、男に掘られてんのに幸せそうなコイツらの顔をよ。カカカ。こうはなりたくねぇよなぁ」
「へぇ~そういうことかいのぅ。じゃあ、全部討ち取っちゃって良いわけだなぁ」
ニヤッとしたえみを浮かべるとガンテツがトールハンマーを振る。すると雷が次々と振る。それは的確に邪竜を産み落とそうとしていた者共を狙い撃ったのだ。
「要は、産むやつが居なくなれば増えねぇよなぁ。お前はよ。安全なところから生まれた邪竜だけを送れば良かったのをよ。わざわざ、戦場に連れてきた馬鹿野郎ってこった」
ドンドンと雷が狙い撃つ。やがて、その数はみるみると減ってきた。そして、その雷がドラグラムの元妻と娘にも直撃するかに思えた。
「危ない、逃げろー」
「危ないわねぇ」
ガキーンとバリアにより弾かれたのだ。
「安心してドラブラ様、アタシたちにこんなの効かないからさ」
「母上・姉上、身も心も捧げてしまったのですね」
「えぇ、ドラミスト、私たちは邪竜に転じてなんか居ないの。身も心もドラブラ様に捧げた聖龍よ」
「お前達、そのことは俺との秘密だったはずだ」
「もう良いのよ。そうして、私たちが他の邪竜に触れられないように守ってくれたのよね。ドラグラムには無い優しさを貴方は持っていた。まぁアッチも全然気持ちいいしね。今、幸せなのよ。いつも公務と言って、遊ぶだけの男より、私だけを愛してくれる男に心惹かれるのは当然でしょう」
「ドラブラ様の作る国家のため、ドラミストであろうと邪魔をするなら潰す」
「邪竜に犯されて聖龍のままなんて驚きしかないですが私もデュラハム様を守るため一歩も引けません」
「えぇ、そうね。お互い、もう歩む道が違うの。だからドラミスト、貴方もこっち側に来なさいとは言わないわ。だって捕らえてドラブラ様の凄さを思い知らせれば良いのだもの」
「えぇ母様。そうよね。覚悟してね。ドラミスト」
「俺は妹に劣等感を抱いていた。アンドレ様もアイツの方を気にかける。そんな俺にはお前達しかいない。無茶はするなよ」
「えぇ、ドラブラ様もね」
「帰ったら、また愛してくださいね」
「あぁ、勿論だ」
お互い引けぬ思いを抱き、聖龍同士のぶつかり合いが展開されていた。
「ドラミスト、2対1だ。油断するなよ」
「デュラハム様、2対2ですわよ。私の背にはお慕いしている貴方様が乗っているのですから」
「この馬鹿、戦場でそのようなことを言うな。だがお前にだけ辛い思いを背負わせたりはしないさ。俺も背負ってやる。お前の母と姉を討つぞ」
「えぇ。覚悟してもらいますわ。母上・姉上、いえ、ドラクラリス、ドラフォリス」
ドラクラリスとドラフォリスによる激しいタックルを左右から受けるドラミスト。デュラハムも槍で間に入るが、揺れるドラミストの上では相手を捉えられないでいた。
「あら、そんなものなのね」
「こんな貧相な男に惚れてるとか無いわぁ」
「うるさい。うるさい。デュラハム様ももっとシャキッとしてください」
「そうは言っても、揺れていては狙いを付けられん」
「早々に決着が付きそうですわね」
「母様、耳を貸して」
「何かしら」
「ゴニョゴニョ」
「フフフ。それは良いわね。やりましょう」
ドラクラリスとドラフォリスが空高く舞い上がると急降下した。その狙いはドラミストではなくデュラハムであった。その攻撃が直撃する直前デュラハムは笑っていた。
「さようなら」
「あぁ、この攻撃を待っていた。急降下する身体を捻ることなどできないだろう」
デュラハムは持っていた龍槍を掘り投げた。それは見事にドラクラリスに当たり、落下していく。
「母様、そんな!?」
地面に打ち付けられるかと思われたがドラブラが間一髪キャッチした。
「おい、クラリス、大丈夫か?死なないでくれ。俺を1人にしないでくれ」
「あらあら、私は貴方の性奴隷でしょう。泣く必要などありませんよ」
「違う、お前はもう俺にとってかけがえのない女だ。聖龍であっても関係ない。邪竜の俺が聖龍のお前を邪竜に変えられなかったことに天が受け入れなかったこととしても気にしない。俺にはお前とファリスが必要なのだ。死ぬな。俺の側でずっと生きてくれ」
「その言葉が聞けて嬉しいですわ。ドラグラムはそんな言葉を一度もくれませんでした。もう十分です。私のために泣かないでください。どうか見送ってください」
「アイツの話なんかするな。俺はあの時のことを後悔していない。あの時は面白半分だった。だが今はかけがえのないお前を手に入れるためだったと。だから、クラリス、お前が死ぬなどいやだいやだ。頼む誰か助けてくれ」
その時天から都合よく薬が降ってきた。
「マジかよ。どんだけの聖龍を邪竜に変えたってんだ」
「そうですか。お前は聖龍の谷の男共ですら女に変えたのだな」
「ご明察だ。ローズのやつがよ。面白い薬を作ってよ。聖龍の谷で死んだのはお前の親父だけ。見せしめにな。カカカ」
「外道が」
「ククク。だが見てみろよ。男から女になって、男に掘られてんのに幸せそうなコイツらの顔をよ。カカカ。こうはなりたくねぇよなぁ」
「へぇ~そういうことかいのぅ。じゃあ、全部討ち取っちゃって良いわけだなぁ」
ニヤッとしたえみを浮かべるとガンテツがトールハンマーを振る。すると雷が次々と振る。それは的確に邪竜を産み落とそうとしていた者共を狙い撃ったのだ。
「要は、産むやつが居なくなれば増えねぇよなぁ。お前はよ。安全なところから生まれた邪竜だけを送れば良かったのをよ。わざわざ、戦場に連れてきた馬鹿野郎ってこった」
ドンドンと雷が狙い撃つ。やがて、その数はみるみると減ってきた。そして、その雷がドラグラムの元妻と娘にも直撃するかに思えた。
「危ない、逃げろー」
「危ないわねぇ」
ガキーンとバリアにより弾かれたのだ。
「安心してドラブラ様、アタシたちにこんなの効かないからさ」
「母上・姉上、身も心も捧げてしまったのですね」
「えぇ、ドラミスト、私たちは邪竜に転じてなんか居ないの。身も心もドラブラ様に捧げた聖龍よ」
「お前達、そのことは俺との秘密だったはずだ」
「もう良いのよ。そうして、私たちが他の邪竜に触れられないように守ってくれたのよね。ドラグラムには無い優しさを貴方は持っていた。まぁアッチも全然気持ちいいしね。今、幸せなのよ。いつも公務と言って、遊ぶだけの男より、私だけを愛してくれる男に心惹かれるのは当然でしょう」
「ドラブラ様の作る国家のため、ドラミストであろうと邪魔をするなら潰す」
「邪竜に犯されて聖龍のままなんて驚きしかないですが私もデュラハム様を守るため一歩も引けません」
「えぇ、そうね。お互い、もう歩む道が違うの。だからドラミスト、貴方もこっち側に来なさいとは言わないわ。だって捕らえてドラブラ様の凄さを思い知らせれば良いのだもの」
「えぇ母様。そうよね。覚悟してね。ドラミスト」
「俺は妹に劣等感を抱いていた。アンドレ様もアイツの方を気にかける。そんな俺にはお前達しかいない。無茶はするなよ」
「えぇ、ドラブラ様もね」
「帰ったら、また愛してくださいね」
「あぁ、勿論だ」
お互い引けぬ思いを抱き、聖龍同士のぶつかり合いが展開されていた。
「ドラミスト、2対1だ。油断するなよ」
「デュラハム様、2対2ですわよ。私の背にはお慕いしている貴方様が乗っているのですから」
「この馬鹿、戦場でそのようなことを言うな。だがお前にだけ辛い思いを背負わせたりはしないさ。俺も背負ってやる。お前の母と姉を討つぞ」
「えぇ。覚悟してもらいますわ。母上・姉上、いえ、ドラクラリス、ドラフォリス」
ドラクラリスとドラフォリスによる激しいタックルを左右から受けるドラミスト。デュラハムも槍で間に入るが、揺れるドラミストの上では相手を捉えられないでいた。
「あら、そんなものなのね」
「こんな貧相な男に惚れてるとか無いわぁ」
「うるさい。うるさい。デュラハム様ももっとシャキッとしてください」
「そうは言っても、揺れていては狙いを付けられん」
「早々に決着が付きそうですわね」
「母様、耳を貸して」
「何かしら」
「ゴニョゴニョ」
「フフフ。それは良いわね。やりましょう」
ドラクラリスとドラフォリスが空高く舞い上がると急降下した。その狙いはドラミストではなくデュラハムであった。その攻撃が直撃する直前デュラハムは笑っていた。
「さようなら」
「あぁ、この攻撃を待っていた。急降下する身体を捻ることなどできないだろう」
デュラハムは持っていた龍槍を掘り投げた。それは見事にドラクラリスに当たり、落下していく。
「母様、そんな!?」
地面に打ち付けられるかと思われたがドラブラが間一髪キャッチした。
「おい、クラリス、大丈夫か?死なないでくれ。俺を1人にしないでくれ」
「あらあら、私は貴方の性奴隷でしょう。泣く必要などありませんよ」
「違う、お前はもう俺にとってかけがえのない女だ。聖龍であっても関係ない。邪竜の俺が聖龍のお前を邪竜に変えられなかったことに天が受け入れなかったこととしても気にしない。俺にはお前とファリスが必要なのだ。死ぬな。俺の側でずっと生きてくれ」
「その言葉が聞けて嬉しいですわ。ドラグラムはそんな言葉を一度もくれませんでした。もう十分です。私のために泣かないでください。どうか見送ってください」
「アイツの話なんかするな。俺はあの時のことを後悔していない。あの時は面白半分だった。だが今はかけがえのないお前を手に入れるためだったと。だから、クラリス、お前が死ぬなどいやだいやだ。頼む誰か助けてくれ」
その時天から都合よく薬が降ってきた。
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